コロナ禍以降、増加傾向にある“ひとり旅”。特に、行き先が温泉地の場合、誰にも遠慮することなく名湯に浸かり、自由気ままな旅時間に癒されたい…と願う人も少なくないのではないでしょうか。これまで温泉宿ではひとり客は敬遠されることもありましたが、ウエルカムの宿があるのならぜひ知りたいところ!

そこで、温泉ジャーナリストの植竹深雪さんに“ひとり温泉旅が叶う上質宿”をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは、鹿児島県・霧島市にある福地温泉「湯本庵 清姫」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の3000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

全室に露天風呂付き!デザイナーズ旅館で美肌の湯をひとり占めする

鹿児島空港から車で15分ほど。本土の中心にあり、霧島や桜島など観光地へもアクセスしやすいロケーションにあるデザイナーズ旅館の「湯本庵 清姫」。こちらの宿がひとり旅におすすめな理由について、植竹さんはこう話します。

「湯本庵 清姫」のフロント外観
「湯本庵 清姫」のフロント外観。

「“ひとり旅”デビューしたい人が気がかりな点といえば、宿で自分が浮いてしまわないかがあるのではないでしょうか。一名で予約がとれても、実際に行ってみたら、お食事処などパブリックスペースが家族連れや団体客だらけ…なんてシチュエーションだと、周囲の目が気になりますし、せっかくのひとり旅なのに、静かに寛ぐという目的も果たしにくくなってしまいます。

この点、『湯本庵 清姫』は、全13室が離れのプライベート空間で、かつ客室専用の源泉かけ流しの露天風呂を完備。食事も個室でいただけるので、滞在中にほかのゲストと顔を合わせる機会があまりなく、快適なひとり旅を実現できる環境だと思います」(植竹さん)

「湯本庵 清姫」敷地内の庭園
敷地内の庭園は夜になると光の道が現れて、まるで天の川のよう…。

「それに、『清姫』という宿名からも想像できるように、こちらの宿は女性目線のサービスも充実しています。女性ひとりでも安心して滞在でき、ビギナーから旅慣れた人まで、満足度が高い宿だといえるでしょう」(植竹さん)

「湯本庵 清姫」の客室露天風呂
源泉かけ流しの客室露天風呂。深さの異なる2つの浴槽があり、寝湯も楽しめる。

「デザイナー建築の客室は、スタイリッシュかつ居心地抜群。源泉かけ流しの温泉が付いているので、部屋から一歩も出ずにひたすら優雅に羽を伸ばしたい人にぴったりです。

泉質は、ナトリウム-炭酸水素塩泉。炭酸水素塩泉は、三大美人の湯の泉質のうちのひとつです。乳化作用によって、肌表面の皮脂や角質を石鹸のように洗い流す効果が期待できることから、湯上りに美肌にぐっと近づけた実感があり爽快感も得られます」(植竹さん)

フェイスパック
「温泉顔パック」で美肌成分の恩恵を余すことなく享受。

「その名湯を客室で誰にも気兼ねすることなく堪能できるのは至福の極み。なお、洗面台にシートが置いてあり、それを温泉の湯に浸して顔に当てる“温泉顔パック”を試すこともできます。美人の湯の恩恵を余すことなくダイレクトに受け取りたい人にうれしいサービスです」(植竹さん)

「湯本庵 清姫」のベッドルーム
寝具はシモンズのホテルオリジナルマットレスを採用。名湯に癒された後はぐっすり快眠。
書斎スペース
書斎スペースでワークも可能。
フィットネスジム
本格的なフィットネスジムも完備。旅先でも運動習慣を欠かしたくない人におすすめ。

個室レストランで地元の旬を生かした郷土料理に舌鼓!

お食事はプライバシーが保たれる個室タイプのレストランで。夕食は、六白黒豚しゃぶしゃぶ、黒さつま鶏しゃぶしゃぶなど地元食材が存分に楽しめる会席料理です。

個室の食事処
人目を気にせず食事を楽しめる個室。

「柔らかくほのかな甘みを感じられる黒豚を味わうと、わざわざ鹿児島に来てよかったな、という気持ちが湧いてきます。メインのしゃぶしゃぶだけでなく、ほろほろに煮込んだ軟骨も絶品でした。和食をベースとしつつ、さりげなくチーズをあしらうなど、洋風テイストも盛り込んだコース料理は見た目も美しく、女性好みだと思います」(植竹さん) ※メニューは季節や仕入れ状況により異なります。

「湯本庵 清姫」の夕食の一例
夕食の一例。

「朝食で印象的なのは、奄美大島の郷土料理である“鶏飯”。鶏肉や錦糸卵をご飯にのせて鶏ガラスープをかけ、お茶漬け感覚でいただきます。料理長こだわりのスープおいしく朝から胃に優しくて、五臓六腑に染み渡る感じがしました」(植竹さん)

「湯本庵 清姫」の朝食の一例
朝食の一例。奄美大島の郷土料理「鶏飯」は旅のフィナーレを飾るにふさわしいごちそう。

以上、「湯本庵 清姫」をご紹介しました。女性ひとりでも快適に過ごせるデザイナーズ旅館で美肌の湯と美食とを堪能したい人は、次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。

問い合わせ先

  • 湯本庵 清姫
  • 住所/鹿児島県霧島市隼人町姫城3-124
    客室数/全13室
    料金/朝夕2食付き1名 ¥42,625(税込)~
  • TEL:0995-73-8338

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)