光を操って顔色を明るく美しく!傘の名店とコラボしたオリジナルアンブレラ
日本各地で育まれてきた高度なものづくりの技術と、若き匠たちの美意識や情熱が結びついた「新時代のジャパンラグジュアリー」を体現する逸品を、ギフトという形で提案しているスタイリストの河井真奈さん。
今回ご紹介いただくのは、河井さんが手がけるギフト専門セレクトショップ「futo」と、傘の名店「槇田商店」とコラボによるオリジナル傘「RefleCouture(リフレクチュール)」です。
やさしい印象のアプリコットカラーと、涼やかなペールブルーをアクセントにした2本の傘には、「さした人がきれいに見える」という仕掛けが隠されているそう!
その秘密と、傘が誕生するまでのストーリーを河井さんに教えていただきました。
はじまりは、傘の名店「槇田商店」との出合い
「2016年にfutoのオンラインショップを立ち上げたときから、傘は扱いたいと思うアイテムでした。でも、なかなか『これ!』といったものが見つからなくて。
それが、2019年の2月ごろにrooms(ファッション、デザイン、アートを中心としたトレードショー)で見かけた『槇田商店』の傘にひと目ぼれ。プリントではなく高級感のある織り地が用いられていて、品のいい風合いの傘が何種類も並んでいる光景に衝撃を受けました。
槇田商店は、1866年に山梨県西桂町で甲斐絹(かいき)織物の卸業として創業。1954年から傘生地の生産をスタートし、伝統技術を継承しながら、富士山の雪解け水で鮮やかに染められた糸を織ったジャカード生地を用いた高級傘をつくり続けています」
「また一方では服地づくりでも評価されていて、そこにも先染めジャカード織りの高い技術が生かされています。長年、メイド・イン・ジャパンのファッションを支えてきた槇田商店だからこそ、ファッションとリンクした美しい傘づくりができるのだと思います。
今回のfutoオリジナル傘を作るにあたっても、その美意識が大きく役立ったことは言うまでもありません。
roomsでの出合いから数か月後、都内で行われていた槇田商店のポップアップを訪ねました。そこにいたスタッフの女性に『ギフトのセレクトショップを手がけていて、贈りたくなる傘を探している』と話したところ、『ちょうど私たちもそういう傘をつくりたいと思っていた』と意気投合! 今回のコラボに結び付いたのです」
傘自体の美しさはもちろん、さした人が「きれいになれる」という発想
「futoには、私以外にもファッションの世界でキャリアを積んできたスタイリストやエディターなどがスタッフとして参加しています。
今回のオリジナル傘をつくるにあたってアイデアとして出てきたのが、ファッション撮影の現場で使われている照明用のアンブレラ(リフレクター)のように、『傘の中に入った人の顔色を補正してきれいに見せてくれる』というもの。
リフレクターとは、強い光をきれいに回すことで目の下のクマや影を払ったり、肌感を美しく見せる効果を発揮するアイテムです。それをもっと身近に、ふだん使いの傘に応用できないだろうか……と。
そんな突飛な発想も、槇田商店のみなさんは面白がってくれて。社長とテキスタイルデザイナーが何度も足を運んでくださいました。
でも、後から希望の色に染めるのではないのがジャカード織りの難しさ。何色もの糸を使って表と裏を同時に織るので、なかなか思いどおりの色に仕上がりません。
さらに、光を通したときの色の加減も重要となります。自然光と電灯との違い、晴れと曇りと雨の日での光量の違いなど、さまざまな条件をクリアする織り地をつくり上げるまでに、何度も試作を重ねました」
「そうして完成した、4つの効果をもつ4色の生地(レディース用2色、メンズ用2色)を槇田商店さんの職人さんが丁寧にパーツにカット。縫製から組み立てまで、ひとつひとつすべて手仕事で『リフレクチュール』の傘に仕上げてくださいます。
見た目はしっかりと重厚感があるつくりなのに、手にしてみると軽やかなのは槇田商店の傘ならでは。さらに晴雨兼用で、UV加工も施されているので、夏から秋にかけて気になる日焼け防止や熱中症対策にも活躍してくれます」
「今回の開発中にわかったことなのですが、私が2010年ごろから愛用しているオーダーメイドの傘の生地も、実は槇田商店のものでした。
『いい傘はなくす』なんて言葉もありますが、私の傘は何度どこかに置いてきてしまっても、必ず手元に帰ってくる。それは、『ちゃんと愛着をもてる本当にいい傘なら、なくさない』ということではないでしょうか。
『リフレクチュール』が、誰かにとってのそんな存在になってくれたらうれしいですね」
効果別に選びたい、贈りたい。「リフレクチュール」のアンブレラ4選
■1:チーク効果でやさしい表情をつくる「アプリコット」
ほんのり上記した健康的な肌色を演出。大人の上品肌にふさわしい、優しいアプリコットカラーを傘裏に配しています。表のシャンパン×ベージュとの色の融合で、自然光を交えると肌が美しく輝きます。
■2:ベース補正効果で涼やかな顔立ちを演出する「ペールブルー」
くすみがちな肌や、骨格の影やクマなどの悩みを払って、すっきりとした透明感をもたらします。傘裏に配しているのは、淡いペールブルー。ファンデの下地にブルートーンを使ったときのように、明るく涼やかで凛とした顔立ちを演出します。
■3:艶肌効果で骨格に品のいい陰影を与える「ブロンズ」
外から見るとシックなグリーンですが、傘の内側はほどよい光沢を放つブロンズカラーに。健康的で血色のいい肌艶を演出するとともに、骨格に男性らしい陰影を与えてくれます。
■4:マット肌効果で端正な印象を生み出す「プラチナ」
外側は落ち着きのある濃紺、内側にはシックな輝きのプラチナカラーを配したデザイン。傘の内側にやわらかな光を回すことで、脂ぎらない端正な顔立ちに見せてくれます。
今回は、スタイリストの河井真奈さんが手がけるギフトセレクトショップ「futo」と、傘の名店「槇田商店」のコラボにより生まれた傘をご紹介しました。
夏の日焼けや熱中症対策にはもちろん、秋からの台風シーズン、そしてソーシャルディスタンスを保つためになど、さまざまなシーンで活躍する晴雨兼用アンブレラ。どうせなら「顔がきれいに見える」という効果まで発揮する1本を、選んでみてはいかがでしょうか。
※掲載した商品の価格は、すべて税込みです。
問い合わせ先
関連記事
- 活躍の幅は無限大!気軽に使えてラグジュアリーな、金沢箔のテーブルウエア
- 「布のようなフラワーベース」、実は有田焼!表情豊かな白が素敵です
- 「おうちワイン」が劇的に美味しくなる!回して楽しめる世界唯一のワイングラス「アロワール」の秘密とは?
- おうち時間に優しく寄り添う、カシミヤタッチの特別な綿生地「スマイルコットン」のパジャマ
- 優しいパステルのお椀が愛らしい!山中漆器を代表するブランド「SHIRASAGI」の魅力とは?
- EDIT&WRITING :
- 谷 花生