「介護脱毛」という言葉を耳にしたことはありませんか? これは親世代の介護に携わる女性たちが、実体験に基づき、ムダ毛は衛生面からもケアしておいたほうがいいという考えの下、自分は早々に脱毛をして備えておこうという考え方に基づく脱毛です。
そういった考えや、女性としてのたしなみとして、話題になっている「大人の脱毛」。今回は、大人女性の脱毛事情や、医療脱毛を受ける際のおすすめ部位やポイントなどを、医療レーザー脱毛を行うフェミークリニック 美容皮膚科の総院長 北山英美子先生に教えていただきます。
40代以上の女性の脱毛は増えている?
実際のところ、フェミークリニックでは40歳以上の女性の脱毛は増えているのでしょうか?
「以前、『介護脱毛』という言葉で、あるメディアにて取り上げていただいた後、とても反響があり、ご相談にいらっしゃる方が増えたと思います。当院も開院して16年が経ちますが、以前より介護福祉士の職業の方から『自分が介護をされる立場になったときのことを考えて…』というお話を耳にしていたので、やはり同じ悩みを抱えている方が多いのだと実感しています」
40代以上の女性が脱毛を考えるきっかけは?
40代以上の女性が脱毛をしたいと思うきっかけは、介護脱毛目的の他には、どのようなことがあるのでしょうか。
「もちろん、介護脱毛を理由にされる方も多くいらっしゃいますが、お子様がムダ毛を気にするようになり、一緒にカウンセリングを受け、そのまま親子でご通院される方も多いです。10数年前まではニードル脱毛が主流で、医療レーザーもまだまだ高額のところが多く、医療脱毛にはそれほど惹かれなかった世代の方が、近年は当時に比べるとだいぶ価格も下がってきましたので、始めてみようと思われる方が多いようです」
そして、大人女性の美容意識が高まっていることも背景にあるようです。
「お顔の美肌脱毛を希望される方も多くいます。気がついたら鼻下がフサフサで…とおっしゃる方も少なくありません。定期的な手入れも面倒であることと、肌荒れで悩まれる方が多いこともあり、脱毛をご希望される方が多くいらっしゃいます」
初めて医療脱毛を受ける際の注意点
医療レーザー脱毛は、医療レーザーを皮膚に照射して、基本的には毛根部分の黒いメラニン色素にダメージを与えることで毛根細胞を破壊するしくみで脱毛を行う方法です。レーザーはメラニン色素にしか反応しないため、皮膚にはダメージが及ばず、安全に行えるといわれています。しかし、この医療レーザー脱毛を受ける際には、年齢問わず、次のようなことに注意が必要だといいます。
●日焼けをしないこと
「日焼けには十分ご注意ください。レーザーはメラニン色素のある日焼け肌に反応するため、禁忌となっています。もし日焼けしてしまった場合、肌状態が落ち着くまで脱毛を受けることができません」
●毛抜きの使用はできない
「毛抜きで処理をされていた方は、毛抜きのご使用も中止いただいております。毛を抜いてしまうと、メラニン色素のある毛根部分が根こそぎ抜かれてしまうのでレーザーが反応しないためです。また、毛抜きは毛嚢炎などの肌トラブルにもつながるため、自己処理の仕方としてもおすすめはしません」
●レーザー脱毛後は保湿を十分行う
「年齢とともに肌も乾燥しやすくなると思いますが、レーザー脱毛後は特に肌が乾燥しやすくなります。そのため、保湿は十分に行っていただくようお願いしております」
40代以上の女性が医療レーザー脱毛を始めるときにおすすめの部位
医療レーザー脱毛を始めようと思ったら、40代以上の女性は、どのような部位がおすすめなのでしょうか。
「やはり最近では、介護脱毛の影響もありVIOと、先ほどもお話したお顔の脱毛がおすすめです。また、自己処理を行っている部位があるのであれば、その部分は脱毛を行っていただいたほうが良いでしょう。自己処理のわずらわしさも解放されますし、夏場なども気にすることがないため、ストレスフリーです」
大人女性たちにとって、将来のため、そして今の自身の美しさをキープするために、医療レーザー脱毛の敷居も下がってきているようです。いつまでも美しく、きれいな身体を保ちたいという気持ちは、忘れたくないものですね。
フェミークリニック 美容皮膚科
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利