【目次】
- 節分とは?意味・由来・本来の目的をわかりやすく解説
- 2026年以降の節分はどうなる?日付が変動する理由とは
- 豆まきの正しいやり方とNG行動
- マンション・現代家庭向け「静かにできる豆まき術」
- 実は縁起がいい!“節分の福茶”って知ってる?
- 全国のちょっと変わった節分風習まとめ
【節分とは?意味・由来・本来の目的をわかりやすく解説】
■「節分」の意味
「節分」とは本来「季節の変わり目」をいい、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日を指します。実は年に4回あるのですが、「鬼は外、福は内」と豆まきをしたりする「春の節分」だけが風習として広まり今に至ります。
ちなみに…一般的には「せつぶん」と読みますが、「せちぶん」「せちぶ」「せつぶ」と読むこともあります。
■由来
日本では、「季節の変わり目は邪気が入りやすい」とされています。確かにその時期は寒暖差も激しく、特に立春のころは体調を崩しがち。また、立春は「1年の始まり」を意味するので、その前日である節分は大晦日にあたります。
年越しは陰から陽へと大きく変わる瞬間なので、「鬼や魔物などが悪さをしやすい」と言われているため、生命力の象徴である豆をまき、それらを追い払うのです。こうして新年(旧暦)を迎えるにあたって邪気を祓って福を呼び込み、1年の無病息災を祈る行事が、いつしか「豆まきで鬼退治をする日」や「願いがかなうよう恵方巻を食べる日」になりました。
■節分の「豆まき」の歴史
節分の夜に行われる豆まきは、古代中国から日本に伝わった「追儺(ついな)」という行事に由来します。平安時代の宮中では、選任された役人が弓矢を用いたり、陰陽師の祈祷によって邪悪なものを退治しました。それが広範囲に撒くことができる豆に代わり、その簡易さもあって江戸時代に庶民にまで広まったのです。こうして「節分の豆まき」は春を告げる行事になりました。
【2026年以降の節分はどうなる?日付が変動する理由とは】
そもそも「立春」や「立夏」ってどういうことでしょう。これらは、太陰太陽暦で季節を正しく示すために用いた二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつで、12個の中気と12個の節気の総称。中国の戦国時代に成立しました。立春は太陽の視黄経(しこうけい)が315度になる日を言い、これが毎年2月4日ごろに当たるため、立春の前日である2月3日が「節分」として定着したのです。
2021年は124年ぶりに立春が2月3日だったため「節分」は2月2日でした。この年以前に2月3日以外が「節分」となったのは1984年で、37年ぶりだったとか。いかに2月3日以外に「節分」になるのがレアケースであるかがわかりますね。
ところが…2025年も2021年同様、2月2日が「節分」でした。二十四節気は太陽と地球の位置関係で決まります。太陽の軌道周期はジャスト1年ではなく、少しずつズレが生じるため、4年ごとに1日多いうるう年を設定して帳尻を合わせています。実は今後もしばらく「うるう年の翌年の立春は2月3日」、そして「その年の節分は2月2日」というサイクルが続きます。つまり、2029年、2033年の節分は2月2日というわけです。
【豆まきの正しいやり方とNG行動】
「節分」で風習として定着しているのが、煎った乾燥大豆を「鬼は外、福は内」と言いながらまく「豆まき」でしょう。その正しいやり方をご紹介します。
■準備するもの
当日までに「福豆」を用意します。「福豆」とは、煎った大豆のこと。乾燥大豆を乾煎りするか、「福豆」や「節分豆」などの名称で販売されている商品を入手しましょう。それを枡(ます)や容器に入れて神棚に上げたり、三方(神事などに用いるお供えをあずける台)に載せておきます。これらがない家庭も多いと思いますが、無地の懐紙や書道半紙などの白い紙に載せ、目線より高いところに祀っておけばOKです。
■いつ、どうやってまく?
「鬼は夜に現れる」とされているので、鬼退治の豆まきは節分の日の夜が正解。福豆入りの容器を手に持つか小脇に抱え、窓やドアを開けて「鬼は外!」と言いながら外側へ、「福は内!」と言って家の中に豆をまきます。奥の部屋から始めて玄関を最後にするのがいいとか、上から投げつけるのではなく下手投げがよいという説もありますが、風習に正式や正解はありません。どこからも鬼が入ってこないよう、邪気に支配されないよう、各部屋それぞれ行って、最後はしっかり戸締りしましょう。
ちなみに…鬼を仕立てるなら、戸主(世帯主)が妥当です。
■いくつ食べる?
「福豆を食べる」という風習もあります。豆まきがひと通り終わったら、年齢+1粒の福豆をいただきましょう。これは「年取り豆」といって、これからの1年の厄除けになるのだそう。
■5歳以下の子どもに福豆はNG!
節分の豆まきを、楽しく意味のある日本の風習として子どもと行いたい、という方も多いでしょう。ですが、実はこの福豆、5歳以下の子どもには食べさせるのはNGです。 福豆(煎り大豆)に限らず、よく噛み砕いてから飲み込む必要がある固い豆類は、喉や気管に詰まることによる窒息や誤嚥、肺炎、気管支炎などを引き起こすリスクが高く、とても危険だからです。嚥下機能が落ちた高齢者なども控えたほうがいいかもしれません。
レシピサイトなどには、食べなかった福豆や残ったものを活用したレシピを見つけることができますよ。
【マンション・現代家庭向け「静かにできる豆まき術」】
自宅に庭があったり、玄関前に広いスペースがある家ならともかく、マンションなど集合住宅住まいでは、近隣や通行人への配慮が必須です。人に豆を当てないよう気を付けるのは当然ですが、歩道に転がっていた豆を踏んで転んだ…なんてことを起こさないよう、後始末をするもの豆まきのマナーでしょう。高層階のベランダや窓から投げるのも危険行為といえます。小さな乾燥豆とはいえ、上から降ってきたら…想像できますよね?
トラブルを起こさない現代版豆まき術として、こんな配慮や工夫を参考にしてみてください。
■「鬼は外!」「福は内!」の掛け声は、隣人が騒音だと感じない程度のボリュームで
■福豆は投げるというよりやさしく放る
■拾いやすいように小袋入りの福豆を使用する
■音が立ちにくい殻付き落花生を使用する
■高いところから下へは投げない
■自宅敷地の外へ投げたら、可能な限り拾って後始末する
【実は縁起がいい!“節分の福茶”って知ってる?】
数が多くて食べるのが大変だったり、煎り大豆が苦手という人など、余ってしまった…という福豆は料理に活用することもできますが、「福茶」にして飲むのも手軽でおススメです。
「福茶」とは、京都を中心とした関西地方の慣習。飲むと邪気払いができる、無病息災となるとされる、縁起のいいお茶のことです。正月に飲むのは「大福茶」と呼ばれます。
つくり方は簡単で、縁起担ぎの昆布(塩昆布でOK)、梅干、山椒の実(なくてもOK)を適宜と、福豆を湯呑みなどに入れて熱湯を注ぐだけ。ポイントは福豆の数。吉数である3粒を使用するのがいいとされています。
【全国のちょっと変わった節分風習まとめ】
■東北の「窓ふさぎ」「戸ばさみ餅」
入口から邪鬼が入らないように、鰯や切り餅を串に刺し、戸や窓の口に挟む「窓ふさぎ」や「戸ばさみ餅」と呼ばれる風習が。
■東京郊外、そのほかの地域の「ヒイラギ鰯」
鋭く尖った葉をもつヒイラギと、匂いがきつい鰯で邪気を祓います。葉の付いたヒイラギの小枝に、焼いた鰯の頭を刺し、戸口に挟んだり吊るしたり。この「ヒイラギ鰯」の代わりに、同じく匂いがきついにんにくやらっきょうを用いたり、鰯料理を食べる地域もあるそう。カルシウムやDHA、EPAなどが豊富で栄養価の高い鰯を、寒い立春の時期に食べるのは理にかなっていますね。
■静岡の「無言」
静岡県では、節分の夜に餅をつき、戸袋のところに上げたあと、家中の明かりを消してしばらく無言でいる――という風変わりな習慣も!
■宮城の「物忌み」
宮崎県の一部では、節分の夕方から屋外の器物をすべて室内に取り入れ、厳重な物忌みをします。物忌みとは、飲食や言行などを慎み、沐浴をするなどして、心身の穢れを除くこと。物を外に置き忘れると疫病神がやって来て、「こいつは悪人だ!」と焼き印を押していく――のだそう。
■全国区となった「恵方巻」
七福神にちなんで7種類の具を用いた太巻きを、恵方を向いて1本まるごとかぶりつきながら食べ切る――というのが一般的なようですが、発祥や由来は定かではありません。
もともと江戸時代終わりごろから太巻き寿司を関西圏で「丸かぶり寿司」などと呼んで食べる風習があり、1989年にセブンイレブンが「節分商戦」として「恵方巻」と名付けて一部地域で販売しました。それが好評だったため全国に拡大し、“節分には恵方巻を食べる”が定着したといわれています。このほかにも、さまざまな説があるようですよ。
2026年の恵方は「南南東」です!
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小さなお子さんがいる家庭を除けば、実際に豆まきをする機会は減ってきたかもしれません。保育園や幼稚園でも、季節行事として実施しないケースが増えているともいわれます。食品ロスや人手不足など、続けにくい事情があるのも現実。だからこそ、やり方にこだわりすぎず、無理のない形で節分を取り入れてみるのはいかがでしょう。ほんのひと手間でも、暮らしの節目が整い、気持ちの切り替えになるのではないでしょうか。
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- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館)/『日本大百科全書(ニッポニカ)』(小学館)/『和の暦手帖 二十四節気と七十二候を愉しむ』(だいわ文庫)/『世界大百科事典』(平凡社)/『決定版 すぐに使える! 教養の「語彙力」3240』(西東社) :

















