【目次】
- 「猫と人の日」とは?「由来」
- ビジネス雑談に役立つ「猫と人の日」と「猫」の雑学
- 「ミャオ効果」でストレス軽減!
- お猫さまが促進する「オキシトシン」の効果とは?
- 猫と暮らす「大人女性」が増えている理由
- 猫が教えてくれる「生き方のヒント」
- 猫と暮らす人が覚えておきたい“責任”の話
- 保護猫を引き取るには
【「猫と人の日」とは?「由来」】
■「いつ」?
「猫と人の日」は11月28日です。2月22日の「猫の日」とは別の記念日です。
■「何をする」日?
「猫と人の日」は、何かを“しなければいけない”、という日ではありません。 癒しをくれる猫に感謝するもよし、愛情をこめて育てている猫に感謝されるもよし。また、猫グッズを買い集めたり、猫気分で過ごしたり、猫とイチャイチャしたり、猫モチーフのアイテムでほっこりするのもよし。人も猫も「なんだかいいにゃ~」と笑顔になれる、ゆる〜い一日なんです。なんとも猫っぽいですね!
■「誰が」決めた?
「猫と人の日」は、大阪府大阪市でペットライフ事業などを手がける「Hinuko(ハイヌコ)合同会社」が制定し、2020年に一般社団法人 日本記念日協会によって認定・登録されています。もともとは「それがいいにゃ!委員会・Studio hito to inu」によって、11月10日の「人と犬・愛犬笑顔の日」の猫部門として制定されました。
日本記念日協会により 2020(令和2)年 に認定・登録された、比較的新しい記念日です。
■日付の「由来」は?
日付は11と28で「いい(11)にゃ(28)ん」の語呂合わせから。
【ビジネス雑談に役立つ「猫と人の日」と「猫」の雑学】
■「猫の日」とは違う?
「猫」に関する記念日といえば、猫の鳴き声「ニャン・ニャン・ニャン」をもじって定められた2月22日の「猫の日」がよく知られていますね。こちらは「猫の日制定委員会」が1987(昭和62)年に制定した記念日で、「猫と一緒に暮らせる幸せに感謝し、猫とともにこの喜びをかみしめる記念日を」という趣旨から誕生しました。この日には、猫に関する各種のイベントやキャンペーンが行われます。平成期に入ってからの「猫の日」を含めた猫ブームによる経済効果は大きく、「ネコノミクス」と呼ばれているそうです!
■「猫」にまつわる記念日はほかにもある?
猫に対する人類の愛は、世界共通。「猫の日」は世界各国で制定されており、ヨーロッパの多くの国で「World Cat Day」に制定されている日は2月17日。ロシアは3月1日、アメリカ合衆国では10月29日です。また、イギリスは10月27日を「黒猫の日(National Black Cat Day)」としています。このほか、動物愛護団体の国際動物福祉基金が2002年に決めた「世界猫の日(World Cat Day, International Cat Day)」もあり、こちらは8月8日です。
■「猫と人の日」はどう過ごす?
すでに書いた通り、「猫と人の日」にルールなどなく、まったりと自由に「猫と過ごす日」です。「猫愛好家」さんたちはどのように過ごしているのでしょうか? インタビューしてみました。
・「家で飼っている猫とひたすらまったり。いつもよりスローペースで猫に愛情や時間をかける」
・「猫が好きなご飯やおやつをあげたり、猫グッズで長時間遊んだりして、日々癒しをくれる猫に感謝の気持ちを伝える」
・ 「猫は大好きだけれど、今住んでいるマンションがペット禁止のルールがあるので、猫カフェに行ったり、猫の動画を見て過ごす」
【「ミャオ効果」でストレス軽減!】
「ミャオ効果」という言葉をご存知ですか? 「猫と暮らす・触れ合う・見る」といった行為によって、人の自律神経バランスが整い、ストレスが軽減されたり、心身の健康や幸福感が高まったりするという現象を指す言葉です。
代表的な例としては
・気分が穏やかになる
・イライラが減る
・リラックスする
・心が落ち着く
・睡眠・休息の質が上がる
などが挙げられます。
■どんな行動をすれば、より多くの「ミャオ効果」が得られる?
・猫をなで、肌で感触を味わう
・深呼吸するように猫のニオイを嗅ぐ
・猫とコミュニケーションをとる
・猫の体温を感じる
・猫が発するゴロゴロ音、心臓の鼓動、水を飲む音、カリカリを食べる音などに耳を澄ませる
実際に猫を飼っているひとなら、これらの行動で「癒やされてる!」と、日々実感しているのではないでしょうか。
【お猫さまが促進する「オキシトシン」の効果とは?】
オキシトシンは、脳の視床下部から分泌されるホルモンで、神経伝達物質のひとつです。オキシトシンが分泌されることで心拍数や血圧が下がり、副交感神経が優位に働きやすくなります。結果、心身ともにリラックスできるため、ストレスを軽減させてくれるのです。不安や心配などを緩和させてくれる働きもあるんですよ。これが、オキシトシンが別名「幸せホルモン」と呼ばれる理由です。
人は、やわらかくて心地のよい肌触りのものに触れると、オキシトシンの分泌量が増えて自律神経が整います…つまり、猫に触れることでオキシトシンの分泌を促すことができるのです! 特に大人の女性は仕事や人間関係など、多面的な負担を抱えやすいため、猫の存在が「一瞬で気持ちを緩めるスイッチ」になりやすいといわれています。
【猫と暮らす「大人女性」が増えている理由】
そもそも「大人の女性」はマルチタスクによる負荷が大きく、ストレスを感じやすいもの。「常に完璧にやらなければいけない」「つい自分より他人を優先してしまう」といった思考になりやすい傾向にあります。
「猫は気ままな生き物」であるとはよく言われることですが、そんな猫の生き方を身近で見ることによって、自分自身も「無理しない」「強制しない」「過度に期待しない」「気ままでも許される」など、肩の力を抜いて自然体に戻れると感じる人も多いようです。ほかにも、猫が大人女性のメンタルに与えるポジティブな影響をあげてみましょう。
・ストレスが軽減する
・「ただ一緒の部屋いるだけ」で、孤独感・不安感が軽減する
・お世話をすることで「自分が必要とされている」ことを実感し、自己肯定感があがる
・猫の規則正しい生活を感じることで感情が安定する
【猫が教えてくれる「生き方のヒント」】
一見「気まま」に思える「猫の生き方」には、私たちが参考にできるヒントがたくさんあります。たとえば…
■無理しない
「疲れたら休む」というのが、猫の生き方の基本。「休息を取ることは当然。決して悪いことではない」と認識し、優秀な人ほどついつい感じてしまいがちな「休むことへの罪悪感」を手放しましょう。
■嫌なことは(できるだけ)しない
猫は自分の「快・不快」にとても正直。人に媚びない、誇り高き生き物です。身体の疲れや違和感、好みなど、自分の感覚を信じて、「嫌なこと、合わないことに対して、時には『ノー』と言う」勇気をもちたいものです。「嫌なものには近づかない、という、猫の適度な距離感も見習いたいですね。
■小さな幸福を大切にする
ひなたぼっこや「のび」、「ふみふみ」など、猫が気持ちよさそうにしている場面に遭遇すると、こちらも幸せな気分になるものです。これを見習い、コーヒーの香りや風、光など、ほんの小さな「ちょっと気持ちよいこと」に注意を向けてみましょう。
■「ありのまま」に堂々と生きる
猫は自己肯定感の権化のように堂々と「今を生きる」生物です。毛がはねていようが少々太ってようが、ぶちゃいくだろうが、そんなことは気にしません。「ありのままを生きてる」って、素晴らしいですよね!
【猫と暮らす人が覚えておきたい“責任”の話】
■猫の一生に責任をもつ
猫の平均寿命は15年から20年と、意外に長生き。また、結婚や転居、転職、出産など、飼い主のライフスタイルに変化があっても、必ず飼い続ける覚悟が必要なのは、言うまでもありません。
■金銭面負担を覚悟する
人間同様、高齢期に病気はつきものなので、医療費が増えることは念頭におきましょう。民間保険への加入も検討して。ペット保険の「Pet News Storage」が行ったアンケートから、年間費用の目安をご紹介します。
・食費:¥36,000~¥48,000(病気によって療法食が必要になると、想定よりも出費が増える可能性が)
・トイレ用品:¥20,000〜¥40,000
・ワクチンや健康診断などの予防費用:¥20,000〜¥30,000
ワクチンは健康体であっても必要です。保険に入っていない場合の治療費は、病気や手術で数万円~数十万円かかることも。
・猫砂や消臭シートなどの日用品:¥6,000~18,000
アンケート結果では、猫の飼育費用の年間平均は約20.9万円。猫の平均寿命は約15年ですから、その飼育費用は生涯で約300万円ほどになるということです。
■日々の健康管理に責任をもつ
猫は体調不良を隠す習性があるため、こまめなケアが重要です。少しの異変(食欲減退・隠れる・トイレの変化)でも早めに受診しましょう。定期的なケアとしては…
・ワクチン接種(年1回)
・ノミ・ダニ・寄生虫予防
・年1〜2回の健康診断
・去勢・避妊手術の検討
・歯のケア(歯周病が多い)
■住環境の安全性を担保する
猫初心者にはなかなか気付けない、危険を排除するポイントは…
・ベランダは落下事故が多いため完全NG
・溺水事故防止のため、風呂場の開けっぱなしはNG
・有毒な観葉植物に注意
・電気コードなど、ひっかけやすいものをまとめる
・誤飲しやすい小物を置かない
■留守番への備えは完璧に
猫hあ、一般的に、1泊程度の旅行なら、「自動給餌器+見守りカメラ」で対応可能とされています。2泊以上ならペットシッターや預かり先の確保が必須です。
猫の飼育は、「完全室内飼い」が推奨されています。これにより、感染症や交通事故、迷子、喧嘩、近隣トラブル(糞尿・鳴き声)も防げます。ただし、外に出さない代わりに、室内での運動・刺激(高低差・遊び)を充実させることが必須となります。また、災害への備えとして、一緒に逃げられる準備(キャリー・ペット用避難セット)も整えておきましょう。
【保護猫を引き取るには】
現在の日本では、保護猫をどこから迎えるかの選択肢は、主に4つあると言われています。
・動物保護団体
・動物愛護センターなどの行政施設
・知人やSNSなどを通した「個人間での譲渡」
・自分で拾ったり保護したりする
もっともおすすめなのは、信頼できる動物保護団体を見つけて、担当者と相談しながら自分たち(とその家族)に合う猫を探して迎える方法です。動物保護団体とは、動物愛護センターなどの行政施設、ブリーダー崩壊や多頭飼育崩壊の現場、野良猫などを保護し、新しい飼い主に譲渡していく活動をしている団体のこと。
どんな団体を選ぶのかも、大きなポイントとなっています。
各都道府県に設置されている動物愛護センターには、捕獲収容された動物を譲渡することを目的として、見学会や譲渡会、譲渡前講習会などを行っているところもあります。まずは住んでいる地域にある、動物愛護センターなどの行政施設の取り組みをチェックしてみるのもいいですね。
「個人間の譲渡」は自由度が高い一方で、トラブルになった場合は自分たちで解決しなければいけないというリスクがあります。また、自分で拾ったり保護したりする際には、飼い猫でないか、必ず確認しましょう。首輪や迷子札を付けている場合は、迷い猫の可能性大。捜索されていないか、マイクロチップが入っているかどうかは病院などでも確認できます。実際に飼うにあたっても、病気やノミの問題もあるため、動物病院の受診は必須です。
「保護猫を迎え、たとえ一匹でも幸せにしてあげたい」という気持ちは素晴らしいものですが、保護猫には「警戒心が強く、慣れるまで時間がかかる」、「 健康面の問題が後から出ることがある」といったリスクもあります。また、実際に暮らしてみないとわからない、その猫なりの特性や性格もあります。これらをあらかじめ理解しておくことも必要です。
***
「猫」という小さな命の存在があるだけで、何気ない日常が、静かで満たされた時間へと変わっていく——そんな感覚を実感する「猫好き」や「愛猫家」は、近年ますます増えているようです。
11月28日の「猫と人の日」は、猫と人との関係性にあらためて目を向けるきっかけにもなります。日々の暮らしのなかで、猫とともに過ごす時間の質を意識してみる。あるいは、猫が安心して生きられる環境づくりや、保護猫支援といった社会的な視点に目を向けてみる。そうした思考のきっかけになる一日です。
ストレスを抱えやすい現代の大人にとって、猫の存在は単なる癒しを超え、心の柔らかさを取り戻すスイッチとも言えるかもしれません。猫と過ごす穏やかなひとときのなかに、自分をいたわり、自然体で生きるヒントが見つかるはずです。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:一般社団法人 日本記念日協会HP(https://www.kinenbi.gr.jp) /Facebook「それがいいにゃ!11月28日猫と人の日」(https://www.facebook.com/iinya.neko/) /ねこのきもちWEB MAGAZINE(https://cat.benesse.ne.jp/withcat/content/?id=172878) ・Pet News Storage「猫を飼う費用はどのくらい?予想外の出費や月々の出費を調査」(https://www.petfamilyins.co.jp/pns/article/pfs202405c/) :

















