2024年3月中旬より、能登半島地震の影響を受けた北陸の観光業を支援する「北陸応援割」がスタート。さまざまな情緒溢れる温泉地を擁する北陸地方の魅力について、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんはこう話します。

「地震の影響で、北陸では今年に入ってから宿泊予約のキャンセルも相次いでいるようです。ただ、幸いにして影響の少なかったエリアの温泉宿では、お客様が安心して滞在できるように、おもてなしの準備を整えていると聞いています。北陸新幹線の延伸で首都圏からのアクセスが便利になるうえ、お得に旅ができるチャンスもある今こそ、ぜひ北陸の名湯を堪能されてはいかがでしょうかとの思いから、おすすめの宿をピックアップしました」(植竹さん)

今回、ご紹介するのは、富山県黒部市にある「宇奈月温泉 延楽」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の3000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

峡谷美が眼福!露天風呂や客室で四季の情緒に癒される

富山県東部、黒部市の山間部に位置する宇奈月温泉は、2023年に開湯100周年を迎えた県内随一の温泉地。その誕生とほぼ時を同じくして開業した老舗温泉宿が、今回ご紹介する「宇奈月温泉 延楽」です。

「宇奈月温泉 延楽」のティーラウンジ
館内のティーラウンジから黒部峡谷の大パノラマを一望できる。

「こちらの宿でまず印象的なのは大浴場の露天風呂。『華の湯』と『琴音の湯』と2か所あり、黒部峡谷の四季折々の絶景を満喫できます。私が訪れた時期は春。まるでシアターのように目の前に広がる新録に見惚れつつ、黒部川の瀬音をBGMに湯浴みするのは至福のひとときです。特に、『華の湯』では樹齢400年の檜が使用されており、清々しい香りにも癒されます」(植竹さん)

「宇奈月温泉 延楽」の大浴場「華の湯」
大浴場「華の湯」。宮大工が手造りした樹齢400年の檜風呂の目の前に峡谷美が広がる。
大浴場「華の湯」の秋の景色
「華の湯」の秋の景色。

「もう1か所の『琴音の湯』には、岩と檜の露天風呂があり、こちらも風情満点。泉質は、柔らかな浴感の単純温泉で、視・聴・嗅・触覚で自然の恵みをたっぷり味わうことができます。さらに後述のように『延楽』は美食の宿という側面もあり、まさしく五感が喜ぶ名宿としておすすめです」(植竹さん)

「宇奈月温泉 延楽」の大浴場「琴音の湯」
大浴場「琴音の湯」。肌に優しい緑石を使用している。

「客室は全て黒部峡谷に面しており、眺望抜群。ガラス窓の正面には山々のパノラマビューが広がり、眼下には水面の美しい黒部川が流れ、季節の情緒に浸ることができます。食事も基本的にお部屋でいただくスタイルですし、日常の喧騒を離れてゆったりと寛ぎ心身をリフレッシュしたい人にぴったりです」(植竹さん)

「宇奈月温泉 延楽」の客室
客室からの眺望も抜群。縁側の家具は北欧製。
「宇奈月温泉 延楽」の寝室
ベッドはシモンズ社製で快眠へと誘ってくれる。
「宇奈月温泉 延楽」の客室露天風呂
人気の露天風呂付き客室。天然温泉と峡谷美をひとり占め!

富山の幸を存分に味わう美食会席に感動!

「延楽」は料理人が創業したお宿。食材の仕入れや調理、そして器選びや盛り付けに至るまで一切妥協のない会席コースは、旅館料理の枠を超えた料亭クオリティだと評判です。

「宇奈月温泉 延楽」の料理の一例
富山の旬の食材を生かした会席コース。

「海の幸にも山の幸にも恵まれた富山ですが、特にこれからの時期は白海老が絶品です。白海老は富山でしか獲れず、艶やかな見た目もあいまって“富山湾の宝石”とも称される貴重な海老。かき揚げや釜飯のアレンジで独特の甘みがうまく引き出されており、富山ならではの味覚を十二分に堪能することができました。

そのほか、富山湾の春の風物詩であるホタルイカや柔らかくて旨味のある氷見牛などご当地食材が、料理人の卓越した技術で目でも舌でも楽しめるように昇華されており、胃袋だけでなく心まで満たされます」(植竹さん)

※メニューは季節や仕入れ状況により異なります。

「宇奈月温泉 延楽」の春のお造り
春の匠膳のお造り。アートのような器にも注目!

以上、「宇奈月温泉 延楽」をご紹介しました。黒部の雄大な峡谷美を眺めながら温泉と料理を心ゆくまで堪能する。そんな優雅なステイを叶えたい人は次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)