「後の世」ってなんと読む?「あとのよ」ではありませんよ!

明日、9月20日は、令和7年の、秋の「彼岸(ひがん)の入り」です。いわゆる「お彼岸」は、春と秋の年2回あり、春は「春分の日」を中心とする7日間、秋は「秋分の日」を中心とする7日間を言います。

「お彼岸」は、一般に「お墓まいりなど、先祖供養をする日」というイメージが強いかと思いますが、もとは「先祖供養」及び「仏教修行を行って自分を見つめ直す期間」と考えられていました。「彼岸」は「此岸(しがん…こちら側の岸)」つまり「生きている者を主体とする世界」の反対語ですので、「この世ならざる世界」を指す言葉です。ということで、本日は「彼岸」の類語から日本語クイズをお送りします。

【問題1】「後の世」ってなんと読む?

「後の世」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「死後の世。あの世。来世」「あとに来る時代。将来。後世」などの意味で使われる言い回しです。

<使用例>

「江戸時代の悲恋物語って、『後の世で一緒になろう』と心中してしまうイメージだわ」

「○○の○」。
「○○の○」。

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 後の世(のち-の-よ) です。

古来の言い回しで、こちらが定番の読み方です。
古来の言い回しで、こちらが定番の読み方です。

「後の世」は、「あとのよ」「うしろのよ」などとは読みません。定番の言い回しを、教養として知っているかどうか?という種類の言葉になります。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「黄泉の国」ってなんと読む?

「黄泉の国」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「死後、その魂が行くとされている地下の世界。冥土」という意味です。

<使用例>

「黄泉の国という考え方は東洋だけでなく、たとえばギリシャ神話にも登場します」

「○○の○○」。
「○○の○○」。

さて、正解は?

※画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 黄泉の国(よみ-の-くに) です。

こちらも、教養として知っておきたい定番の言い回しです。

「黄泉」だけですと「こうせん」とも読みますが、こちらも「地下の泉」という意味から「死者の行く場所」を示唆しています。一般的には「黄泉(よみ)」と読むシチュエーションが多く、「黄泉路(よみじ)」などの複合語もございます。

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本日は、9月20日令和7年の、秋の『彼岸の入り』にちなんで、

・後の世(のち-の-よ)

・黄泉の国(よみ-の-くに)

の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/国立天文台ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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ILLUSTRATION :
小出 真朱