「土吉」ってなんと読む?「つちきち」ではありませんよ!
明日、8月4日は、今年の後半の暦で、最強の吉日=ラッキーデーと言われております。東洋の暦占いで吉日とされる「天赦日(てんしゃにち/てんしゃび)」「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」「大安」の3つが重なっているのです。俗説とはいえ、新しいことを始めたり、身の回りの品を買い替えたりするきっかけとしてはいかがでしょうか? ということで本日は「吉」という字に関する日本語クイズをお送りします。
【問題1】「土吉」ってなんと読む?
「土吉」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「吉」の俗字として使われている「𠮷」を指す言葉です。
<使用例>
「神社のおみくじなどでよく見る土吉は俗字だから、人名には使えないはずよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 土吉(つちよし) です。
「吉」は「𠮷=キチ/キツ/よ(い)」の俗字で、人名には使えません。日本には「末広がり」を縁起担ぎに使う風習があるので、こうした書き方が出てきたのかもしれませんね。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「士吉」ってなんと読む?
「士𠮷」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:正字である「吉」を「土吉(つちよし)」と区別する呼び方です。
<使用例>
「小学校のイベント用のおみくじなら、子どもたちの混乱がないように正字のほうの士吉に統一したほうがいいんじゃない?」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 士吉(さむらいよし) です。
「さむらい」と言うと「侍」の表記がお馴染みですが、「士」にも表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)で「さむらい」があるのです。「土吉(つちよし)」と「士吉(さむらいよし)」、同じ字の表記にも工夫や意匠をこらす日本文化の感覚が息づいた言葉ですね。
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本日は、8月4日、今年後半で最強の吉日と言われる日にちなんで、「吉」という字にスポットを当て、
・土吉(つちよし)
・士吉(さむらいよし)
という読み方、言葉の背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『MITSUKOSHI ISETAN MAGASINE』ウェブサイト(株式会社三越伊勢丹ホールディングス)/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱