「常つ国」ってなんと読む?「つねつくに」ではありませんよ!

明日、10月16日は『国消国産の日』です。日本は先進国の中でも食料自給率が低水準であり、農業をとりまくさまざまな問題が存在することから、「国民が必要とし消費する食料は、できるだけその国で生産する」という考え方「国消国産(こくしょうこくさん)」を広め、国産農産物や、農業を応援してくれる人を増やしたい、という願いを込め、農業協同組合(JA)が制定しました。日付は、同日が『世界食料デー』でもあることにちなんでいます。国産の食品、積極的に応援してまいりましょう。本日は「国」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「国風(○○○り)」ってなんと読む?

「国風」という日本語の読み方として正しくなるよう、「○○○り」の○に、それぞれかな1文字ずつ入れて完成させてください。

ヒント:「その国や地方の風習・習慣」などを意味する言葉です。

<使用例>

「私の故郷は、おいしいものは必ず隣家に分けて喜び合う、という国風(○○○り)なのよ」

「風」の読み方がポイントです。
「風」の読み方がポイントです。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 国風(くにぶり) です。

「国振り(くにぶり)」とも書きます。
「国振り(くにぶり)」とも書きます。

「風」の表外読みに「ふり」がございます。「風」という字は「マルセイユ風(ふう)」など、「~の様式」という意味ももっていますね。「風(ふり)」も、この意味をもつ読み方です。「国風(こくふう/くにふう)」とも読む熟語ですが「国風(くにぶり)」「御国風(おくにぶり)」なども古来使用されている、温かみのある言い回しですので、大人の知識としてぜひ覚えておきましょう。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「常つ国」ってなんと読む?

「常つ国」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「死者のいく永遠の世界」「古代、海の彼方(かなた)にあると考えられた不老不死の国」という意味です。

<使用例>

「御母堂さまが常つ国に召されたと知り、ぜひとも、お弔いに参じたいのです」

「○○つ○○」。
「○○つ○○」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 常つ国(とこ-つ-くに) です。

「常(とこ)」は、高等学校で学習する程度の常用漢字の読み方です。

「常」は「ジョウ」「つね」という読み方をイメージしやすいですが、「常(とこ)」と読むと、「永遠」を表す向きが強くなります。「常つ国」は「永遠の国」という意味で、同義語に「常世(とこよ)の国」もございます。お弔い、お悔やみの際など、「永遠の場所へ行かれた」という柔和なニュアンスを表現できますので、大人の語彙として覚えておきましょう。

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本日は、10月16日『国消国産の日』にちなんで、「国」という字の入った日本語から、

・国風(くにぶり)

・常つ国(とこ-つ-くに)

の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱