「目論む」ってなんと読む?「めろんむ」ではありませんよ!

明日は5月の第2日曜日、『母の日』ですね。みなさま、お母さまへの感謝のプレゼントなどご用意なさっていると思います。久しぶりのお電話や、お母さまを訪問されて会話を楽しむだけでも、それ自体がプレゼントにもなりそうですね。今年の母の日は5月14日で、『ごいしの日』という記念日と重なっています。これは514(碁石)の語呂合わせで、碁石、囲碁文化の発展と普及、技術の継承を目的とした記念日になります。本日はこれにちなんで、ちょっとした会話の種になりそうな日本語クイズをお送りします。

1問目は、お馴染みの言葉の語源をおさらいするクイズです。

【問題1】囲碁にルーツをもつ言葉はどれ?

以下の選択肢の中から、「囲碁」と関連した語源をもつ言葉を、すべて選んでください。

1:布石

2:ダメ

3:八百長

語源が「囲碁」と関係している言葉はどれ?
語源が「囲碁」と関係している言葉はどれ?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 1、2、3すべて です。

なんと!3つとも「囲碁」に関連した言葉なのです。
なんと!3つとも「囲碁」に関連した言葉なのです。

それぞれの語源を解説しましょう。

1:「布石(ふせき)」

「将来のためにしておく備え」という意味の言葉ですが、もとは囲碁の「序盤戦での要所要所げの石の配置」を意味する言葉です。

2:「ダメ」

漢字で書くと「駄目」。もとは囲碁の「両者の境にあって、どちらの所有にもならない目」を指す言葉です。

囲碁は終局後に碁石を埋め合いますが、「駄目」はどちらの所有にもならず、勝敗にかかわらないので、その意味では「(石を置いても勝敗にからまない)無駄な目」とも言えます。

3:「八百長(やおちょう)」

その昔の碁の名人「八百屋の長兵衛(やおやのちょうべえ)」さんの通称です。八百長さんは、商売で出入りしていた相撲部屋の年寄りの碁の相手をしょっちゅうしていましたが、相手の機嫌をそこねないよう、いつも1勝1敗程度に手加減していた、という逸話があります。相撲部屋といえば、八百屋さんの上得意でしょうから、八百長さんの気遣いもうなづけますね。ここから、「前もって勝敗を打ち合わせておき、うわべだけ真剣に勝負すること」「慣れあいでことを運ぶこと」を「八百長」と言うようになりました。

…さて、2問目は、囲碁にルーツをもつ言葉の読みがなクイズです。

【問題2】「目論む」ってなんと読む?

「目論む」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「囲碁で目算すること」から転じ「ものごとを行う方法について、あれこれと計画を巡らせる」という意味でも使われるようになった言葉です。

<使用例>

「母の日に向けて、姉とサプライズプレゼントを目論んでいるの!」

「○○○む」。
「○○○む」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 目論む(もくろむ) です。

この動詞を名詞化した言葉が『目論見(もくろみ)」です。

ポピュラーな日本語の中に、こんなにも囲碁に関連する言葉があるのです。

*** 

本日は、5月14日『囲碁の日』にちなんで、囲碁にルーツをもつ日本語から、

・布石

・ダメ

・八百長

の語源の解説と、

・目論む(もくろむ)

の読み方をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱