「頼母子講」ってなんと読む?「らいぼしこう」ではありません!
明日、11月19日は、『government of the people, by the people, for the people(人民の、人民による、人民のための政治)』という一節が大変有名な、第16代米国大統領リンカーン氏によるゲティスバーグ演説が行われた日です。時は1863(文久3)年、日本は明治改元の5年前でした。民主主義政治の原則を端的に表現した名言として、今なお語り継がれていますね。ということで、本日は「講」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「頼母子講」ってなんと読む?
「頼母子講」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「鎌倉時代に始まり、江戸時代に流行した、金銭の融通を目的とする民間互助組織」の呼び名です。
<使用例>
「実家のある田舎町では、今でも頼母子講的な互助会があるのよ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 頼母子講(たのもしこう) です。
「頼母子講(たのもしこう)」とは、「一定の期日に構成員が掛け金をし、くじや入札で決めた当選者に一定の金額を給付し、全構成員に生き渡ったとき解散する民間互助組織」のことですが、注目したいのは「○○講」という呼び名です。「ねずみ講」という言葉がございますが、「○○講」と、最後に「講」がつく名称の一系統として「金融を目的とした団体」という意味がございます。まず、本日の豆知識のひとつとしてインプットしてください。
では、二問目にまいりましょう。
【問題2】「月次講」ってなんと読む?
「月次講」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「(毎月○日など)月ごとに行われる、仏教を講じる法会」のことです。
<使用例>
「子どものころ、お寺の月次講に参加する祖母にくっついて行っては、お坊さまに可愛がっていただいたわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 月次講(つきなみこう) です。
「○○講」と呼ぶものの一系統として、「月次講(つきなみこう)」「涅槃講(ねはんこう)」「謝恩講(しゃおんこう)」のように「仏教の法会」もございます。
このほか「無礼講(ぶれいこう)」などの「集まり・宴会」という意味、「伊勢講(いせこう)」など仏教以外でも「宗教の信者の集まり」という意味で「○○講」が使われることがございます。「○○講」という呼び名に関しては、いろいろな系統があること、大人の教養としてぜひ覚えておきましょう。
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本日は、11月19日、リンカーン大統領のゲティスバーグ演説が行われた日の話題から、「講」という字の入った日本語を取り上げ、
・頼母子講(たのもしこう)
・月次講(つきなみこう)
の読み方や、言葉の背景をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱

















