【目次】
【「烏骨鶏の日」とは?由来】
■「烏骨鶏」の「読み方」
烏骨鶏は「うこっけい」と読みますよ。
■「烏骨鶏の日」とは? 「誰が」決めたの?
「烏骨鶏の日」は、「薬膳食材の王さま」と言われる烏骨鶏を手がける岐阜県大垣市の株式会社デリカスイトと株式会社烏骨鶏本舗、香川県東かがわ市の東かがわ烏骨鶏ファーム株式会社、香川県さぬき市の有限会社松本ファームの4社が合同で制定した記念日で、一般社団法人 日本記念日協会により、認定・登録されています。ビタミン、鉄分など栄養が豊富に含まれ、薬膳料理などにも使われる烏骨鶏の種の保存と食文化の普及が目的です。
■日付の「由来」は?
日付は、1942(昭和17)年の7月21日に、大分、三重、広島などを主産地とした烏骨鶏が天然記念物として指定された歴史に由来します。
■「烏骨鶏」とは?
「烏骨鶏」はニワトリの一種。天然記念物に指定されています。原産地は中国、あるいはインドといわれ、日本には江戸時代初期に中国から渡来しています。小形で、羽色は白、金、黒の3色があり、羽枝が長く絹糸のような光沢があります。毛冠と、ときには頭頂に骨瘤 (こつりゅう) があり、足の指が一般の鶏よりも1本多い5趾 (し) 。結合組織に多量の色素胞を含むため、皮膚をはじめ内臓・骨にいたるまで、体内すべてが黒色です。

【ビジネス雑談に役立つ「烏骨鶏」と「高級たまご」の雑学】
■「烏骨鶏」という名前の由来は?
「烏骨鶏」の「烏」は「カラス」、ですね! つまり、「烏骨鶏」という名前は、「カラスのように、骨まで真っ黒な鶏」という見た目に由来します。ひと目見ただけで、「普通の鶏と違う!」とわかる外見から、中国では霊鳥として扱われ、「不老不死の食材」とも呼ばれたそうですよ。
■高級食材「烏骨鶏」
烏骨鶏はその栄養価値の高さから、中国では古来より天然の薬用鶏として珍重されていました。肉もたまごもおいしいうえに数が多くなかったため、明の時代までは王侯貴族だけが食することができる、貴重、かつ高価な薬鶏だったといいます。特に女性には重用されていたようです。
日本には江戸時代に渡来しました。その後、明治時代には西洋医学の発達・定着により、「薬用鶏」としての利用が減少し、一部の愛鶏家によって「薬用鶏」「鑑賞用」として趣味的に飼育されるようになりました。
しかしながら、産卵数が年間50~60個と一般のニワトリとくらべて5分の程度と少ないうえに孵化率や育成率が悪く、また繁殖力も弱く飼育が難しいことから、その数を減らしていきます。この経緯から、1942年には国の天然記念物に指定されることとなります。このように、純血種の烏骨鶏は、その数の少なさとあいまって、一般の人にはなかなか手に入らない高価な鶏とされていましたが、近年、健康志向やグルメブームの流れを受け、多くのマスコミに取り上げられるなど、「超高級健康食材」として注目されています。
■「烏骨鶏」のたまごが「体によい」のは…?
烏骨鶏の骨髄やたまごには、血液をきれいにしてくれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などが含まれています。これらは人間の体内では合成することができないため、外から食品として摂取しなければならない必須脂肪酸。長い間、DHAやEPAは海産物にしか含まれていないとされてきましたが、1991(平成3)年に、財団法人 日本食品分析センターによる分析の結果、烏骨鶏にも含まれていることが確認されたのです。
現段階では、陸上に住む動物では初めての発見であり、純血種の烏骨鶏が健康維持に効果があるとされるエビデンスになっています。
■「烏骨鶏」が特に女性に人気の理由は?
烏骨鶏には各種ビタミンが豊富に含まれています。特にビタミンAは、その宝庫とされるウナギの約9.7倍! ビタミンAは皮膚や粘膜の成長や維持に欠かすことの出来ないビタミンで、視覚、聴覚、味覚などの機能維持にも重要な働きをしています。抗酸化作用が高いことでも知られ、ガンや成人病の原因とされている過酸化脂質の生成を防ぐ効果があります。
さらに、別名・美容ビタミンと呼ばれるビタミンB2は、牛レバーの約1.8倍含まれています。ビタミンB2は、脂肪の分解の促進や有害な過酸化脂質を分解し、体内成分の合成と分解に関係するため、摂取すると皮膚毛細血管の保護や脂質代謝改善につながります。潤いのある美肌、血色のよい唇、黒く輝く瞳などは、すべてビタミンB2の効能。反対に、不足するとニキビや吹き出物をはじめ、目や鼻、口の周囲などにトラブルが起こるというわけです。
そのほかにも、烏骨鶏には造血ビタミンといわれるビタミンB12、脂肪の酸化を防ぎ動脈硬化や高血圧を予防するビタミンE、赤血球を形成し血糖値を調節するパントテン酸などが、バランスよく豊富に含まれています。
■アルカリ性食品・烏骨鶏
現代人の食生活は、肉類中心の食事や塩分の過剰摂取、野菜不足などが原因で血液が酸性に傾きがち。体が酸性体質になると慢性疲労や脱力感を感じやすくなり、女性の場合は肌荒れの原因にもなります。さらに酸性食品や高脂肪食品の過剰摂取は、さまざまな病気の原因とされています。烏骨鶏は動物性食品でありながら、たまご・肉・骨 すべてがアルカリ性。たまごにはカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルはもちろん、リノール酸、リノレン酸も豊富です。
■「高級たまご」は、普通のたまごとどう違う?
たまごのお値段って、結構幅がありますよね。スーパーでは1パック10個入りのたまごが200円前後から。一方で、高級たまごと言われるものは、1パック1,000円以上するものもざら。なかには1個700円以上もするものもあります。いったい、なにが違うのでしょうか。
スーパーで特売になるたまごは、養鶏場のケージ内で飼育されたニワトリから生まれたたまごであることがほとんど。一方で、高級たまごは、広い土地で平飼いされ、ストレスなく飼育されているニワトリから生まれています。
たとえば、日本一価格が高いといわれる「こだわりたまご『輝』 アクアファーム秩父」は、一般的な鶏にシャモを主にかけ合わせた、オリジナルの鶏をひよこから育てています。飼料は計25種の食材をブレンドしたものを使用。また、ストレスがかからないよう1000坪の広大な敷地に放し飼いでのびのびと飼育されているそうですよ。お値段は贈答用20個入りで、15,000円(送料別)!。
高級たまごは、手頃な価格のたまごと比べて黄味の比率が多く、黄味自体に弾力があるものが多いのも特徴のひとつです。味も濃厚で、クリーミーな味わいが楽しめますよ。
■メイドインジャパンのたまごは世界最高峰
日本のたまごは、世界と比べてもトップクラスの品質を誇っています。たまごの殻にはサルモネラ菌が付着しているため、「たまごかけご飯」など、たまごを生で食べる習慣がある日本は、世界で珍しい国のひとつ。たまごにおける生産者の技術に加え、管理・物流冷蔵の技術...これらは世界に誇れる「メイドインジャパンのクオリティ」なのです。現在では、香港やシンガポール、台湾などを中心に、日本産食材を積極的に取り入れている海外の店舗や、日本から輸出されたたまごを販売している店舗では、生のたまごを食べられる地域もあるようです。
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「烏骨鶏の日」は、「薬膳食材の王様」といわれる烏骨鶏を育てる烏骨鶏専門ファーム4社が合同で制定した記念日です。烏骨鶏のたまごを使った商品は、出汁醤油やたまご酢をはじめ、バウムクーヘンやカステラ、プリンなど、想像以上にバラエティ豊か。美容と健康にこだわる、友人へのプレゼントにいかがでしょうか。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『世界大百科事典』(平凡社) /一般社団法人日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp) /烏骨鶏の里 東かがわ烏骨鶏ファーム(http://ukokkei.kagawa.jp) /デリカスイト通信(http://www.delicasuito.co.jp/7-18uko.html) /松本ファーム(https://mfarm.jp) /烏骨鶏本舗(http://www.ukokkeihonpo.com) /日本全国お取り寄せ手帖(https://www.otoriyosetecho.jp/gourmet/2125/) :