「錦秋」って何と読む?「にしきあき」ではないですよ!
明日は9月30日、9月の最終日ですが、かつては例年、この日に気象庁が「紅葉の見ごろ予想」を発表していました。行政機関がそうした発表まで行う、というのは、四季の移り変わりを楽しむ心のある日本ならではですが、2008(平成20)年、「同様のサービスを民間業者が全国規模で行うようになってきている」などの理由から、気象庁からの見ごろ予想の発表は終了することとなりました。今年の紅葉の見ごろ予想に関しては、すでに民間業者が発表しておりますので、参考になさってくださいね。本日は「紅葉」の類語から日本語クイズをお送りします。
【問題1】「錦秋」ってなんと読む?
「錦秋」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「紅葉が錦(にしき)の織物のように美しい秋」という意味です。
<使用例>
「錦秋の候、いかがお過ごしでしょうか?」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 錦秋(きんしゅう) です。

「錦」という字は訓読みの「にしき」、音読みの「キン」が常用漢字に指定されていますが、音読みのほうは、意外と失念する方もいらっしゃいます。ということでおさらいしておきました。「錦秋(きんしゅう)」は、季節のごあいさつ文にも使える美しい表現です。
さて、二問目にまいりましょう。
【問題2】「山粧う」ってなんと読む?
「山粧う」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:秋の山が紅葉によって色づくようすを言う慣用表現です。
<使用例>
「山粧う季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?」

さて、正解は?
※画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 山粧う(やまよそお-う) です。

「粧」と言えば「化粧」という熟語が代表的ですが、表外読みの訓読みに「粧(めか)す」「粧(よそお)う」などがございます。「山粧う」とは、山を擬人化して見つめるような、なんとも愛らしくウィットに富んだ表現ですね。
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本日は「紅葉」の類語から、
・錦秋(きんしゅう)
・山粧う(やまよそお-う)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/気象庁ホームページ/日本気象協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱