こんにちは、もう冬服の厚ぼったさやヒートなテック感に飽きて、早くシャツやカットソーなど気軽な服を着てゆるゆる歩きたいと節に、切実に、心の底から感じているPrecious.jp編集長、渡邉です。

ところで私が所属している組織は「女性メディア局」と言いまして、その名の通り、スタッフの大部分が女性で占められています。男性はヒト桁台しかいない弱小集団です。そのため、ありがたいことに毎年2月14日になると、たくさんの「義理」チョコレートをいただきます。本年も、さまざまな方から義理バレンタインアイテムをいただきました。

そんなとき、ふと思ったのです。

「我々メディアは『バレンタインにコレをおすすめします!』と煽りこそすれ、実際に『その後』はどうだったのか?を検証することは少ない。あくまでも『義理』ではあるが、いずれもファッション業界の最先端を走り続ける女性陣が時間を割いて選んでくれた、心温まるギフトたち。スイーツには詳しくないが、きっとそこにはレアなものとか、貴重なものとか、王道的なものが入っているに違いない。その一部を男性目線で実食しつつ中身を詳細に紹介すれば、ユーザーの皆さんになにがしかの有益な情報を提供できるかもしれない」と。

逆キュレーションとでもいうのでしょうか、ひょっとしたらホワイトデーのお返しや、シーズンを問わないちょっとした心づけ、はたまた2018年のバレンタインギフトの参考にもなるかもしれないと思い(気が早い!)、バレンタイン翌日の2月15日に、全8点を一気にいただいてみました。よし、これでデブまっしぐら♪

■SILSMARIA(シルスマリア)の九平次生チョコレート

SILSMARIA(シルスマリア)の九平次生チョコレート

雑誌Preciousのエディターにいただいたのは、横浜の生チョコと手作りケーキのお店、シルスマリアが名古屋の名酒・九平次とコラボレーションした生チョコレート。「醸し人九平次」といえば、愛知県で一番有名な日本酒といっても過言ではなく、名古屋出身の人からギフトとしていただいたことがありますが、山田錦らしい甘みと酸味のしっかり効いたおいしい日本酒だったと記憶。その九平次が、チョコに?!

木箱を開けてみると、およそチョコレートの色ではない白。口に入れるとほのかに日本酒の香りがしつつ、もっちりしっとり濃密、味わい深い。酒粕のキューブ? 外側に塩気がありつつ、最後にどっぷりと甘くなるギャップば素晴らしい。これはお酒好きの人が好きそう。日本酒やハイボールに合わせていただくとおいしいと感じました。
https://www.silsmaria.jp/

■DelReY(デルレイ)のダイヤモンド型チョコレート

DelReY(デルレイ)のダイヤモンド型チョコレート

「ダイヤモンド」ジュエラーの第一人者、ハリー・ウィンストンさんからいただいたのが、ベルギーはアントワープのショコラティエ、デルレイの「ダイヤモンド」型チョコレート。宝石箱を思わせる二段組のボックスに、横幅3cmはあろうかという大粒なダイヤモンドがッ! 

DelReY(デルレイ)のダイヤモンド型チョコレート

恐る恐るダイヤモンドを噛んでみるとあっさりパリッと割れ、中からとろけるミルクチョコレートがとろり。いただいたのはピンクダイヤモンドでしたが、アーモンドの香りがしっかりと口内でほどけ、クリーミーな半生チョコレートが口中を潤す、そんな食感でした。こ、これが「うっとりする」という感覚か!?

ダイヤモンドの輝きと同様、女性の口も目もまるっと喜ばせてくれそうなチョコレート。むしろホワイトデー向き!
http://www.delrey.co.jp/

■千疋屋総本店のマロン・グラッセ

千疋屋総本店のマロン・グラッセ

「お菓子の女王」「永遠の愛を誓うおくりもの」としてヨーロッパで広く愛されている、マロン・グラッセ。果物で有名な千疋屋さんがマロン・グラッセを作っているとは意外でした。

千疋屋総本店のマロン・グラッセ

包装をほどき口に入れてみると、外側はカリッと、中は濃厚でしっとり。それでいてくどくない。正直、ヨーロッパの本格マロングラッセには「甘すぎ、重たい」ものがあるけれど、こちらは味わいがありつつくどくないので食べやすかったです。雑誌Oggiのエディターからいただいたもの。
http://www.sembikiya.co.jp/

■PhillyのNavy box(ビターチョコレート)

PhillyのNavy box(ビターチョコレート)

香水のパッケージのような、金具入りプレートが高級感を漂わせるPhilly。開けてみると、それぞれ違う花の形をした薄いシンプルなチョコレートが。一枚いただいてみると「濃厚ー! カカオ~!」なシンプルな味わい。ザ・チョコレートそのものというような、甘すぎずカカオの風味がしっかりと効き、口どけもいい。甘党でない人間としては「これだよこういうのを求めていんだよ! このコク! 硬さ! 鼻につきぬけていくカカオの香り!」と叫びたくなるビターチョコレートでした。

PhillyのNavy box(ビターチョコレート)

ホームページには「原料となるクーベルチュールチョコレートには、高級チョコレートとして有名なヴァローナ社のものを贅沢に100%使用し、栃木で生産」とあり、なるほどその美味しさに納得。パッケージのデザインに力を入れている様子で、インスタ映えも間違いない! インスタグラマー企画が大ヒット中の雑誌CanCamのデスクからいただいたのも、納得。
http://www.philly-choco.com/

■Minimal(ミニマル)の板チョコ

minimalの板チョコ

富ヶ谷、銀座、白金高輪にある、店舗デザインがウッディでおしゃれなMinimalさんの板チョコレート。しごとなでしこの後輩からいただきました。カカオ豆の選別や仕入れ、加工→製造→販売まで全行程を手がけているという超本格的なお店で、以前、富ヶ谷のお店に伺ったことがありますが、ラインナップを豊富にそろえるというより「今いいカカオ豆で作る」という姿勢がかいま見えるほど商品数が絞られていて、好感を持ったことを思い出しました。ホームページの「BRAND STORY」、素敵なのでぜひ見てほしいです。

minimalの板チョコレート

いただいた「フルーティベリーライク」は、舌の上に載せるとザラザラっとチョコレートが溶け出し、複数のベリーの風味と酸味がじんわりと広がります。後味までしっかりしていて、余計なものを加えずていねいに作ると、チョコレートはワインのように深い味を出すんだということがよくわかる逸品。チーズに近いかもしれない。これはワイン好き、特に赤ワイン好きの男性は絶対好きなはず!
http://mini-mal.tokyo/

■ドミニクアンセルベーカリーのホットチョコレートミックス

ドミニクアンセルベーカリーのホットチョコレートミックス

クロワッサン×ワッサンナッツ=クロナッツで一躍有名になったニューヨークのベーカリーがホットチョコレートを作っているなんて、知りませんでした。この寒い時期に温まる一杯、これはありがたい! 雑誌Domaniのファッションエディターにいただいたものですが、よく見ると瓶の中には貝殻や珊瑚を模したチョコチップが入っていて、さながらチョコレートの波打ち際。口の中だけでも、南国リゾートのあま~い海に溺れられる仕様になっていて胸熱。

ドミニクアンセルベーカリーのホットチョコレートミックス

本来はホットミルクと合わせていただくものですが、カカオの味を味わうべく、たっぷりのお湯に溶かしていただいてみました。

ドミニクアンセルベーカリーのホットチョコレートミックス

一口すすると、濃厚でカカオの酸味が立っている! クロナッツなど、甘いスイーツと一緒にいただくのに合いそうなビター加減と濃厚さ。まさに2月という一番寒い時季に喜ばれるギフトだなと感じました。
http://dominiqueanseljapan.com/

■noyau(ノワイヨ)の焼き菓子セット

noyau(ノワイヨ)の焼き菓子セット

保存料を使わず、焼き菓子を手作りされている二子玉川のパティシエさんが手がけた焼き菓子の詰め合わせ。整理収納アドバイザー・小脇美里さんにいただいたものですが、しっかりとした手仕事感が感じられるドライフルーツのケーキやベイクドショコラ、ガレット、サブレシトロンなど、いずれも濃厚でいながらさらっと食べられるものばかり。

noyau(ノワイヨ)の焼き菓子セット

以前住んでいた、学芸大学にある自然派焼き菓子の店「メゾン ロミ・ユニ」でよく差し入れを購入していたのですが、そこを彷彿とさせるていねいさを感じました。Instagramによれば現在、二子玉川で店舗を探し中とのこと、応援したい!

noyau(ノワイヨ)の焼き菓子セット

https://www.instagram.com/noyau_tane/

■宝山モヒート

宝山モヒート

LIVErary.tokyoのプレゼンター・佐野有紀さんから「ソーダ割りにすると美味しい」というメモと共にいただいたのは、モヒートのボトル。一見オリーブオイル? に見えるビジュアルですが、HOUZANて…あの富乃宝山?! 焼酎の!? 

宝山モヒート

パッケージ裏には「ミントを芋焼酎もろみに仕込み蒸留しました。そのままでも豊かなミント香をお楽しみいただけますが、炭酸割りやさらにミントを加えるなどお好みに合わせてお楽しみください」との解説が。さっそくウィルキンソンソーダ割りにしてみます。

宝山モヒート

芋焼酎の香りと、ミントの香りが同時にする。不思議すぎる。どうしてこのふたつが同時に成り立つのかわからないけれど、焼酎とミントの味が同時に舌を襲う。それでいて、不愉快な感じはしない。むしろ夏にガブガブいただける、清涼感たっぷりの一本! カクテル好き、モヒート好きの男性に贈ると喜ばれそうに思います。
http://nishi-shuzo.co.jp/diary/20160502/

 

以上8アイテムの実食レポートでした。少しでもギフト選びの参考になれば幸いです。正直、お腹いっぱいでしんどいです。

この記事の執筆者
2000年小学館入社。CanCam編集部に在籍、AneCan創刊編集部へ。その後CanCam、Precious、AneCanを経て2016年11月より現職。好きなもの:着物、ゴルフ、加圧トレーニング、中国語、小籠包、ワイン(特にボルドー)、ジビエ、バリ島、台湾、上海。
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