忙しない日常から解放される温泉旅は自分へのご褒美に最適。なかでも一生に何度とない特別な記念日を祝う旅などには、贅を尽くした環境で極上のおもてなしを受けられる宿を選びたいところです。

そこで温泉ジャーナリストの植竹深雪さんに“プレミアムな滞在を叶えられる湯宿”をピックアップしてもらいました。今回ご紹介するのは、福島県会津若松市東山温泉にある「鶴我 東山総本山」です。

植竹深雪さん
温泉ジャーナリスト
(うえたけ みゆき)全国各地の3000スポット以上を巡っている温泉愛好家。フリーアナウンサー、温泉ジャーナリストとして、テレビ番組をはじめ、さまざまなメディアで活躍中。著書に『からだがよろこぶ! ぬる湯温泉ナビ』(辰巳出版)がある。
公式サイト

1日1組限定!会津武家会席の名店が渾身のサービスを提供する珠玉の湯宿

会津若松市の中心地から車で10分ほどにある東山温泉。1300年以上の歴史を誇り、奥羽三楽郷にも数えられる東北屈指の名湯です。その東山温泉にて、1日1組限定で最上級のおもてなしを受けられると話題の宿が「鶴我 東山総本山」です。

「鶴我東山総本山」の外観
お屋敷のような荘厳たる外観。
「鶴我東山総本山」の庭園
四季の自然美を愛でられる庭園も自慢。
「鶴我東山総本山」のチェックインテーブル
チェックイン手続きは翡翠細工の座卓で行う。

「福島県内のほか東京・赤坂にも支店をもつ、会津武家会席料理の名店『鶴我』。特に最高級のブランド馬刺しは、全国からその味を求めて食通が集うほどの絶品として知られています。

その『鶴我』グループが、会津料理の魅力をよりプレミアムな環境で堪能してほしいと開業したのが『鶴我 東山総本山』。グループを統括する総料理長が1日1組のゲストのためだけに腕を振るうとは、どれほど至福の食体験が叶えられるのかと期待せずにはいられません」(植竹さん)

「鶴我東山総本山」の料理の一例
見た目にも美しい八寸。中央のウニの器に入っているのは、馬肉の希少部位「フタエゴ」を薬味と絡めたなめろうにキャビアを添えたオリジナル料理。

『鶴我 東山総本山』で提供されるのは、地産地消にこだわりつつも、伝統料理を進化させた会津武家会席。干し貝柱を出汁にし“こづゆ”や、鰊の山椒漬け、本棒たらのうま煮や天ぷら饅頭など、会津ならではの郷土料理もさることながら、旬の食材をアレンジした一期一会の創作料理も人気を博しています。

「なかでも気になるのは、やはり会津ブランド最高峰の馬刺しです。上品な赤身が特徴で、その柔らかさや口溶けに感動するといわれています」(植竹さん)

「鶴我」名物の馬刺し盛り
鶴我名物の「馬刺し盛り」。ほかではなかなか味わえない希少部位も提供される。

「また、盛り付けには江戸時代から伝わる会津漆器などが用いられていて、なかには“お宝”的な価値を誇るレアな逸品もあるのだそう。美食と同時に土地に根ざした文化や芸術を楽しめるのも、『鶴我 東山総本山』ならではの魅力だと思います」(植竹さん)

「鶴我東山総本山」の器
骨董価値も高いとされる器の数々も必見。

「さらに、こちらの宿はオールインクルーシブ。地酒の日本酒、焼酎はもちろん、ワインやシャンパンもラインナップが豊富で、市場にはなかなか出回らないレアな銘柄も取り揃えているとのことです。美食家、お酒好きの方々には至福の環境だといえるのではないでしょうか」(植竹さん)

「鶴我東山総本山」の酒類
和洋のお酒の品揃えも圧巻。これらがオールインクルーシブで気兼ねなく楽しめる。

竹林が眼福!露天風呂付きスイートルームで至福のステイを叶える

1日1組限定だからこそ、宮大工の技が光る重厚なお屋敷を独占できるというのも贅沢の極み。和の建築美とモダンさ、快適さが融合した169平米の空間には、リビング、ダイニング、ベッドルーム、茶室、テラス、そして東山温泉を引いた浴室にサウナまで完備されています。

「鶴我東山総本山」の客室
広々としたロイヤルスイートルーム。
「鶴我東山総本山」のテラス
テラスからの眺めも眼福。

「泉質は、ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉。体の芯までよく温まり、うるおいをサポートするほか、肌蘇生やハリ、弾力アップもも期待できて、寒い時期には特にうれしい湯です。浴槽は古代檜造りで、大窓を開ければ目の前に竹林が広がる露天風呂に。季節ごとの自然美に目を和ませ、近くを流れる川のせせらぎに耳を傾ける非日常的な湯浴みは心身を解きほぐしてくれることでしょう」(植竹さん)

「鶴我東山総本山」の浴室
古代檜造りの浴槽から竹林を眺める風情抜群の浴室。

「こちらの宿で特筆すべき点はもうひとつ、専属バトラーがいること。お酒の相談ができたり、おつまみを用意してくれたり、地元民ならではの知恵で旅のコーディネートのお手伝いをしてくれたりなど、至れり尽くせりのおもてなしサービスが好評です」(植竹さん)

「鶴我東山総本山」のおもてなし
特別な記念日のためにこの宿を選ぶゲストも多いという。

郡山駅への高級車での送迎のほか連泊ゲストの希望があれば近隣の観光地へのアテンドも可能とのこと。さらに、宿での朝食を会津名物の喜多方ラーメンに変更可能というユニークなサービスもあります。喜多方ラーメンの名店は朝7時ごろから営業しているなど、このあたりでは“朝ラーメン”の文化があり、そうしたご当地色を満喫できるように送迎サービスを行っているそう。

「宿での朝食にも大いに惹かれますが、ラーメンを含め会津の魅力を知り尽くしたバトラーやスタッフのみなさんが、ゲストのリクエストにフレキシブルに対応し全力でおもてなしをする…。そうしたホスピタリティの高さも、この宿が支持される所以かもしれません」(植竹さん)


以上、「鶴我 東山総本山」をご紹介しました。1日1組限定の極上の空間で会津武家会席や東山温泉を満喫し、きめ細やかなサービスにもてなされる記念日旅行を実現したい人は、次の旅先候補のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。

問い合わせ先

  • 鶴我 東山総本山
  • 住所/福島県会津若松市東山町大字石山院内151
    客室数/1室
    料金/朝夕2食付き 2名1室1名あたり ¥129,850(税込)~
  • TEL:0242-23-8294

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WRITING :
中田綾美
EDIT :
谷 花生(Precious.jp)