冷たい風を感じる頃になると、恋しくなるのは温泉宿。その土地の恵みとエネルギーをいただく温泉宿の進化が今、加速しています。

雑誌『Precious』2月号の別冊付録【この冬、大人を満たす「感動の温泉宿」へ】と題し、心身を整え、癒やし、口福を味わい、知的好奇心をくすぐる…、欲張りな大人の女性をフルで満たす、最新の温泉宿をご紹介しました。

今回はその中から、石川県・山中温泉「花紫」をお届けします。

花紫[石川県・山中温泉]〈2024年10月リニューアル〉

紡いできた文化や伝統に洗練とモダンの美意識をプラス。アートと工芸を愛でながら、美食と美湯に酔いしれる

温泉旅館_3
アートスイートの広々とした浴室からは鶴仙渓を見渡せる。アートスイートには半露天の広い浴室が!

ギャラリーに泊まるような新たな湯宿体験を

創業は1902年、前身の「山田屋」は当時としては珍しい内湯を備えた宿として愛されてきました。現在の宿名「花紫」には、山中温泉の歴史や食文化、地域の美しさを“山紫水明”という言葉で讃え、後世に伝えていくという思いが込められているそう。

温泉旅館_1
旬の地元食材を使った和朝食。能登製の七輪で焼く能登の干物は美味!
温泉旅館_2
冬はブランド蟹「加能蟹」が登場!
温泉旅館_4
夕食は目にも麗しい旬の懐石が用意されている。料理長が実際に生産者のもとを訪れ、選び抜いた地域の食材を、作家と共作したオリジナルの器で提供。日本酒とのペアリングも。

客室は全25室。なかでも2024年10月リニューアルの1室限定・デザイナーズスイート「アートスイートルーム 夏の5」が話題に。

プライベートサウナと露天風呂、水風呂を完備した浴室エリアは部屋の半分を占めるうえ、アートスイートというだけあって、石川県を拠点に活動をするアーティストの作品がそこかしこに。

温泉旅館_5
「夏の5」。モダンな空間の中央に鎮座する漆のテーブルが印象的。
温泉旅館_6
ガラス作家・佐々木類さんと「花紫」のオーナーが、山中温泉を巡り、自然のなかで採取した草花が散りばめられたガラスタイル。

佐々木類さんによるガラスタイルや、壁にはロエベ財団 Craft Prize 2020のファイナリストに選ばれた金沢の漆造形作家・鵜飼康平さんによる漆のオブジェが。巨大なメインテーブルも金沢の漆作家・杉田明彦さんによるもの。次世代へ新たな要素をつないでいく老舗の心意気を感じます。

温泉旅館_7
サウナからも緑が。開放的な気分でととのえる。

【おすすめの過ごし方】

最上階の露天風呂は朝がおすすめ。パブリックギャラリーでは、月ごとに気鋭の作家の展示会を開催。

DATA

関連記事

PHOTO :
長谷川 潤
EDIT :
田中美保、奥山碧子・佐藤友貴絵(Precious)