アートと美食が出会う場所――。ザ・リッツ・カールトン東京ではこれまでも、ホテルの空間そのものをアートとして楽しめる「ザ・バー」や、現代アートに着想を得たアフタヌーンティーなどを通して、⽇本の伝統と西洋の文化が融合するひとときを提案してきました。

そして今季、その取り組みをさらに進化させた新プロジェクト「ザ・リッツ・カールトン アート&クラフト アフタヌーンティー」が始動。「泊まるだけではない体験」をテーマに、アーティストとともに創り上げる、五感で楽しむアートの世界が広がります。

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アーティスト・なかむら ずい氏とザ・リッツ・カールトン東京のシェフ

2025年11月26日(水)まで提供される第一弾では、独自の「筒描染(つつがきぞめ)」という技法で、色彩豊かな作品を生み出す若手アーティスト・なかむら ずい氏とコラボレーション。

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なかむら氏の作品「道 Path」

筒描染とは、防染力のある専用のペーストで模様の輪郭を描き、そこに染料をのせていく伝統的な染色技法。友禅の着物や藍染の暖簾などにも使われ、糊を円すい状の「渋筒」から絞り出して描くことから、その名が付けられています。

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なかむら氏がペーストを絞っているところ
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シェフが作業しているところ

なかむら氏がペーストを絞りながら着彩する繊細な所作が、ホテルのペストリーシェフがホイップを絞る姿と重なったことから、このコラボレーションが実現。アートとスイーツ、それぞれの手仕事が呼応し合う、心ときめくアフタヌーンティーが誕生しました。

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「ザ・リッツ・カールトン アート&クラフト アフタヌーンティー」¥9,700(税・サービス料込み)※写真は2名分

今回、Precious.jpライターがメディア向けの試食会に参加。その美しい世界を、実食レポートでお届けします。

アート作品から着想を得たスイーツも!「ザ・リッツ・カールトン アート&クラフト アフタヌーンティー」

■1:見た目は洋、味わいは和なセイボリーとフィンガーサンドウィッチ

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3種類のフィンガーサンドウィッチ「ロースハムとグリュイエールチーズ 蜂蜜に和えたローストナッツサンド」、「蓮根のタルタル ⼭葵⾵味のクリームサンド」、「タラモサラダ 胡⽠とベーコンのサンドイッチ」

スタンドのお皿の中央に並ぶのは、ロースハムとグリュイエールチーズに蜂蜜とローストナッツを合わせたサンド、レンコンのタルタルとわさびクリームのサンド、そしてタラモサラダにきゅうりとベーコンを挟んだサンドという、3種類のフィンガーサンドウィッチ。パンの色もカラフルで華やかです。

セイボリーは、豆腐クリームチーズのムース、ポテトのミルフィーユ、黒毛和牛のしゃぶしゃぶの3種類。洋風の見た目ながら、どれも和の要素を感じさせる味わいが印象的です。

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手前左から「⾖腐クリームチーズのムース 柑橘の⾹り 花びらを散りばめた出汁のジュレ」、「⿊⽑⽜のしゃぶしゃぶ ポロ葱とトリュフのロール ⻑芋のコンフィ 若草⾊のライスペーパー」、「ポテトのミルフィーユ バルサミコ⾵味の茸ソース 彩りあられと根菜のマリネ」

心に残ったのが、豆腐とクリームチーズを合わせたムース。下には柚子味噌、上には鰹出汁のジュレが重ねられ、ひと口で和の旨味と香りが広がります。軽やかで口当たりもよく、最初に食べたいひと品です。

黒毛和牛のしゃぶしゃぶは、白だしで煮た長芋の上に、ポロ葱とトリュフを巻いたロール仕立て。外側のイガイガした部分はライスペーパーを揚げたもので、カリッとした食感がアクセント。和と洋の味わいが重なり合い、ひと口ごとに表情を変えるような深いおいしさです。

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「帆⽴⾙のナージュ 海藻といくらのクリーム 紫蘇のエッセンス 花穂と真紅のチュイル」

グラス仕立てのセイボリーは、下層がホタテの旨味を生かした魚介コンソメのゼリー、上層には塩昆布の香りをほんのり効かせたクリーム。海藻やいくら、しそのエッセンスが加わり、フレンチの技法に和の余韻が添えられた逸品でした。

■2:アートから飛び出したようなスイーツとデザートトロリー

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左から「モンブラン カシスメレンゲ」、「無花果とピスタチオのムース」、「かぼちゃのチーズケーキ」

スイーツは全部で8種類。まずは3種類がプレートに盛り合わせで登場します。

「モンブラン カシスメレンゲ」は、秋らしさを感じるシェフおすすめのひと品。小さな花のようなメレンゲはひとつひとつ手絞りで仕上げられており、繊細な見た目とともに、カシスの酸味と栗のまろやかさが絶妙に調和しています。

「無花果とピスタチオのムース」は、中にいちじくジャムが隠れていて、口に入れると果実味がふわっと広がる華やかな味わい。なかむら氏の作品「紅い実を食べたお花」が描かれたエディブルペーパーが添えられた「かぼちゃのチーズケーキ」は、チーズのコクとかぼちゃの優しい甘みが重なり合う、秋らしいデザートです。

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デザートトロリーから提供されるスイーツ

残りの5種類は、デザートトロリーから提供されます。

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「アップルシナモン ガトー・ド・ボワイヤージュ」と「マスカットタルト エルダーフラワーゼリー」

なかむら氏の作品「さぐり道」がプリントされた「アップルシナモン ガトー・ド・ボワイヤージュ」は、しっとりとした生地にシナモンの香りが心地よく広がる上品な味わい。

「マスカットタルト エルダーフラワーゼリー」は、みずみずしいマスカットの甘みとフローラルな香りが爽やかで、口の中に清涼感が残ります。

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奥「チョコレート キャラメル ヘーゼルナッツ シュークリーム」、手前左「洋梨のギモーブ」、手前右「抹茶キャレ」

黄色の花が印象的な「チョコレート キャラメル ヘーゼルナッツ シュークリーム」は、キャラメルのほろ苦さがアクセント。「洋梨のギモーブ」は、ふんわりとした口どけと上品な甘さが楽しめ、「抹茶キャレ」は抹茶の濃厚な香りとほのかな渋みが心地よい余韻を漂わせます。

どのスイーツも細部まで丁寧に作られており、アート作品のような美しさと個性が光るラインナップでした。

■3:季節感を感じられるジャムでいただく2種のスコーン

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2種のスコーン

スコーンは、メープルピーカンナッツとプレーンの2種類。ブルーベリーと金柑のジャム、そしてスコーンクリームが添えられています。

メープルピーカンナッツスコーンは、香ばしいナッツの風味とやわらかな甘みが心地よく、ありそうでなかなか出合えない味わい。金柑のジャムはほんのりとした酸味がアクセントになり、和の香りとともに、これからの季節を感じさせてくれます。


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「スイーツは大好きなんです」と笑顔を見せる、なかむら氏

「スイーツとのコラボレーションは今回が初めてで、最初は自分の作品がどのようにスイーツで表現されるのか想像できませんでしたが、作品のようにカラフルで美しいスイーツを作っていただき、とても感激しました」と語ったなかむら氏。

この秋は、「ザ・リッツ・カールトン アート&クラフト アフタヌーンティー」で、アートと味覚が響き合う「芸術の秋」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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WRITING :
篠原亜由美
EDIT :
小林麻美