北から南までさまざまな漁場があり、卓越した腕をもつ職人が各地で鮨文化を花開かせている日本。

そこで、雑誌『Precious』9月号の別冊付録では【やっぱり「鮨」が好き!】と題して、日本人のソウルフード・鮨を特集。お鮨と旅を愛する人々に「推し鮨」をリサーチし、愛ある本人撮影写真を交えてバリエーション豊かにお届けしました。

今回はその中から、フードコラムニスト、『あまから手帖』編集顧問の門上武司さんによる「推し鮨」をご紹介します。

門上武司さん
フードコラムニスト、『あまから手帖』編集顧問
「関西はもちろん日本の食はこの人に聞くべし!」と、食通からの熱い支持を受け続ける第一人者。

■1:「鮨 原正」(大阪・上本町)|おまかせの流れが美しいいつまでも食べ続けたい鮨

「つまみのアワビの香りと味わいの深さは格別。鮨飯は柔らかな酸味で、細かく包丁目を入れたイカの甘さを最大限に引き出し、また車エビは緩やかな温度で香りを楽しませてくれます。鮨飯とネタ、どちらも主張が強くなく食後感もスッキリ」

大阪・上本町「鮨 原正」の鮨
シャリは人肌より温度を少し下げて、米の甘みを追求。おまかせの流れでメリハリをつくることで、足すことではなく“引き算の鮨”を意識している。

【DATA】

  • 鮨 原正
  • 住所:大阪府大阪市天王寺区上之宮町3-30

■2:「鮨一」(北海道・札幌)|大将の気風のよさ、技術の高さ、価格含めて、ありがたい一軒

「特筆すべきはマグロの質の高さ。香り、味わいまで記憶に深く残ります。産地が近いことを実感するのが貝類。生きたホタテはその場で貝柱を取り出し、調理されます。新鮮という言葉はこのホタテの握りを食べることで、がぜん納得がゆくのです」

北海道・札幌「鮨一」の鮨
「鮨一」(北海道・札幌)

【DATA】

  • 鮨一
  • TEL:011-728-5350
  • 住所:北海道札幌市北区北二十四条西19-4-14

■3:「鮨ろく」(大阪・西天満)|2種のシャリを使い分けるご夫婦ふたりの実直な鮨屋さん

「ネタとシャリの一体感を考え抜いて、江戸前の仕事を施した魚には赤酢を、関西ならではの白身の魚には米酢を使用。白身は爽やかさ、仕事を施したネタはコクを感じるものの、その差異がほとんどないというのも、すごみだと思うのです」

大阪・西天満「鮨ろく」の鮨
「鮨ろく」(大阪・西天満)

【DATA】

  • 鮨ろく
  • TEL:06-6367-5040
  • 住所:大阪府大阪市北区西天満4-12-22

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
※掲載の情報は、2024年7月のものです。メニューは季節によって変わります。価格が変わる場合もあります。

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EDIT&WRITING :
本庄真穂、木村 晶(Precious)
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