【目次】

六本木ってどこにあるの?「場所」「最寄り駅」

「場所」、品川駅までの距離は?

日本一高いビルだという大注目の麻布台ヒルズは今年11月にオープンしたばかり。p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; font: 12.0px 'Hiragino Sans'}
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日本一高いビルだという大注目の麻布台ヒルズは今年11月にオープンしたばかり。

東京都港区六本木は広大なエリアで、1丁目から7丁目まであります。エリア内には最新鋭の設備を備えた複合施設が複数。南西側にあるのが「六本木ヒルズ」、六本木1丁目付近には「泉ガーデン」や「アークヒルズ」、そして「麻布台ヒルズ」があります。また、乃木坂駅付近には「国立新美術館」、そして、すぐお隣・港区赤坂エリアにある「東京ミッドタウン」も徒歩圏です。2000年代からのこういった大型複合施設の建設により、「外苑東通りを中心とした夜の街」というイメージは大きく変わりました。

六本木はどこに行くにも便利なエリアです。六本木エリアから新幹線の発着駅である品川駅まではバスが便利で、所要時間は20分程度。電車を利用する場合は六本木駅から恵比寿駅経由で20分程度です。2030年ごろに、東京メトロ南北線が延伸して品川駅と接続される構想もあり、六本木一丁目駅周辺の利便性はさらにアップするでしょう。ちなみに、六本木駅から六本木一丁目駅までは徒歩で15分程度です。

六本木駅前の「六本木交差点」。写真左側に見えるビルが複合施設の「泉ガーデンタワー」だ。
六本木駅前の「六本木交差点」。写真左側に見えるビルが複合施設の「泉ガーデンタワー」。

六本木駅前で交差しているのが外苑東通りと六本木通りで、渋谷から千代田区霞が関の内堀通りまでを結ぶ六本木通りの上には首都高速3号渋谷線や高速都心環状線が高架で通っています。

六本木の「最寄り駅」と「恵比寿駅」「新宿駅」までの所要時間

六本木一丁目駅に直結して「泉ガーデン」が建つ。六本木一丁目駅付近は高層ビルの多いエリアだ。
六本木一丁目駅に直結して「泉ガーデン」が建つ。六本木一丁目駅付近は高層ビルの多いエリアだ。

六本木はエリアによって最寄り駅が異なります。利用できるのは、六本木交差点付近にある東京メトロ日比谷線と都営地下鉄大江戸線の「六本木駅」、エリア南東にある東京メトロ南北線と大江戸線の「麻布十番駅」、北東エリアにある南北線の「六本木一丁目駅」、そして、北西エリアにある東京メトロ千代田線の「乃木坂駅」です。

六本木駅を利用した場合、「恵比寿駅」までは日比谷線で6分程度。恵比寿駅では便利なJR山手線に乗り換えができます。また、「新宿駅」までは、六本木駅から大江戸線を利用して乗り換えなしで10分程度。そのほか、「東京駅」までは日比谷線の銀座駅で東京メトロ丸の内線に乗り換えて12分程度。どこへ行くにもアクセスがとてもよいエリアです。

六本木の「地図」

六本木の「歴史」と「由来」

江戸時代の様子は? 六本木の「歴史」

江戸切絵図「麻布絵図」(尾張屋清七)嘉永2〜文久2年 (国立国会図書館デジタルコレクション)
江戸切絵図「麻布絵図」(尾張屋清七)嘉永2〜文久2年 (国立国会図書館デジタルコレクション)

六本木ヒルズや東京ミッドタウンなど、大型の高層ビルが建つ場所には、江戸時代には大名屋敷が並んでいました。まずはその歴史を探ってみましょう。

■六本木ヒルズ

写真左手は六本木ヒルズにある「毛利庭園」。右側に見える建物が「テレビ朝日本社」だ。
写真左手は六本木ヒルズにある「毛利庭園」。右側に見える建物が「テレビ朝日本社」。

六本木ヒルズは平成15(2003)年にオープンした複合施設で、テレビ朝日本社ほか、レストランやアパレルショップのほかにも映画館やホテル、オフィスなどが入っています。上の「麻布絵図」の左下「毛利甲斐守」が、現在「六本木ヒルズ」の建つ場所です。江戸末期までここは、「忠臣蔵」の物語で知られる赤穂浪士岡島八十右衛門常樹ら10名が切腹した「長府藩毛利家」の上屋敷がありました。六本木ヒルズの敷地内にある「毛利庭園」は、江戸時代の名残を伝える日本庭園となっています。

■東京ミッドタウン

東京ミッドタウンがオープンしたのは、六本木ヒルズができた4年後の平成19年です。
東京ミッドタウンがオープンしたのは、六本木ヒルズができた4年後の平成19年です。

フードショップやアパレルショップやレストラン、美術館やホテル、オフィスなどが集まっている「東京ミッドタウン」は「麻布絵図」の左端下、「松平大膳大夫」と書いてある場所にあります。江戸時代、ここには萩藩毛利家本家の下屋敷がありました。「松平」は15大当主で初代藩主の毛利秀就が徳川家康から与えられた姓です。

■麻布台ヒルズ

今年11月に完成した「麻布台ヒルズ」。開発には30年近くかかったという。
今年11月に完成した「麻布台ヒルズ」。開発には30年近くかかったという。

「麻布台ヒルズ」のある港区麻布台1丁目、飯倉片町交差点付近には、江戸時代、米沢藩上杉家の中屋敷がありました。明治時代になると、近隣の外務省飯倉公館や麻布小学校一帯も含めて紀州徳川家の邸宅だったそうです。第二次世界大戦後、この辺りは住宅が密集して通り抜けも困難なエリアでしたが、再開発により周辺の道路も綺麗に整備されました。2023年11月24日には「麻布台ヒルズ」が開業。六本木ヒルズと並ぶ規模の施設で、レストランやフードショップ、アパレルショップ、ビューティショップそしてラグジュアリーなハイブランドなど150店舗が入る商業施設のほか、最新鋭の設備が整った住戸やオフィス、慶應義塾大学予防医療センター、インターナショナルスクールなどで構成されています。

どうして高級住宅街に? 六本木の「歴史」

鳥居坂上には「国際文化会館」(写真左手)がある。ここは、江戸時代から幕末にかけて多度津藩藩主のお屋敷があったそう。明治初期には政治家・井上馨の所有となる。
鳥居坂上には「国際文化会館」(写真左手)がある。ここは、江戸時代から幕末にかけて多度津藩藩主のお屋敷があり、明治初期には政治家・井上馨の所有となった。

江戸時代、現在の六本木5丁目にある「鳥居坂」の坂上付近も、大名屋敷や武家屋敷が並んでいました。この辺りは明治維新後に財閥などに払い下げとなり、三井・三菱・住友の三財閥の関係者、三條邸をはじめとする公家や、李王家、久邇宮家などの宮家といった華族邸がありました。その品格ある街の雰囲気は今でも受け継がれています。

鳥居坂の名前の由来は、諸説ありますが、徳川家康の忠臣・鳥居元忠の屋敷が坂の東側にあったからだともいわれています。
鳥居坂の名前の由来は、諸説あるが、徳川家康の忠臣・鳥居元忠の屋敷が坂の東側にあったからという説が有力。

六本木に外国人が多い理由は?

「国立新美術館」は、東京ミッドタウンと同じ平成19年に完成した。
「国立新美術館」は、東京ミッドタウンと同じ平成19年に完成した。

六本木の特徴のひとつに、外資系会社に勤める外国人専用住居などがあり、多くの外国人が暮らしてる、ということがあります。これはなぜなのでしょうか。明治期、大名屋敷の広い土地があった六本木エリアは、「二・二六事件」で有名な陸軍駐屯地など、軍の関連施設が置かれました。そしてそれらは敗戦後、米軍将校の宿舎として使われました。その影響で六本木にはアメリカ人向けの飲食店が多く建ち並び、それを求めて外国人が多く集るようになったのです。つまり、六本木は、東京の中でも、外国人になじみやすい場所だったというわけ。ちなみに、東京ミッドタウンのある場所は、日本に返還されたあと、平成12(2000)年まで、防衛庁の檜町庁舎として使われていました。

かつて、六本木一丁目や麻布十番などは電車の便が悪く、「陸の孤島」と呼ばれていましたが、平成12年に大江戸線の「六本木駅」や南北線の「六本木一丁目駅」が完成したことにより、公共交通の便が一気によくなっています。

六本木の「由来」

六本木駅は、東京ミッドタウンや六本木ヒルズにも直結している。
六本木駅は、東京ミッドタウンや六本木ヒルズにも直結している。

「六本木」という地名の由来は、「この辺りに6本の松の木があったから」という説や、上杉、朽木、高木、青木、片桐、一柳、と「木」にまつわる名の大名屋敷が周辺にあったからという説などがありますが、定かではありません。港区は昭和22(1947)年に「麻布区」「芝区」「赤坂区」が合併して誕生しました。「六本木」と聞くと、「元麻布」や「西麻布」よりも繁華街としての印象が強いかもしれませんが、もともと六本木も元麻布などと同じく「麻布区」の一部だったのです。昭和42年の住居表示実施前の麻布区には、「麻布」と冠の付く「麻布六本木町」という地域があり、これは、現在の鳥居坂上や六本木ヒルズなどを含む六本木5丁目〜7丁目の一部です。

住みやすさは?六本木の「魅力」

■1:地価が下がりにくいエリアです

「麻布台ヒルズ」はレジデンスBが工事中。駅は日比谷線の「神谷町駅」直結する。
「麻布台ヒルズ」はレジデンスBが工事中。駅は日比谷線の「神谷町駅」直結する。

港区の物件は東京都内でもとても人気が高く、六本木のお隣にある赤坂や南麻布などは「令和4年地価公示標準地価格高順位一覧表」において10位以内に複数ランクインしています。麻布台地区に今年誕生した「麻布台ヒルズ」にも超高級レジデンスが建設中。「麻布台ヒルズレジデンス」にはプール付きの住戸や、ジムなどの共用施設が充実したマンションが完成しています。そのほか、「麻布台ヒルズ森JPタワー」には、アマングループが運営する「アマンレジデンス 東京」も入ります。この辺りは高価格で今後も物件が取引されそうです。

■2:  最新設備の整う複合施設が複数あります

六本木ヒルズの正面広場には巨大なクモのパブリックアート「ママン」(ブルジョワ、2003年)がある。
六本木ヒルズの正面広場には巨大なクモのパブリックアート「ママン」(ブルジョワ、2003年)がある。

六本木ヒルズや東京ミッドタウン、麻布台ヒルズなどの高層ビルには、評判の高いレストランやカフェ、ベーカリー、アパレルショップなどが集結。雑貨店や薬局、スーパーマーケットや医療施設などもそろっていてひとつの街を形成しています。これらの施設には広場や公園もあって緑も豊富です。六本木はこれまで夜のイメージが強い街でしたが、新しい商業施設が次々と誕生し、街の姿もどんどん変化しています。

繁華街の広がる外苑東通り沿いのカフェ「ヴァーヴ コーヒー ロースターズ 六本木」(六本木5丁目)は爽やかな店内が印象的だ。
繁華街の広がる外苑東通り沿いのカフェ「ヴァーヴ コーヒー ロースターズ 六本木」(六本木5丁目)は爽やかな店内が印象的だ。

■3:車でのアクセスがよい場所です

「麻布台ヒルズ」のすぐ近くには高速都心環状線の「飯倉出入口」がある。
「麻布台ヒルズ」のすぐ近くには高速都心環状線の「飯倉出入口」がある。

六本木は車でのアクセスも抜群によい場所です。前でも紹介していますが、六本木通り沿いに首都高速3号渋谷線や高速都心環状線が通っています。渋谷や新宿、品川からは車で15分程度、羽田空港は40分、成田空港は90分程度。楽々と遠出ができます。

■4:歴史のある坂がたくさんあり、散策も楽しい場所です

南部坂を登っていくと赤坂だ。左手には「アメリカ大使館宿舎」がある。
南部坂を上っていくと赤坂だ。左手には「アメリカ大使館宿舎」がある。

六本木エリアは起伏のあるエリアで、坂がたくさんあります。それぞれの坂には歴史があり散策をしてみるのも楽しいかもしれません。上の写真は六本木2丁目と赤坂2丁目の間の「南部坂」。江戸時代初期に盛岡藩南部家の中屋敷があり、「忠臣蔵」で大石内蔵助が討ち入り直前に主君の正室・瑤泉院の屋敷を訪ねるという「南部坂雪の別れ」のシーンでも知られています。

御組坂周辺は再開発が進み、高級マンションが複数並ぶ。道も美しく整備された。写真正面が泉ガーデン。
「御組坂」周辺は再開発が進み、高級マンションが複数並ぶ。道も美しく整備された。写真正面が泉ガーデン。

上の写真の短い坂道は、泉ガーデンとアークヒルズ仙石山森タワーの間の六本木1丁目にあります。こちらは、江戸幕府御先手組(おさきてぐみ)の屋敷があったので「御組坂」という名前になったそう。御先手組とは、戦時の先頭部隊だそうです。現在、この周辺は再開発が進んでいますが、今でも坂道がその歴史を伝えてくれています。

■5:大使館がたくさんあり、国際色豊かな街並みです

スウェーデン大使館前の道は高台にあって車幅も広く気持ちがよい。
スウェーデン大使館前の道は高台にあって車幅も広く気持ちがよい。

上で紹介した御組坂の近くには、外壁の美しい「スウェーデン大使館」があります。また、泉ガーデンや麻布台ヒルズを中心に開発が進み、街並みが美しく整備された六本木1丁目には、「スペイン大使館」や「サウジアラビア大使館」などがあります。大使館の多い六本木には、街全体に国際的な雰囲気が漂っています。

***

六本木と聞くと夜の街のイメージが強かったのですが、都市開発が進み、複合施設が増えたことで街なかも落ち着いた雰囲気になってきたように感じました。利便性も高く、さらに進化をし続ける六本木に住んだら、とても素敵な暮らしができそうです。

参考:港区ホームページ
    六本木ヒルズ
   麻布台ヒルズ
   東京ミッドタウン
   国際文化会館
この記事の執筆者
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PHOTO :
AC,柳堀栄子
WRITING :
柳堀栄子