ちゃか?さか?…「茶菓」の正式な読み方、わかりますか?

明日・3月12日は『だがしの日』です。日付は「菓子の神さま」として記紀に登場する田道間守(たじまもり)の忌日にちなんでおり、全国の駄菓子メーカーで結成された団体が制定しました。だがしの日』には、駄菓子を世界中の人々に知ってもらいたい…という願いが込められているそう。本日は「菓」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「菓(○○もの)」ってなんと読む?

「菓」の読み方として正しくなるよう、「○○もの」の○に、それぞれ、かな1文字ずつ入れて完成させてください。

ヒント:お菓子と似たポジションの食物です。

<使用例>

「おやつの時間には、焼き菓子と菓(○○もの)を出す予定です」

なにもの?
なにもの?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 菓(くだもの) です。

「菓」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読みかた)です。
「菓」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)です。

ちなみに、一般的に「果物(くだもの)」という表記に使う漢字「果」にも、一文字で「くだもの」と読む表外読みがございます。「果」は「木に実がなっているさま」をかたどった漢字で、「菓」は、その上に「並びしげった草(葉)」が付いている…という形の漢字です。

冒頭で書いた田道間守(たじまもり)が「お菓子の神さま」とされる由縁も、のちに品種改良されて蜜柑になる果実を得たという伝説によります。大昔の日本では「くだもの」と「お菓子」は同じもの、というカテゴライズだったのです。…そういえば、和食でフルーツのことを「水菓子(みずがし)」と表現しますね。

では、2問目にまいりましょう。

【問題2】「茶菓」ってなんと読む?

「茶菓」という日本語の読み方に関して正しく書いた選択肢を、次の中から選んでください。

1:「さか」のみが正しい

2:「ちゃか」のみが正しい

3:「さか」「ちゃか」どちらも正しい

「茶菓」の読みかたについて、正しい選択肢はどれ?
「茶菓」の読み方について、正しい選択肢はどれ?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 3:「さか」「ちゃか」どちらも正しい です。

簡単なようで、改めて聞かれると、意外と迷う問題ですよね?

「茶菓」は「さか」と読んでも「ちゃか」と読んでも正解です。ちなみに「茶」のつく熟語を辞書で調べると、「さ」と読んでも「ちゃ」と読んでも正解な言葉が大変多いです。たとえば、多くの方が「さどう」のみが正解だと思っていそうな「茶道」も「ちゃどう」と読んでも正解です。ほか「茶話会(さわかい/ちゃわかい)」「茶店(ちゃみせ/さてん/ちゃてん)」などなど、「茶」は意外と読み方のふところの広い字です。

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本日は、3月12日『駄菓子の日』にちなんで、「菓」という字の入った日本語から、

・菓(くだもの)

・茶菓(さか/ちゃか)

の読み方、言葉の背景などについておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱