「百年」の「ひゃくねん」以外の正しい読み方は?
2025年は、「昭和」時代が始まって以来百年目にあたる年で、「昭和百年」というキーワードが取り沙汰されていますね。「昭和」は日本の歴史上最長の年号で、1926年12月25日から1989年1月7日まで、62年間以上使わました。明日、1月7日は昭和天皇の忌日でもありますので、本日は「昭和百年」の「百」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「百年」の「ひゃくねん」以外の読み方は?
「百年」の「ひゃくねん」以外の、日本語として正しい読み方をお答えください。
ヒント:「100年」「100歳」「多くの年月」などの意味で使われます。
<使用例>
「百年(○○○○)の歴史を感じる、すばらしい風合いの建物ね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 百年(ももとせ) です。
「百年(ひゃくねん)」と読んでも、概念としての「多くの年月」を意味するケースもございますが、どちらかと言うと正確な数字としての「100年」を意味することが多いですね。対して「百年(ももとせ)」は、あえて「長い年月」をイメージさせたい場合に使われることが多い印象です。シーンによって使い分けたいですね。
さて、2問目にまいります。
【問題2】「百合(ゆり)」はなぜこう書くの?
植物の「百合(ゆり)」の漢字表記の由来として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:百種の症状に合うほどの万能薬がとれる
2:百人が気に入るほど素晴らしい香りがする
3:百枚合わさったような形の根である
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 3:百枚合わさったような形の根である です。
百合の根は、鱗片が何枚も重なり合った形状をしていますね。あの根の形から、中国で「百合」という表記ができ、日本に渡来しました。そこに「ゆり」という日本の呼び名があてられた形です。「ゆり」という音の語源については諸説ございますが、大きな花が風に吹かれてゆらゆらと揺れる様子を言った「揺り」から来ている…という説が有力です。
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本日は、1月7日、昭和天皇の忌日を前に、今年が「昭和百年」にあたる、というトピックにちなんで、「百」という字の入った日本語から、
・百年(ももとせ)
という読み方、
・百合(ゆり)
の表記の由来や、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/『語源由来辞典』(ルックバイス)/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱