「叢雨」ってなんと読む?「ぎょうう」ではないですよ!
明日、8月6日は『雨水の日』です。これは都市型水害対策として、雨水を貯めて有効利用する施設を複数有している東京都の墨田区が制定した記念日で、日付は、1994(平成6)年のこの日、世界初の雨水利用国際会議が行われたことに由来しています。ということで、本日は「雨」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「叢雨」ってなんと読む?
「叢雨」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「ひとしきり激しく降り、止んではまた降る雨。にわか雨」のことです。
<使用例>
「叢雨のようだから、喫茶店で雨宿りしない?」

さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 叢雨(むらさめ) です。

「叢」は「叢(くさむら)」「叢(むら)がる」とも読む字ですので、「叢雨(むらさめ)」は「サーっと、まとまって降る雨」というイメージの言葉です。スコールのような激しい雨か、パラパラと降るにわか雨かという雨量に関わらず、「いっとき、まとまってふる雨」を指します。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「雨虎」ってなんと読む?
「雨虎」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「潮間帯に生息する、黒褐色に白まだらの体色の軟体動物」で「雨降」とも書きます。
<使用例>
「雨虎って、刺激すると、水中で雨のように見える汁を放出するのよね」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 雨虎(あめふらし) です。

「雨虎(あめふらし)」は、腹足鋼アメフラシ科の、海辺に生息する軟体動物です。刺激すると紫色の汁を放出し、これが水中で雨を降らしているように見えることから「あめふらし」という名がついたようです。
体色は黒褐色に白いまだら模様が多く、なぜ「雨虎」の字があてられるのかは定かでありませんが、丸みのあるフォルムと斑模様が虎を連想させたのかもしれませんね。または、アメフラシと似た形のウミウシが縞模様ですので、混同されたのでしょうか?

***
本日は、8月6日、『雨水の日』にちなんで、「雨」という字の入った日本語から、
・叢雨(むらさめ)
・雨虎(あめふらし)
の読み方、言葉の背景についてをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/東京新聞ホームページ/tenki.jpホームページ/墨田区ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)/photo AC
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱