「藍本」ってなんと読む?「あいほん」ではありませんよ!

明日、10月26日は『デニムの日』です。日付は10(デ)26(ニム)の語呂合わせで、「国産ジーンズ発祥の地」と言われる岡山県倉敷市の小島ジーンズストリート協議会が制定した記念日になります。岡山県でつくられるデニム製品の質のよさは、ファッション性とクラフトマンシップの両面から注目され、百貨店でも多く取り扱われていますね。秋のおしゃれを彩る一枚として、選んでみると楽しそうです。デニムといえばインディゴ、ということで、本日は「藍」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「出藍」ってなんと読む?

「出藍」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「弟子が、その師よりも優れていること」です。

<使用例>

「弟子たちの出藍のおかげで、私の教師としての力量が評価されている次第です」

かな5文字です。
かな5文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 出藍(しゅつらん) です。

「藍」の音読み「ラン」、読めましたか?
「藍」の音読み「ラン」、読めましたか?

「出藍」は、古代中国の思想書『荀子』の「勧学」にある有名な一節「藍はこれを藍より取りて藍より青し」を要約した熟語です。直接の現代語訳は「藍色は、藍草から取って染めるが、もとの草の色より青い」ですが、「学問は途中で止めてはいけない。続けていけば、藍草の例のように、弟子が教師を勝ることがある」と、原典では、学びに向き合う人を鼓舞する内容になっています。「出藍の誉(ほま)れ」と慣用句的に言うこともあります。「出藍」「出藍の誉れ」ともに、大人の教養として知っておきたい言葉です。

2問目にまいりましょう。

【問題2】「藍本」ってなんと読む?

「藍本」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「もとになった本。原本。原典」という意味です。

<使用例>

「その言い回し、どこかで聞いたような…藍本はなんだったかしら?」

かな4文字です。
かな4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 藍本(らんぽん) です。

「本」を「ぽん」と、半濁音で読みます。

「藍本(らんぽん)」は、「藍」の字が「もとになった」という意味で使われていますが、この用法は「出藍(しゅつらん)」の思想を踏まえたものです。

この熟語は「元本(がんぽん)」などと同じように、2文字めを半濁音でみますので、誤読しないよう覚えておきましょう。

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本日は、10月26日『デニムの日』をご紹介しながら、「藍」という字の入った日本語から、

・出藍(しゅつらん)

・藍本(らんぽん)

の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱