日本伝統の「ほおずき市」。なぜ「ほおずき」を買い求めるの?

明日・7月9日からの2日間は、夏の風物詩・ほおずき市が開催される、再盛日です。ほおずき市は、観世音菩薩の縁日に連動しており、浅草の浅草寺はじめ、全国各地のお寺で、ほおずき市が立つようです。観世音菩薩の縁日は、月に一度ある「功徳日」で、この日にお寺に参拝すると46000日分の徳が積めるとされ「四万六千日(しまんろくせんにち)」とも呼ばれております。…というところで、本日1問目のクイズにまいりましょう。

【問題1】「功徳日」ってなんと読む?

「功徳日」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「仏教で、その日に参拝すれば、平日の参詣以上の功徳があるとされる日」のことです。

<使用例>

「四万六千日は、最大の功徳日ですもの! ぜひとも参拝してほおずきを買ってきましょう!」

かな5文字です。
かな5文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 功徳日(くどくにち) です。

「功徳(くどく)を、通常より多く詰める日」という構成の言葉です。
「功徳(くどく)を、通常より多く詰める日」という構成の言葉です。

「功徳日(くどくにち)」は「平日より功徳を多く詰めるとされる縁日」のことで、たとえば「元旦」なら100日分、5月18日なら400日分、11月7日なら6000日分、などなど、月に1回、設定されています。観世音菩薩の縁日となる46000日は「功徳日(くどくにち)」のなかでも最大で、ざっと126年分、人間の寿命の限界に等しいほどの年月分の徳が積める日、と扱われ、大切にされているのです。

…ところで、「ほおずき」はなぜ、市がた立つほど人気なのでしょうか? お正月の「熊手飾り」など、明らかに縁起物であれば、求める理由もわかりやすいですが…。というところで、2問目にまいります。

【問題2】「ほおずき市」でほおずきを買う理由は?

功徳日のほおずき市は江戸時代に定着したという歴史がありますが、当時の人々がほおずきを買い求めた動機とされるものを、以下の選択肢の中から選んでください。

1:飾ると出世すると言われていた

2:食すと病気を退けると言われていた

3:縁日で買うと魔除けになると言われていた

ほおずき市がたつほど、人々がほおずきを買い求めるようになった理由はどれ?
ほおずき市が立つほど、人々がほおずきを買い求めるようになった理由はどれ?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 2:食すと病気を退けると言われていた です。

こう考える、民間信仰があったようです。

「ほおずきの実を水で丸のみすると、大人は癪(持病)を切る、子どもは虫気(腹の中にいると考えられていた虫による腹痛など)を解消する」というような民間信仰があったため、ほおずきは、江戸時代、大変人気の高い植物でした。そこで、縁日にほおずき市が立つようになった、と言われております。

*** 

本日は、観世音菩薩の縁日、ほおずき市の情報に連動して、

・功徳日(くどくにち)

の読み方と、

・ほおずき市で人々がほおずきを買い求めるようになった歴史的理由

の豆知識などをおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/浅草観音浅草寺ホームページ/『きごさい歳時記』ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)  
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ILLUSTRATION :
小出 真朱