「矯めつ眇めつ」って何と読む?「きょうめつしゃめつ」ではないですよ!
明日、10月1日は『メガネの日』です。日付を「1001」と表記すると、両端の1がメガネのツル、内側の0がメガネのレンズ…と見立てられる形をしていることにちなんで制定されました。眼鏡の製造者や販売者からなる団体・日本メガネ協会が、メガネ愛用者に感謝の気持ちを表そうと設立された記念日です。メガネは視力を矯正するアイテムですので、本日は「矯」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「矯める」ってなんと読む?
「矯める」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「曲がっているものを伸ばしたり、まっすぐなものを曲げたりした、形を整える」「悪い性質・習慣などを改め、なおす。矯正する」「事実を故意に曲げる」「片目を閉じて習う。また、よく見る」などの意味をもった言葉です。
<使用例>
「曲がった枝を無理に矯めるよりは、その形を楽しんだほうがいいんじゃない?」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 矯める(た-める) です。

「矯(た)める」、言葉として耳慣れない方もいらっしゃるようです。とはいえ常用漢字の読み方ですので、大人の常識として知っておきたい…ということで、一問目でおさらいいたしました。
さて、二問目は、一問目のフォローも兼ねた問題です。
【問題2】「矯めつ眇めつ」ってなんと読む?
「矯めつ眇めつ」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「いろいろな角度からよくよく見ること」という意味の言い回しです。
<使用例>
「娘が初任給で買ってくれた万年筆を、夫は毎日、矯めつ眇めつしておりました」

さて、正解は?
※画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 矯めつ眇めつ(た-めつ-すが-めつ) です。

「矯めつつ、眇めつつ、見る」という構成の言葉です。この場合の「矯(た)める」は「よく見る」という意味です。そして「眇める(すが)める」は「片目を細めて見る、狙いを付けて見る」という動作を意味しておりますので、「矯めつ眇めつ」は「いろいろな角度からよくよく見る」という意味なのです。「矯」という字を使った言葉というと「視力矯正」くらいしか思い浮かびにくいですが、「矯める」「矯めつ眇めつ」という用例を並べると、この字の内包する意味が、なんとなくつかめたのではないでしょうか?
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本日は10月1日『メガネの日』にちなんで、「矯正」という字の入った日本語から、
・矯める(た-める)
・矯めつ眇めつ(た-めつ-すが-めつ)
などの読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱