「隣保」ってなんと読む?「りんほ」ではありません!
明日、11月23日と言えば、国民の祝日『勤労感謝の日』です。この日について内閣府のホームページを見てみると、この祝日について「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」という法的な位置づけが書かれています。「勤労に感謝する日」というのは文字通りですが「国民たがいに」という部分は、意識していなかった方もいらっしゃるのでは?家族や仕事仲間など、お互いの働きに感謝し合おう、というコンセプト、とても素敵ですよね。本日は「おたがい」という感覚を含んだ日本語からクイズをお送りします。
【問題1】「相身互」ってなんと読む?
「相身互」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「同じ境遇にある者同士が同情し、助け合うこと。また、その間柄」という意味の言葉です。
<使用例>
「私と彼女は、あの閉鎖的な場に外からやってきた『よそ者』どうし、相身互でした」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 相身互(あいみたがい) です。
「相身互(あいみたがい)」は、「互いに同情」する関係ですので、主にネガティブな要素のある境遇に置かれた者どうしの互助関係を表現する言葉です。もとは「相身互い身(あいみ-たが-い-み)」という言い回しで、これが短縮された形です。
では、二問目にまいりましょう。
【問題2】「隣保」ってなんと読む?
「隣保」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「隣近所の家々や人々。また、隣近所どうしで助け合うこと」と、互助のニュアンスを内包したご近所関係をいう言葉です。
<使用例>
「このあたりは隣保の関係が活きていますから、困った人を見かけると、みんな放っておけないんですよ」
さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 隣保(りんぽ) です。
「隣保(りんぽ)」はもともと、古代中国・唐の法で定められた「最小の行政単位」で、その家から見た近隣の4家を「隣」、その家を加えた5家を「保」と称し、相互観察、相互扶助を義務付けた…という史実に由来する言葉です。現代でも「ご近所さんどうしの相互扶助関係」を包括的に表現する言葉として使われます。
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本日は、11月23日『勤労感謝の日』にちなんで、「お互い」という感覚を含んだ日本語から、
・相身互(あいみたがい)
・隣保(りんぽ)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/内閣府ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱

















