美の好循環が止まらない「幸せホルモン」美容
「幸せホルモン」を知っていますか? 現代のストレス社会を生き抜くヒントとして、大きな注目を集めています。さらに、化粧品業界では「幸せホルモン」と美肌の研究が加速中。私たちの体と心を幸せに導き、肌の若々しさにつなげてくれる「幸せホルモン」を深堀りします。
今回は、精神科専門医の松島幸恵先生の監修のもと、【「オキシトシンリッチ」へと導く、肌を慈しむお手入れ】についてお届けします。
肌を慈しむお手入れでオキシトシンリッチに
毎日のことだけに退屈なルーティンになりがちなスキンケア。それは肌と脳のよい関係にはとてももったいないこと。実は、いつものスキンケアもプラス数十秒の時間をかけるだけでオキシトシンリッチに! もう、3秒スキンケアなんてしている場合ではありません。
皮膚は人体最大のセンサーといわれるように、常にさまざまなシグナルを受け取っています。皮膚の下にはC触覚線維という感覚受容器があり、温度や振動といった皮膚から得た情報を脳に伝えています。C触覚線維は、特に顔と腕の肘から手首までの部分に多く存在しています。つまり、化粧品のとろけるような感触やうっとりする香りはもちろん、それを肌になじませる手の温もりや触り心地も、すべて肌から脳へ伝えられ、「オキシトシン」の分泌に一役買っているのです。
そして、脳から分泌された「オキシトシン」は血液に乗って全身へ運ばれ、肌の細胞にも働きかけます。最新の研究によると、「オキシトシン」は、線維芽細胞に働きかけハリやツヤを生むコラーゲンを生み出すなど、美肌にも大きく関係することがわかっており、熱い視線が注がれています。そして、肌がキレイになると気分が上がり、また、幸せホルモンが分泌され、それが、肌を美しく生まれ変わらせる。ここに幸福美肌の好循環が誕生します。
【オキシトシンリチュアル:1】1秒5cmのスロータッチ
「オキシトシン」の分泌を促すため試みたいのが、ゆっくりと時間をかけて肌に触れること。肌から脳へ刺激を伝えるC触覚線維は、1秒に5cm進む程度のスピードに最も反応することがわかっています。
例えば、顔全体にクリームをなじませた後に、顔から首へ、肩から腕へ、ゆっくりと時間をかけてのばしていく。これでも全体でかかる時間はわずか数十秒程度です。ながらケアではなく、肌に意識を集中することも大切です。
【オキシトシンリチュアル:2】自分を抱きしめるバタフライハグ
オキシトシンリッチになるには、ハグしたりされたりするのがベスト。自分で自分を抱きしめる “バタフライハグ” は、誰でもその場で簡単にできる心のケア法のひとつ。自分の両腕を胸の前でクロスさせ、左右の胸から肩のあたりを、交互に1回ずつトントンと優しくたたきます。これを2分ほど続けると、おのずとリラックス状態に。
実は、メンタルヘルスの現場では有名なメソッド。スキンケアの後に取り入れて、もっとオキシトシンリッチに。
関連記事
- 愛する人や動物との触れ合いがカギ!【美の好循環が止まらない!「幸せホルモン」美容】オキシトシンを増やす5つのカギとは?
- 現代のストレス社会を生き抜くヒントとして注目される【幸せホルモン】をご存じですか?
- PHOTO :
- 石倉和夫
- STYLIST :
- 金井あい
- HAIR MAKE :
- 広瀬あつこ
- MODEL :
- ATSUKO
- EDIT&WRITING :
- 木更容子、佐藤友貴絵(Precious)