日本の歴史上定番の「主税」の読み方「ち〇〇」・・・なんと読む?
2023年も残りわずかとなりましたね。年末のお休みにはじっくりドラマを…と楽しみにしている方も多いのでは?ちなみに昨日12月14日、ドラマに何度も取り上げられてきた、有名な「赤穂浪士の討ち入り」があった日であること、ご存知でしたか? 1702(元禄15)年のこの日、元赤穂藩の浪士たちが、主君を切腹に追いやり赤穂藩とりつぶしの原因となるパワーハラスメントを行った宿敵・吉良上野介(きらこうずけのすけ)邸に討ち入った…という事件が起こりました。主君亡きあとも、その無念を憂えた部下たちが仇討ちを果たしたドラマティックな顛末が日本人の心を打ち、『忠臣蔵(ちゅうしんぐら)』などのタイトルで、江戸当時から現代に至るまで、何度もエンタテイメントの題材になっております。…ということで本日は「主」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「主水」ってなんと読む?
「主水」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「水取(もといり)」を語源とした昔の役所、役職名のことですが、人名としても定番の特殊な読み方です。
<使用例>
「私、時代劇の『必殺!』シリーズの、中村主水の大ファンなの!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 主水(もんど) です。
大人の常識的な教養レベルの、有名な読み方ですので、覚えておきましょう。例文で取り上げた、時代劇『必殺!』シリーズに登場する武士の名前も中村主水(なかむらもんど)と読みます。
「主水(もんど)」という言葉の由来は、もともと、天皇の使用する水を汲む役所「主水司(もいとりのつかさ)」を指しています。ここに務める人々を「水(もい)」を「椀(もい)」に汲み取る職務に、敬称の「殿(おとど)」を付けて「もいとりのおとど」と呼んだのが、短縮形の「もんど」になった…という説が有力です。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「主税」ってなんと読む?
「主税」の読み方として正しくなるよう、「ち〇〇」の○に、それぞれ、かな1文字ずつ入れて完成させてください。
ヒント:もともとは「主税寮」という、律令制当時の役所名から来た言葉で「しゅぜい」とも読みますが、こちらも「主水(もんど)」と同じように、その後、人名などにも使用され「ち〇〇」という読み方が定番です。
<使用例>
「大石主税役を演じたアイドル目当てて、『忠臣蔵』のドラマを見たことがあるわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 主税(ちから) です。
例文に登場した「大石主税(おおいしちから)」は、赤穂浪士の討ち入りの中心人物として名高い大石内蔵助(おおいしくらのすけ)の息子で、浪士の中で最も若い人物の名前です。
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本日は12月14日、「赤穂浪士の討ち入りのあった日」にちなんで、「主」という字の入った日本語から、
・主水(もんど)
・主税(ちから)
という、日本史上定番の、特殊な読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/松竹株式会社ウェブサイト/『japaaan magazine』ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱