「過客」ってなんと読む?「かきゃく」でいいの?
明日、9月27日は『世界観光の日(World Tourism Day)』です。1970(昭和45)年のこの日に、世界観光機関憲章が採択されたことにちなんで制定された、 観光に関する国際デーです。昨今の日本は観光地として世界的に注目される反面、オーバーツーリズムが問題にもなっておりますね。
ということで、本日は「過」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「過客」ってなんと読む?
「過客」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「行き来する人。行き過ぎる人。旅人」という意味です。
<使用例>
「『月日は百代の過客』って、何に出てくる言い回しだったかしら?」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 過客(かかく) です。

例文に出てきた「月日は百代の過客(かかく)」という言い回しは、松尾芭蕉の『奥の細道』の有名な冒頭文です。全文は「月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり」で、止まることなく流れ続ける月日や年月を、同じく、止まることのない「旅人」とたとえた名文です。「かきゃく」と読んでも間違いではありませんが「かかく」と読むのが一般的で無難です。また、「百代の過客(ひゃくだい-の-かかく)」という言い回しは、大人の会話やスピーチ等でもしばしば登場しますので、しっかり記憶しておきましょう。
では、2問目にまいります。
【問題2】「過ち」ってなんと読む?、
「過ち」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「間違い。失敗」「犯してしまった罪。過失」「不義の恋愛。不倫」「怪我。負傷」などを言う言葉です。
<使用例>
「この過ちを反省し、今後の教訓といたしましょう」

さて、正解は?
※画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 過ち(あやま-ち) です。

「過(あやま)ち」は常用漢字ながら、やや難しい読み方ですので、改めておさらいしておきました。
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本日は、9月27日『世界観光の日』にちなんで、「過」という字の入った日本語から、
・過客(かかく)
・過ち(あやま-ち)
などの読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/西日本新聞めくるとホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱