「送ること」を丁寧にいう言葉「恵送」…使うのは送る側?送られる側?
明日、12月15日から、全国の郵便局で、年賀はがきの引き受けが開始されます。明日から12月25日までに投函された年賀はがきについては、新年の1月1日に配達されることになっています。昨今は、御年始のご挨拶も電子化するケースも増えていすが、電子化が増えると、今度は昔ながらのはがきに、なんともいえない温かみを感じるようになります。素敵なデザインにメッセージを添えて、ご無沙汰しているお相手に、あえてはがきでご挨拶…というのもいいかもしれません。ということで、本日は「送」「届」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「恵送」は送る側、送られた側、どちらが使う言葉?
「送ること」を丁寧に言う言葉「恵送(けいそう)」は、どの立場の人が使う言葉でしょうか? 以下の選択肢の中から正しいものを選んでください。
1:送る側
2:送られた側
3:1と2の双方
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 2:送られた側 です。
何かを送ってもらったことに対し、送られた側の拝受連絡や、お礼などの際、「〇〇を御恵送賜りありがとうございます」というように使います。大人の語彙として使いこなしたい、美しい表現です。年末は、こうした感謝の言葉を使うシーンが多くなりますので、気になる方は、こちらの記事もご参照ください。→参考記事【細やかなニュアンスを伝える『感謝の言葉』こそ、大人の語彙力が試されます!
さて、2問目は「届」という言葉の入ったクイズです。
【問題2】「出生届」ってなんと読む?
「出生届」という日本語の正式な読み方をお答えください。
ヒント:「出生」には3通りの読み方がございますが、「出生届」の正式な読み方はひとつです。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 出生届(しゅっしょうとどけ) です。
「出生」という表記の読み方は、「しゅっしょう」「しゅっせい」「すいさん」の3通りがございます。「しゅっしょう」と読むと、「生まれること」「氏素性」「ものごとの起こりや根拠」などなど、複数の意味をもつ言葉になります。「しゅっせい」は「生まれること」という意味、「すいさん」は「仏教用語で、器から食物の少量を他の衆生のために取り分けること」という意味です。「出生届」は、「うまれたこと」と「氏素性」の双方の意味をもつ届け出ですので、正式には「出生届(しゅっしょうとどけ)」と読みます。
***
本日は12月15日、郵便局の年賀はがきの引き受け開始日にちなんで、「送」「届」という字の入った日本語から、
・恵送(けいそう)
という言葉の使い方と、
・出生届(しゅっしょうとどけ)
の読み方などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/郵便局ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱