手のひらの上で愛でたい、それはもうアート【和菓子の小宇宙】
その歴史は、縄文時代までさかのぼるとされる和菓子。脈々と受け継がれた伝統や技術、日本の四季や風土を映す心を継承しながら、多様な素材やデザインを取り入れ、和菓子は今も、日々進化し続けています。
このうえない口福と美しい佇まいで、至福の時をもたらしてくれる麗しき和菓子たちを、その世界観と共にお楽しみください。
東京・巣鴨にある「福島家(ふくしまや)」の秋の特別菓子『月うさぎ』
白くて丸くて愛らしい無垢なうさぎは秋の特別菓子
かわいい! ひと目見た瞬間、思わず口元がほころぶ、愛くるしいうさぎたちは、秋に登場する練り切り。
創業は文久元(1861)年、東京・巣鴨に店を構える「福島家」。代々受け継がれてきた『菓子見本帖』をもとに6代目当主が表現する上生菓子は、伝統的意匠の正統派から柔軟な発想で生まれる新作まで、年間なんと約200種類。
こちらのうさぎは北海道産の白手亡豆など厳選素材を使った、甘さ控えめの白あん入り。思わずなでたくなるまあるい体は透き通るように白く、仕上げにまぶされた寒梅粉は舞い降りた雪のようでもあり…、食べるのが惜しくなるほど無垢な姿に、ときめくこと間違いなし。秋のお茶のお供に。
※掲載商品の価格は、税込みです。
◇お店DATA
住所/東京都豊島区巣鴨2-1-1
営業時間/9:30~18:00
休み/水・木曜
問い合わせ先
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- PHOTO :
- 川上輝明(bean)
- STYLIST :
- Chizu
- EDIT&WRITING :
- 田中美保、古里典子(Precious)