美の好循環が止まらない「幸せホルモン」美容
「幸せホルモン」を知っていますか? 現代のストレス社会を生き抜くヒントとして、大きな注目を集めています。さらに、化粧品業界では「幸せホルモン」と美肌の研究が加速中。私たちの体と心を幸せに導き、肌の若々しさにつなげてくれる「幸せホルモン」を深堀りします。
今回は、精神科専門医の松島幸恵先生監修のもと、私たちの体と心を幸せに導き、肌の若々しさにつなげてくれる、「幸せホルモン」について深掘りしてお届けします。
◇「幸せホルモン」とは ── 私たちをストレスから守ってくれるありがたき 「幸せホルモン」
私たちの体と心はホルモンに大きな影響を受けています。例えば、ストレスがかかるとストレスホルモンが分泌され、その影響は全身に及びます。一方、3大「幸せホルモン」と呼ばれるものもあります。それが、「セロトニン」「ドーパミン」「オキシトシン」。「幸せホルモン」が分泌されると、ストレスホルモンの分泌は抑制され、体と心が守られます。
ちなみに、「セロトニン」と「ドーパミン」は正確には、脳内や体内で働く神経伝達物質です。3大「幸せホルモン」のなかでも、特に美容との関連で注目を集めているのが、「オキシトシン」です。肌のハリやツヤを生むなど、アンチエイジング効果が期待されています。
◇安らぎの「セロトニン」、やる気の「ドーパミン」、愛情の「オキシトシン」
3大「幸せホルモン」は、それぞれが違う働きをもっています。「セロトニン」は、体温や睡眠といった生体のリズムに大きく関わるホルモンです。睡眠に誘う「メラトニン」も「セロトニン」からつくられます。精神を安定させる働きもあります。最近は免疫や老化との関連でも注目されています。「ドーパミン」は、欲求や快感をつかさどるホルモン。目標を達成した満足感が分泌につながり、そのための集中力をも高めるといわれます。大きなプロジェクトが成功したとき、きっと脳内に溢れているはずです。「オキシトシン」についてはこの後に詳しく…。
おまけにもうひとつ、マラソンランナーに起こるランナーズハイで有名な、高揚感や陶酔感をもたらす「エンドルフィン」を入れて、4大「幸せホルモン」と呼ばれることもあります。
◇今「オキシトシン」が美容&アンチエイジング界で注目の的
今回、特に注目したいのが、美容界の期待の星「オキシトシン」です。「オキシトシン」は愛情や絆のホルモンとも呼ばれます。かつては、女性の出産期に必要なホルモンとされていましたが、現在は、性別や年齢を問わず、ストレス軽減や免疫力を高めるなどの効果があるとして、研究が進んでいます。絆のホルモンといわれるだけに、ビジネスシーンでは会社やチームの一体感を高めるとして、話題になったことも。化粧品界隈では、肌の線維芽細胞に働きかけコラーゲンを生み出すなどとして、ブームを巻き起こしています。
また、ダイエット関連の研究も進んでいます。「オキシトシン」の分泌には、パートナーや動物とのスキンシップや、心地よい肌触りなどが、効果があるといわれます。
- PHOTO :
- 宗高聡子
- EDIT :
- 木更容子、佐藤友貴絵(Precious)