国際都市・横浜のみなとみらい21地区に位置する「ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜」。2020年9月、ハワイ・オアフ島の名門「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」のグローバル展開第一弾として誕生し、昨年に開業5周年を迎えたラグジュアリーホテルです。

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「日本料理 華暦」エントランス
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日本料理「華暦」個室

館内にある「日本料理 華暦(はなごよみ)」は、全16の個室で構成された、静謐な時間が流れるレストランです。

エントランスでは、凛とした佇まいのモニュメントがお出迎え。その先に広がるのは水庭に寄り添うように設えられた空間。大きな窓の向こうに揺れる水面の光がやわらかく差し込み、室内に繊細な陰影を描き出します。

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日本料理「華暦」料理長・青木信啓氏

料理長・青木信啓氏が手がけるのは、四季の移ろいを映した端正なひと皿。素材に丁寧に向き合い、余計な手を加えすぎることなく、その持ち味を引き出すことで、料理本来の美味しさを静かに際立たせています。

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「旬華」¥13,195(税・サービス料込み)※画像は2026年5月24日(日)までのメニュー。その後も旬の食材を使ったコースを展開予定

そんな「日本料理 華暦」では、新ランチメニュー「旬華(しゅんか)」がスタートしました。

「旬華」は、夜の会席コースから選りすぐった料理を、昼の時間帯にふさわしく再構成したコース。デザートワゴンが用意されることで、会席ならではの流れに華やかな余韻が加わります。

試食会に参加したPrecious.jpライターが、気になるメニューや味わいを詳しくご紹介します。

日本料理 華暦 の新メニュー「旬華」実食レポート

■1:春の気配を映す、彩り豊かな7種の前菜

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7種の前菜

まずは朱色の舟形に盛られた前菜。ガラスの器や金彩の器に、桜の枝が添えられ、ひと目で春の気配を感じられます。

料理長が最初に紹介してくれたのが、銀の器に入った「松阪牛の揚げないコロッケ」。ディナーで使用する松阪牛の旨みを活かし、自家製コンビーフに仕立てているのだそう。ローストしたパン粉で包むことで、揚げていないとは思えない香ばしさと食感に。軽やかでありながら、しっかりとした満足感がありました。

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「恵壽卵のムース 生うに」

「恵壽卵のムース 生うに」も心に残るひと品。濃いオレンジ色が特徴の“恵壽卵”を使った出汁たっぷりの茶わん蒸しにメレンゲを加え、ふんわりとしたムース状に仕立てています。口に含むとやさしくほどけ、ムースの上に重ねられたうにの濃密な風味が広がる贅沢な味わいです。

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「伊勢海老の摺り流し」
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伊勢海老の旨みが凝縮された一杯

「伊勢海老の摺り流し」は、ディナーコースで使用する伊勢海老の旨みを余すことなく活かしたメニュー。頭や殻、味噌に至るまで丁寧に引き出した出汁をベースに、和のニュアンスで整えられた一杯でした。

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手前右から「日向夏と鯵の酢〆」「蛍烏賊と独活の香り炒め」「蚕豆と早採り豌豆の浸し」 奥右「しらうお白扇揚げ」奥左「松阪牛の揚げないコロッケ」

「日向夏と鯵の酢〆」で使われたのは、相模湾で水揚げされた鯵。春先に脂がのった鯵をさっぱりと酢で締め、日向夏を合わせたひと皿です。白い薄皮ごと味わえる日向夏のやわらかな苦みと酸味が、鯵の旨みを引き立てています。

そのほか、「しらうお白扇揚げ」はふんわりと軽やかな口当たりが魅力。「蚕豆と早採り豌豆の浸し」「蛍烏賊と独活の香り炒め」と、旬の食材を取り入れた品々が続き、春の味わいをゆっくりと楽しめました。

■2:出汁の美味しさを引き立てる、春の椀

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「蛤と旬菜の土瓶蒸し」

続いて供されるのは、会席の要ともいえる椀物。料理長によると、和食において椀は出汁のおいしさを感じてもらうための大切なひと品であり、その印象が料理全体を左右する存在でもあるのだそうです。

この日は「蛤と旬菜の土瓶蒸し」。貝がふっくらと旨みを蓄えるこの時季に合わせて仕立てられた椀です。蓋を開けた瞬間に立ちのぼる、やわらかな香り。器の中には蛤をはじめ、筍や山菜が盛り込まれ、春らしい彩りが広がります。

ひと口いただくと、蛤から引き出された澄んだ出汁が、すっと体に染みわたるよう。具材にもその旨みがやさしく行き渡り、余韻まで心地よく感じられました。

■3:鮨向 ― 地元の魚を味わう握りとひと品

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「三崎まぐろと旬の魚握り さわらの藁焼き ぽん酢」

続いては、地元の魚を取り入れた鮨向。ガラスの器に美しく配された握りは、目にも涼やかなひと皿です。

握りは、三崎のまぐろ、メジナ、アオリイカの三貫。まぐろにはわさびおろし、メジナには塩昆布、アオリイカには黄身酒盗が添えられ、醤油をつけずにいただく趣向です。素材ごとに異なる味付けが施されているため、そのまま口に運ぶだけで、それぞれの持ち味が引き立ちます。

もうひと品は、相模湾で水揚げされたサワラの藁焼きです。皮目を炭で炙り、さらに藁の煙で香りをまとわせた、たたき仕立て。ポン酢のジュレが添えられています。口に含むと、香ばしさとともに軽やかな酸味が広がり、次のひと口へと自然に箸が進みます。

■4:旨みを重ねたソースでいただく、黒毛和牛の強肴

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「黒毛和牛柔ら煮 季節の野菜 和風香味だれ」

続いては強肴の「黒毛和牛柔ら煮」。横浜ビーフのトモスネ肉(後ろ足のふくらはぎ部分)を使用し、じっくりと火入れされたひと皿です。

大きめにカットされた塊肉は、見た目の印象とは裏腹に、スプーンでほぐれるほどのやわらかさ。上には香ばしく揚げたごぼうがあしらわれています。

合わせるのは、ビーフシチューを思わせる濃厚なソース。ごぼうや生姜、長ねぎといった和の食材に、熟した柿のペーストでやさしい甘みを重ね、奥行きのある味わいに仕上げられています。

中には、旬を迎えたスナップエンドウなどの野菜も。料理長が勧めるひと品というのも納得です。

■5:梅の風味が広がる、湘南しらすご飯

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「湘南しらすご飯」
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香の物、味噌汁と一緒に

締めは「湘南しらすご飯」。湘南のしらすに梅の風味を添えた炊き込みご飯です。使われているお米は、「いのちの壱」という品種。一般的なものよりも粒が大きく、もっちりとした食感が特徴で、炊き上がりの艶やかな佇まいも印象的です。

しらすのやさしい塩味に、梅のほのかな酸味が重なり、軽やかな味わい。お米そのものの甘みもしっかりと感じられ、素材それぞれのよさが引き立つ一品です。香の物と味噌汁とともにいただきました。

■6:デザートワゴンも楽しめる、華やぎの甘味

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コース締めくくりのデザート

コースの締めくくりは、いちごに練乳の自家製アイスを合わせたデザート。アイスがいちごの瑞々しさを引き立て、添えられたあられは、見た目にも可愛らしく、アクセントにもなっています。

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7種のスイーツが並ぶデザートワゴン

続いて登場するのが、デザートワゴン。福玉金柑や、大納言小豆とかぼちゃの白玉、キウイフルーツとマンゴーソース、足柄の茶葉を使った緑茶寒天、恵壽卵の自家製プリン、ドライフルーツとクリームチーズ、シナモン香るわらび餅と、バリエーション豊かな甘味がずらりと並びます。

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自家製プリン、福玉金柑、緑茶寒天、ドライフルーツとうクリームチーズ、シナモン香るわらび餅の5種類をチョイス

好きなものを好きなだけ選べるのも魅力で、今回はお腹と相談しながら5種類をいただきました。

いずれも上白糖の使用を控え、素材本来の甘みを活かした仕立て。小田原産のみかん蜂蜜や和三盆を用いるなど、やさしく上品な甘さに整えられています。軽やかな後味で、食後でも無理なく楽しめるのもうれしいポイント。

ひとつひとつが小ぶりなサイズ感のため、「もう少し味わっておけばよかった」と感じるほど。迷ったら全種類がおすすめですよ。


水景とひと続きのような空間で過ごすひとときは、日常の喧騒からふっと距離を置かせてくれるものでした。

昼下がりをやさしく彩る新会席「旬華」。料理を通して季節の気配を感じに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

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この記事の執筆者
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WRITING :
篠原亜由美
EDIT :
小林麻美