【目次】

【「しっかり者」とは?しっかりの「意味」と「漢字」】

「しっかり」の「意味」

「しっかり」は複数の意味をもつ言葉です。一般によく用いられているのは、「土台や構成が堅固で安定している様子」や「記憶・判断の仕方が確実である様子」「人の技量・性質・考え方などが堅実で頼れる様子」「仕事・勉強などを熱心・着実に行う様子」などでしょう。また、皮肉を込めて「せいぜいしっかりおやりなさい」などと使われることもありますよ。

■「しっかり者」とは?

『デジタル大辞泉』によれば、「しっかり者」には大きくふたつの意味があります。
1)考え方が堅実で意志が強い人。
2)倹約家。しまりや。

日常的には「しっかり者」は、2の「堅実で意志が強い人」という意味で使われることが多いですね。

■「漢字」で書くと?

漢字表記では「確り者」となりますが、一般的に平仮名表記で使われています。


【職場で「しっかりしている」と言われる人の具体的な「特徴」

最初にご紹介した「しっかり」の意味を踏まえ、「しっかり者」の具体的な特徴を考えてみましょう。

■記憶が正確で判断が適切

■考え方が堅実で精神的にも安定している

■責任感が強く、目標に向かって努力できる

■常識やマナーが身に付いている

■知識や技術に確かな裏付けがある

■勉強熱心で向上心に富んでいる

■ピンチのときにも頼りになる

■慎重で危機管理を怠らない

■地に足の付いた金銭感覚を身に付けている


【「使い方」がわかる「例文」】

■1:「今年の新入社員はしっかり者が多い印象だけど、その分、こじんまりとまとまっていて、新鮮味には欠けるかな」

■2:「幼いころからしっかり者と言われていたのがプレッシャーで、羽目を外せないタイプの人間になってしまった…(悲)」

■3:「あのふたりは“しっかり者の長女と社交的な次女”という組み合わせの姉妹で、とても仲がいい」

■4:「しっかり者の彼女に対し、周囲は一目置いていて、何となく“物が言えない”雰囲気があったのは確かだ」

■5:「彼女はしっかり者に見えるけど、実はけっこう抜けたところもあるんだよ」

■6:「グルメランチには一切興味を示さず、毎日弁当持参とは、君は実にしっかり者だな」

最後の例文は、「グルメランチ」「一切」というワードが不穏さを宿し、「金銭感覚が堅実」と褒めているつもりでも、状況次第では「皮肉」にも取れる、微妙なラインです。


【「類語」「言い換え」表現】

■頼りになる人

■意志が強い人

■真面目な人

■堅実な人 

■倹約家


【「英語」で言うと?】

「しっかり者」を「信頼できる人」と解釈すると[a reliable person]となります。あるいは「頼りになる」を意味する [a dependable person]や、安定した、堅実な、落ち着いたを意味する[steady person]も使えます。

・She is a very reliable person.(彼女はとても信頼できる人だ)

・She is a  a dependable(reliable)  wife.(彼女は頼れる妻だ)


【対義語は?】

「考え方が堅実で意志が強い」の反対の言葉を連想してみましょう。

■うっかり者

■気弱な人

■天然キャラ

■不注意な人

■慌て者

■浪費家

***

「しっかり者」の具体的な特徴を見ていくと、性別に関係なく好感度・信頼度の高い性格であることがわかります。優秀なビジネスパーソンとしての資質も十分です。とはいえ、本人にとっては余計な気苦労も多いことでしょう。よきパートナーを見つけ、肩の力が抜ける時間をもてるといいですね。

この記事の執筆者
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参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『使い方の分かる 類語例解辞典』(小学館) /『プログレッシブ英和中辞典』(小学館) /『ランダムハウス英和大辞典』(小学館) :