「否応無し」ってなんと読む?「ひおうなし」ではありませんよ!

明日・12月27日は『ピーターパンの日』です。1904(明治37)年のこの日、英国で、戯曲『ピーターパン~あるいは大人になりたがらない少年』が初めて上演されたことにちなんでいます。『ピーターパン~あるいは大人になりたがらない少年』は、劇作家のジェームス・マシュー・バリーが1902年に発表した小説『小さな白い鳥』の登場人物であったピーターパンを主人公としてピックアップした戯曲で、劇場公演としても国際的な大ヒットとなりました。
そして、1953(昭和28)年にウォルト・ディズニーがアニメ映画化したことで、さらに、世界中に知られる作品となりました。ネバーランドで永遠の少年が活躍する夢いっぱいのストーリー…である半面、大人の目で冷静に見てみると、実は、大人になること(社会性や責任)を拒否し続け、配下の仲間たちを強権的に支配しようとする悪童…というピーターパン像も浮かびあがり、風刺的な側面もあるのです。ということで、本日は、「拒否」の「否」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「否応無し」ってなんと読む?

「否応無し」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「承知も不承知もない様子。有無を言わせない様子」です。

<使用例>

「ピーターパンは、ウエンディに嫉妬したティンカーベルを否応無しに追放するのよね」

「○○○○○し」。
「○○○○○し」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 否応無し(いやおうな-し) です。

「否」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読みかた)に「いや」がございます。
「否」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)に「いや」がございます。

「否(いや…不承知)も応(おう…承知)も関係なしに」という構成の慣用的な表現が「否応無し」です。表外読みが入っていますが、よく使われる言葉ですので、読み書きできたほうが無難です。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「否む」ってなんと読む?

「否む」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「断る。嫌がる」「否定する」という意味の言葉です。

<使用例>

「ピーターパンは、大人になることを断固として否むのよね」

「○○む」。
「○○む」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 否む(いな-む) です。

「否(いな)」は、難しいようで、常用漢字の読み方です。

「否定できない」という意味で「否(いな)めない」という表現もよく使いますね。

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本日は、12月27日『ピーターパンの日』にちなんで、「否」という字の入った日本語から、

・否応無し(いやおうな-し)

・否む(いな-む)

の読み方、言葉の背景をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』HugKumホームページ(小学館)/新潟県ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱