読み方によって別の言葉に!「家蔵」ってどういう意味?

明日、9月19日は、『苗字の日』です。1870(明治3)年のこの日、戸籍整理のため「平民苗字許可令」が発令され、それまでは貴族や士族などだけが使っていた「苗字」を、平民も名乗ることが許可されました。とはいえ、喜んだ人は多くなく、約5年後に苗字が義務化されるまでは、なかなか普及しなかったそうです。

苗字は「一家」がみな名乗るものですので、本日は「家」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「家蔵」ってなんと読む?

「家蔵」の、読みがな3文字の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「家のものとして所有していること。また、そのもの」という意味です。

<使用例>

「今回の美術展に、家蔵(○○○)の品をいくつか貸し出しているの」

○に、かな1文字ずつ入ります。
○に、かな1文字ずつ入ります。

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 家蔵(かぞう) です。

「家に蔵している」という構成の言葉です。
「家に蔵している」という構成の言葉です。

「所蔵品」「秘蔵の品」など、「蔵する=持っている」という意味で「蔵」が使われている言葉です。これを踏まえ、2問目にまいります。

【問題2】「家蔵」ってなんと読む?

「家蔵」の、読みがな4文字の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「財産。身代」という意味です。

<使用例>

「一代であれだけの家蔵(○○○○)を築くなんて、あの人は、すごいやり手なのね」

○に、かな1文字ずつ入ります。
○に、かな1文字ずつ入ります。

さて、正解は?

※画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 家蔵(いえくら) です。

「家屋と蔵」という構成の言葉です。

「家蔵」を「いえくら」と読むと、「家と蔵。転じて財産。身代」という意味の言葉になります。これは、大きな財産の象徴である「家屋と蔵」を「財産」に見立てた言い回しです。

「家蔵」という熟語はこのように、「かぞう」「いえくら」と、読み方によってまったく別の言葉になります。文脈に気を付けて読み下しましょう。

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本日は、9月19日『苗字の日』にちなんで、「家」という字の入った日本語から、

・家蔵(かぞう)(いえくら)

と、同じ表記でふたつの読み方と意味をもつ熟語のおさらいをいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/西日本新聞めくるとホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱