【目次】

「都合がいい」を「英語」にすると?

ビジネス会話やメールなどで「いつが都合がいいですか?」と、相手のスケジュール確認や日程のすり合わせをする際の「都合がいい」には[When]が使われます。さらに「予定が空いている」を意味する英語表現は[be free]です。どちらもビジネスシーンでよく使われるフレーズですから、覚えておきたいですね。

例文を見てみましょう。

・When would be convenient for you?(あなたにとって好都合なのはいつですか=いつがご都合がよろしいでしょうか?)

・When would you be free next week?(来週あなたが自由なのはいつですか=来週、都合がいい日はいつですか?)

・Are you free on Monday?(月曜日は空いてますか?)

・Come and see me whenever you like.(あなたが好きなときいつでも来てください=いつでもご都合のよいときにおいでください)


「都合がいい」と「都合が悪い」の「言い換え」表現は?】

■「都合がいい」を言い換えると?

・予定が合う

・(ほかの人や予定との)調整がつく

・ちょうどいい

・好都合な

・条件に合った

■「都合が悪い」を言い換えると?

・調整できない

・予定が合わない

・難しい

・無理


【「都合がいい」の「都合」とは?「意味」】

そもそも「都合」という言葉をを正しく説明できますか? 「都合」にはいくつかの意味があります。

1)何かをするときにほかの物事に影響を及ぼす事情。わけ。
2) 具合がよいか悪いかということ。
3) やりくりをすること。繰りあわせること。
4)(副詞的に用いて)すべて合わせて。合計。

「都合がいい」というフレーズは、主にふたつの意味で用いられています。

2の用法の「具合」は「物事を行うにあたっての状況」を指す言葉ですから、相手の予定を聞いたときに「今日はちょっと都合が悪い」と言われたら、「今日はそれを行うのは難しい」つまり「予定が合わない」という意味ですね。「都合がいい」は、「ほかの人や事柄との兼ね合いがうまくいく」、つまり「予定が合う」という意味で使われます。

一方、「都合がつく」という表現は3の「やりくりすること」を指します。例えば、「なんとか都合をつけて出席しましょう」と言えば、「なんとか予定を調整して出席しましょう」という意味になります。

「都合がいい」と「都合がつく」の微妙なニュアンスの違いがわかるでしょうか。「都合がつきます」より「都合いいです」のほうが積極的な印象を与えるので、例え本当は苦労して合わせた場合でも、「都合がいいです」と言えるのが“大人の語彙力”というものですね。


「都合がいいです」を「敬語」にすると?

取引先や上司から予定を聞かれた際に、丁寧に「都合がいい」ことを伝えるためには、どんなフレーズが適切でしょうか。例えば「打ち合わせ、来週の水曜日でいい?」への返答としては、「結構です」「大丈夫です」「問題ございません」などが考えられますが、ここではさらにスマートな表現をご紹介します。

■「承知しました。では来週水曜日でお願いします」

■「ありがとうございます。お願いします!」

目上の方に「いいですよ」と伝えたいときには、「承知」や「感謝」の言葉に置き代えると、より丁寧な印象になります。

取引先にアポを取る際などは、できるだけ失礼のない表現で相手の予定を聞き出すよう心掛けたいものです。そのためには「都合」に敬意を表す接頭語「ご」をつけた「ご都合」を使うのが基本。敬語表現のバリエーションもいくつか覚えておきましょう。

■「ご都合のよい日をお教えください」

■「ご都合のよろしい日を教えていただけますか」

■「ご都合のよろしい日時をご指定(指示)くださいませ」

■「ご都合のよろしい日時を複数お知らせいただけますと幸いです」

相手の予定を尋ねる際に、自分が希望する候補日をあげても失礼にはあたりません。候補日を挙げることでやりとりの回数を減らせるので、むしろ歓迎される傾向にあるようです。

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「都合がいい」はスケジュール調整などの場面で「予定が合う」といった意味で用いられます。では「都合」を聞かれて「悪い」ときは、どう返答するのがよいのでしょうか。目上の方に対し「都合がつきません」とだけ返すのは、少々素っ気ない印象です。正解は…クッション言葉の活用です! 「恐れ入りますが」「生憎ですが」「とても残念ですが」などと前置きし、相手に対し配慮のある返事を心がけたいものですね。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『すぐに使える! 教養の「語彙力」3240」(西東社) /『日本語はこわくない』(PHP) :