1948年の誕生以来、「ブルガリ」を象徴するアイコンとして輝き続けてきた“セルペンティ”。これまでもメゾンのクリエイションに無限の可能性を与え続け、実に多彩なジュエリーウォッチを展開してきました。そんな伝説的アイコンが、ヘビ年である2025年、待望の自動巻きムーブメント搭載モデルを発表し、ラグジュアリーウォッチ界で大きな話題を呼んでいます!
メゾンの美学が宿る、新たな“セルペンティ セドゥットーリ”
今回発表された新開発自動巻きムーブメント搭載の“セルペンティ”は、“セルペンティ セドゥットーリ”と“セルペンティ トゥボガス”の2コレクション。

まずは合計7モデルという豊かなバリエーションで登場した“セルペンティ セドゥットーリ”にフォーカスを当てたいと思います。
これまでも極小手巻きムーブメント"ピコリッシモ”を搭載した、“セルペンティ ミステリオーシ ハイジュエリー シークレットウォッチ”や“セルペンティ パリーニ”といった作品で、高度な宝飾技術と時計製造技術の融合を実現させてきた「ブルガリ」。
しかし、それらは芸術作品と言って過言ではない、いわゆるハイエンドウォッチ。
「ブルガリ」のローマンジュエラーらしいクリエイションとエレガンスを継承しながら、成熟した大人の女性の日常に寄り添うような、機械式ジュエリーウォッチを希求する声は年々高まり続けてきました。そんな思いに、とうとう応えてくれたのが、今回発表された新たな“セルペンティ”です。

私が着目したのは、この新ムーブメントにつけられた、“Cal.BVS100 レディ ソロテンポ”という名前。

ムーブメント名は通常、数字やアルファベットなどのみ冠されることが多いのですが、「ブルガリ」は前述の“ピコリッシモ”のように、そこに意味が込められているものも。しかし今回のように、明確に「レディ」という単語が入ることは時計界全体を見ても非常に稀です。
そのことからも「ブルガリ」が、時計の真価を追求する女性のためのウォッチメイキングに心を砕き、情熱を賭けていること。そしてそれは全ての女性へのオマージュだと私は解釈しました。
直径19mm、厚さ3.9mmというこの小型のレディス用ムーブメントは、現在、「ブルガリ」の工房で製造されていますが、将来的には同じLVMHグループの名門マニュファクチュール「ゼニス」でつくられることになる予定と発表されています。
そして、やがてLVMHグループの他メゾンにも供給されることも計画されており、“Cal.BVS100 レディ ソロテンポ”が「名品ムーブメント」として数々の伝説を紡いでいくことは間違いありません。
さまざまな個性やライフスタイルにマッチする全7モデルの展開
ヘビのウロコを想起させるヘキサゴナルパターンのリンクが連なるブレスレットを纏い、2019年に誕生した“セルペンティ セドゥットーリ”。これまでのクオーツムーブメント搭載モデルと異なるのは、ダイヤルに、新たな機械式自動巻きムーブメントを搭載していることを表す「Automatic」の文字が記されていることと、秒針が加わったこと。
一方、自動巻きムーブメントを搭載してもケース径はわずか1mmしか大きくなっておらず、そこからも「ブルガリ」のクリエイションに宿る矜持が感じられます。
■1:ピュアな輝きを放つイエローゴールド、ピンクゴールドモデル

■2:働く手元に華やぎを添えるピンクゴールド&ステンレススティールモデル

■3:クールでいながらエレガントなステンレススティールモデル

■4:ブレスレットにもダイヤモンドをセットしたジュエリーウォッチ

今回は「ブルガリ」から発表された、新型自動巻きムーブメント搭載の“セルペンティ セドゥットーリ”をご紹介しました。次回は同時に誕生したもうひとつの新作、艶やかな“セルペンティ トゥボガス”をお届けします。お楽しみに!
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- TEXT :
- 岡村佳代さん 時計&ジュエリージャーナリスト