「朝未き」ってなんと読む?「あさみき」ではないですよ!

明日、8月4日は『朝活の日』です。「お84(はよ)う」の語呂合わせで、朝活の魅力を広める、という目的が掲げられています。一日の始まりの時間帯、大切に活用したいですね。

ということで、本日は「朝」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。

【問題1】「朝っぱら」の漢字表記は?

「朝っぱら」の漢字表記として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。

1:朝っ腹

2:朝っ原

3:朝っ波羅

「朝っぱら」の漢字表記として正しいのはどれ?
「朝っぱら」の漢字表記として正しいのはどれ?

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 1:朝っ腹(あさ-っ-ぱら) です。

「朝腹(あさはら)」が転じた言い回しです。
「朝腹(あさはら)」が転じた言い回しです。

室町時代ごろから使われていた、「朝食前の空腹」を意味する「朝腹(あさはら)」という語が、江戸時代に入って「早朝」「容易」という意味でも使われるようになりました。ここから転じた言葉が「朝っ腹」で、意味は「早朝」ですが、ニュアンスとして「もっと遅く起こるべき事柄が、朝から起こってしまった、というような、非難の意を含めて使うことが多い言い回しです。

英語でも朝食を「breakfast(断食を壊す)」と言うように、夕食から朝食までは最も食間が長いので、日常生活のなかでは、朝食前が「最も空腹」を象徴する時間帯となります。そこで「朝っ腹=朝食前の空腹な時間帯(めんどうごとや、ほかからの干渉が起きてほしくない)」というニュアンスにつながったのでしょう。

また、同じルーツ「朝腹(あさはら)」から派生した「容易」という意味の言葉には「朝飯前(あさめしまえ)」もございます。こちらは「朝っ腹であっても片付けられるほど、その用件が容易である」というニュアンスを象徴する言い回しです。

さて2問目は「朝」の言い代え表現に関するクイズです。

【問題2】「朝未き」ってなんと読む?

「朝未き」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「朝、まだ夜が明けきらない時。早朝」のことです。

<使用例>

「朝未きの空の色が大好きなので、早起きも苦になりません」

「○○○○き」。
「○○○○き」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 朝未き(あさまだ-き) です。

「未」の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方に「ま(だ)」がございます。

「朝未き」と書いて「あさまだき」。文語的な言い回しですが、日本語の奥深さを感じられる、詩的で美しい表現ですね。

***

本日は、8月4日、『朝活の日』にちなんで、「朝」という字の入った日本語から、

・朝っ腹(あさ-っ-ぱら)

の漢字表記と語源の豆知識や、

・朝未き(あさまだ-き)

の読み方などをおさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱