東京・竹芝の「WATERS takeshiba」内にあり、ベイエリアや浜離宮恩賜庭園の眺望を楽しめる「メズム東京、オートグラフ コレクション」。マリオット・インターナショナルが展開する「オートグラフ コレクション ホテル」に加盟し、オリジナリティあふれる唯一無二の空間を作っています。
芸術家のアトリエ(工房)をテーマにした16F バー&ラウンジ「ウィスク」では、絵画をモチーフにしたオリジナルミクソロジーカクテル、自家製スイーツはもちろん、アフタヌーンティーを「アフタヌーン・エキシビション=午後の展覧会」として、コンセプチュアルなメニューを提供しています。
2026年6月1日(月)から9月30日(水)までの期間は、国立西洋美術館とのコラボレーション第二弾となるアフタヌーン・エキシビション チャプター17「レンブラント—光のオランダ紀行—」が開催されます。東京のウォーターフロントを一望する開放感あふれる空間でいただけるスイーツやセイボリーを、メディア向け試食会に参加したライターのレポートを交え、ご紹介します。
メズム東京のアフタヌーン・エキシビション チャプター17「レンブラント—光のオランダ紀行—」
国立西洋美術館では、2026年7月7日(火)から9月23日(水・祝)まで企画展「版画家レンブラント 挑戦、継承、インパクト」が開催されます。レンブラント・ファン・レイン(以下、レンブラント)は、日本では『夜警』の画家として有名ですが、版画家としての評判も高く、その作品はゴヤやピカソなど後世の作家に大きな影響を与えました。
今回のアフタヌーン・エキシビションでは、レンブラントの作品だけでなく、レンブラントの生きた17世紀のオランダからも着想を得たメニューが並びます。
■1:レンブラントの生涯を追った美術館展覧会のような美しい前菜8品
まるで美術館の収蔵品のように登場する前菜。レンブラントの生きた年代の順に左から並んでいるのも、まるで展示のようで気持ちが上がります。
レンブラントが1606年、オランダ・ライデンの製粉業を営む家に生まれたことから着想したという「ポッフェルチェ」。オランダの伝統的な焼き菓子で、小麦粉とそば粉が使われてます。素朴な味わいのふんわり生地、添えられたフレッシュクリームがやさしいスイーツでした。
オランダの食文化を代表する食材ニシン。レンブラントが生きた14世紀に確立されたことから着想し、セイボリーの「ニシン・サンド」が登場です。甘酢ニシンにレモン、ザワークラウト、マスタードを添え、ホテルメイドのパン・ド・カンパーニュでサンド。ニシンの旨み、さわやかなレモンやザワークラウトが奥行きのある味わいです。
ピンクのパイ生地が印象的な「トンプース」。1631〜1632年にレンブラントがアムステルダムへ移住したことから、アムステルダムのペストリー職人により考案されたスイーツを採用しています。
本来はカスタードをサンドしたスイーツですが、今回はマスターキュリナリーアーティストの養父(やぶ)直人氏によって、アイスサンドへとアレンジされ、日本の夏にぴったりなスイーツになっています。なめらかでリッチなアイスクリームとサクサクのパイ生地の組み合わせを楽しめます。
1634年に名家出身のサスキアと結婚し、人生の華やかな節目となったレンブラントを象徴するスイーツとして作られたのはオランダの伝統的なクッキー「ヘフルデ・クーク」。当時は高価であったアーモンドを裕福さの表現としています。サクサクとした食感のクッキーに、アーモンドペーストがサンドされている風味豊かなスイーツ焼き菓子です。
その後、1642年にレンブラントの代表作となる『夜警』が完成しました。その色彩に呼応する一品としてオランダで広く親しまれているクロケットをアレンジし「オランダ風クロケット」として表現しています。
イカ墨を加えた自家製の黒いパン粉の中に、ベシャメルソースやベーコンが閉じ込められています。作品に描かれる赤を想起させるパプリカソースが添えられたクロケットは養父氏のお気に入り。鮮やかな色彩と奥深い味わいが楽しめます。
レンブラントの日常を感じられる一品が「フラー」です。オランダではスーパーマーケットで牛乳パック入りのものが販売されているほど伝統的で身近なデザートなのだそう。カスタードクリームを軽やかな飲み物にしたような、やさしい口当たりです。「ポッフェルチェなどにつけて食べるのもおすすめ」と養父氏。
1656年に破産宣告を受けることとなるレンブラント。素朴な食になったであろうことから、オランダではポピュラーなチーズを取り上げ、「チーズチップス」がラインナップ。香ばしく焼いたプレーンのゴーダチーズ、黒コショウ風味、ケイジャンスパイス風味の3種のフレーバーを楽しめます。
その後レンブラントは1669年アムステルダムで生涯を終えました。その人生の終章と、街に残る静かな余韻をオランダならではの「アップルタルト」で表現しています。タルト生地にぎっしり詰まったりんごとレーズン。やさしい甘みとタルト生地の香ばしさがたまりません。そして、ここまでが前菜ということに驚かされます。
前菜で提供されるドリンクは「ライデンの風 — ノンアルコール・ビアモクテル」。レンブラントが生まれた街であるライデンを吹き抜ける風がイメージされたペアリングモクテルです。オランダのビール文化から着想し、ノンアルコールビールをベースにした軽やかな苦味のあるドリンクで前菜の味わいをすっきりと引き立てていました。
■2:メインデザートは『百グルデン版画』からインスパイアされた「後光のパンナコッタ」
国立西洋美術館の企画展でも取り上げられる予定のレンブラントの傑作『百グルデン版画』。元の名前は「病人を癒すキリスト」でしたが、生前から百グルデンという高価な金額で取引されたために通称が定着したという逸話を持つ名作です。
この版画の持つドラマチックな陰影からインスパイアされたメインデザートが「後光のパンナコッタ」です。
星型のパンナコッタは何度も作り直したというオリジナルのデザイン。その中心にはセルクル(底のない筒状の型)がはまっており、竹炭とブラックカカオで作られたシロップがサーブしたあとに注がれます。セルクルを外すと、パンナコッタの溝に黒いシロップが流れていくという趣向。思わず動画を撮りたくなるデザートです。
溝に残った黒いシロップは版木のようでもあり、陰影をはっきり捉えることができるという点でもそそられるデザイン。中心には黒いチョコがけシュークリーム(ボッシュボール)がラズベリーカスタードと共に潜んでおり、なめらかなパンナコッタに陰影をもたらします。
メインのスイーツと共に提供されるのは「漆黒のエスプレッソ」。こちらも『百グルデン版画』から着想を得ており、エスプレッソに竹炭パウダーを合わせた漆黒にし、トニックウォーターと合わせたモクテルです。エスプレッソとトニックウォーターの異なる苦味が奥行きのある味わいを作り出し、カカオやパンナコッタの余韻を引き立てていました。
美術館へ行ってから食べるか、食べてから美術館へ行くか、とても悩ましいアフタヌーン・エキシビション チャプター17「レンブラント—光のオランダ紀行—」。いずれにしても、作品への解釈が深まることに間違いはありません。ぜひ両方へ足を運び、レンブラントの作品世界をより深く味わってみてはいかがでしょうか。
問い合わせ先
- メズム東京、オートグラフ コレクション
- アフタヌーン・エキシビション チャプター17「レンブラント—光のオランダ紀行—」
提供場所/16F バー&ラウンジ「ウィスク」
提供期間/2026年6月1日(月)~9月30日(水)※1日前の21:00までに要予約
提供時間/平日14:00~、14:30~、15:00~、18:00~ 土日祝14:00~、14:30~、15:00~
TEL: 03-5777-1112
住所/東京都港区海岸1-10-30
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- TEXT :
- 田中いつきさん フリーランスライター
- EDIT :
- 小林麻美

















