「首鼠」ってどういう意味?首と鼠で・・・?
明日は5月24日ですが、陰暦5月24日は、平安時代の歌人・蝉丸(せみまる)の忌日『蝉丸忌』です。「これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関」という百人一首の歌は大変有名で、『蝉丸忌』は初夏の季語にもなっております。ということで本日は、和歌を数える単位「首」という字の入ったクイズをお送りします。
【問題1】「首丈」ってなんと読む?
「首丈」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「ものごとの多くつもること」「ある気持ちに強く支配されること。特に異性にすっかり惚れこんでしまうこと」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「その日は、いま私が首丈の推しのイベントが入ってるの」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 首丈(くびだけ) です。
「首丈(くびだけ)」は、もともとは字の通り「足元から首までの丈」を意味する言葉です。「足元から首まで」と言えば、体のほとんどですので、「それほど多くの部分がある対象に関心を寄せることや、浸かるほど深度が深いこと」という意味に転じたのです。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「首鼠」ってどういう意味?
「首鼠(しゅそ)」という日本語の意味として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:思いもよらない所で出くわすこと
2:すっかり奪われてしまうこと
3:ぐずぐずして心が決まらないこと
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 3:ぐずぐずして心が決まらないこと です。
「首鼠(しゅそ)」とは「(ねずみが穴から首を出して辺りの様子をうかがっているかのように)ぐずぐずして心が決まらないこと」を表現した言葉です。「あっちもこっちもうかがって、態度が決まらない」という意味の四字熟語に「首鼠両端(しゅそりょうたん)」がございます。こちらも大人の豆知識として覚えておきたいですね。
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本日は、陰暦5月24日の『蝉丸忌』にちなんで、「首」という字の入った日本語から、
・首丈(くびだけ)
の読み方と、
・首鼠(しゅそ)
の意味、言葉の背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱