知っておきたい和の言葉!「開け閉て」ってなんとよむ?

明日・1月11日は、古来「鏡開き」の日とされてきました。お正月に年神さまにお供えした鏡餅を、おろして食べる日、とされています。

「鏡開き」はもともと武家社会の行事であったため、大きな鏡餅を分ける際に、刃物で「切る」と切腹を思わせる…との理由で避けられ、木槌などで割って「開く」という表現が使われるのがならわしです。鏡餅は、縁起物として飾って終わりではなく、さげたあと「年神様の力がやどったお餅をいただく」ことにも意義がありますので、大切に食べてくださいね。本日は「開」という字の入った日本語クイズをお送りします。

※地域によって1月20日など別の日を「鏡開き」とするケースもごさいます。

【問題1】「開ける(○だける)」…なんと読む?

「開ける」の読み方として正しくなるよう、「○だける」の○に、かな1文字を入れて完成させてください。

ヒント:「着衣の合わせ目などが乱れてひろがりひらく」「大きく開け広げる」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「私の身長では、シャツの第二ボタンを留めないと、開けすぎ(○だけすぎ)でだらしなく見えるのよ」

○に入るかな1文字は?
○に入るかな1文字は?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 開ける(はだ-ける) です。

「開」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読みかた)に「開ける(はだける」がございます。
「開」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)に「はだ-ける」がございます。

話し言葉としては、「はだける」という言葉、しばしば耳にしますね。漢字表記「開ける」は、「あ-ける」「ひら-ける」「はだ-ける」と、ひとつの表記に3つの読み分けが必要なので、ご注意ください。

さて2問目にまいりましょう。

【問題2】「開け閉て」ってなんと読む?

「開け閉て」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:日本古来、戸や障子などの「開け閉め」について使われてきた表現で「開けたり閉めたりすること。開け閉め」を意味します。

<使用例>

「たとえば、戸を開け閉てする所作にも自然な配慮が感じられる人って、素敵よね」

「○け○て」。
「○け○て」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… あけたて です。

「閉」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)「閉(た)てる」が入りますが、慣用的な言い回しです。

「開け閉て」と書いて「あけたて」と読むこの語は、本シリーズの過去回でも扱った言葉ですが、日本古来の慣用的な言い回しとして身に着けておきたい語彙ですので、特におさらいしておきました。

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本日は「鏡開き」の話題をお送りしながら、「開」という字の入った日本語から、

・開ける(はだ-ける)

・開け閉て(あ-け-た-て)

の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/政府広報オンライン/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱