「こにいさん」ではありません!「小兄さん」ってなんと読む?
本日1月5日から、令和7年の二十四節気が「小寒」に入りました。これから「大寒」に向かって寒さが厳しくなっていくので、「寒の入り(かんのいり)」とも言いますね。念入りに防寒なさってくださいね。本日は「小寒」にちなんで「小」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「小煩い」ってなんと読む?
「小煩い」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:この場合の「煩い」は表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)をします。
<使用例>
「実家で母と対面していると小煩いと思うのに、離れるとやっぱり寂しくなるものね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 小煩い(こうるさ-い) です。
「煩」は、「煩雑(はんざつ)」の「ハン」、「煩悩(ぼんのう)」の「ボン」という音読みと、「煩(わずら)う」という訓読みが常用漢字の読み方になっています。「煩(うるさ)い」は表外読みですが、先に「小」が付くと「こわずらい」…という日本語は存在しないので「こうるさい」しか正しい読み方が当てはまらなくなります。というわけで「小煩い」は「こうるさい」が正解です。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「小兄さん」ってなんと読む?
「小兄さん」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:あのドラマの福山雅治さん
<使用例>
「私には兄がふたりいて、私と年齢が近い小兄さんとは今でもよく連絡を取ってるわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 小兄さん(ちいにい-さん) です。
「小兄さん」に呼応した呼び方として、「長男」を指すのは「大兄さん」と書いて「おおにいさん」ですが、1990年代の全民放ドラマのなかで最高視聴率37.8%を記録した『ひとつ屋根の下』(1993年、フジテレビ)では、江口洋介さん演じる長男が「あんちゃん」、福山雅治さん演じるその下の兄が「ちいにいちゃん」と呼ばれており、福山雅治さんのブレイクとともにこの呼称も大変有名になりました。新たにこのドラマを視聴されたお若い方から「役名が雅也(まさや)なのに、なぜ『ちいにいちゃん』なの?」という疑問を聞いたことがございますが、名前に由来する呼び名ではなく「(年齢が)小さいほうの兄」だから「小兄ちゃん」です。
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本日は、令和7年の二十四節気「小寒」にちなんで、「小」という字の入った日本語から、
・小煩い(こうるさ-い)
・小兄さん(ちいにい-さん)
などの読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/国立天文台ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱