「立往生」ってなんと読む?「りつじゅうせい」ではないですよ!

明日、7月29日は『永くつながる生前整理の日』です。これは、一般社団法人生前整理普及協会が「7(な)がく2(つ)な9(ぐ)」の語呂合わせで制定した記念日で、「幸せなエンディングを迎えるための片付けから始める、あったかい生前整理を広める」という目的が掲げられています。

生前整理というと、ひと昔前は、死ぬことを前提としているネガティブなイメージをもってしまう向きありましたが、現在ではポジティブにとらえている方が多いのではないでしょうか?

いざというときに向け、物・心・情報を、引き継ぐであろう相手にわかりやすく整理しておく、という、前向きな生前整理、年齢に関わらず意識しておきたいですね。

ということで、本日は「生」「前」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「立往生」ってなんと読む?

「立往生」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「立ったままの姿勢で死ぬこと」などの意味をもつ言葉です。

<使用例>

「あのお芝居では、武蔵坊弁慶の立往生のシーンが、とても印象的だったわ」

かな7文字です。
かな7文字です。

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 立往生(たちおうじょう) です。

「往生(おうじょう)」は仏教用語で「現世を去って仏の浄土に生まれること」です。
「往生(おうじょう)」は仏教用語で「現世を去って仏の浄土に生まれること」です。

「立往生」は、現在では「途中で止まったまま、進みも退きもできなくなること。また、ものごとが行き詰まり状態になったり、処置のしかたがわからないような状態になったりすること」という意味で使われることが多いですね。もとは「立ったまま死ぬこと」という意味であること、ご存知だったでしょうか?

では、2問目にまいりましょう。「前」という字の入ったクイズです。

【問題2】「割前」ってなんと読む?

「割前」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「割り当てる額。分割して、それぞれにあてる負担分または配当」という意味です。

<使用例>

「この割前は、私の今回の働きに見合っていないんじゃない?」

かな4文字です。
かな4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 「割前(わりまえ)」 です。

どちらも訓読みの熟語です。この場合の「前」の意味に注目しましょう。

「前」は「進んでいくほう」「時間的に過去」「順序として前」など、方方向を意味する字、というイメージが強いですが、実はもうひとつ意味がございます。「一人前」などの熟語に使われる「わりあて。相当する分量」という意味がそれで、「割前(わりまえ)」も、その意味で「前」が使われた熟語になります。「分け前(わけまえ)」の同義語、というとわかりやすいでしょうか?こうした意味があることも、覚えておいてくださいね。

***

本日は、7月29日『永くつながる生前整理の日』にちなんで、「生」「前」という字の入った日本語から、

・立往生(たちおうじょう)

・割前(わりまえ)

の読み方、言葉の背景をおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱