【目次】

【「競馬の日・日本中央競馬会発足記念日」とは?「9月16日」の「由来」を解説】

■9月16日は「競馬の日・日本中央競馬会発足記念日」

9月16日は、「競馬の日」「日本中央競馬会発足記念日」と呼ばれています。

■日付の「由来」

「競馬の日」あるいは「日本中央競馬会発足記念日」は、1954(昭和29)年9月16日に、日本中央競馬会(JRA)が、農林省(現:農林水産省)の監督の下で発足したことにちなむ記念日です。いわば、JRAの誕生日。競馬の長い歴史のなかでも、大きな節目となった日なのです。JRAでは例年9月、設立を記念した「JRAアニバーサリー」の競走やイベントを実施しています。2026年は9月21日(月・祝)に「JRAアニバーサリー」が組まれています。


【「日本中央競馬会」はなぜ発足した?「国営競馬」から「JRA」へ移行した「歴史」】

■「競馬倶楽部」から「日本競馬会」へ

日本の近代競馬は、1862(文久2)年に横浜の居留地で行われた競馬が幕開けとされています。同年には、日本で最初の「競馬倶楽部」も横浜に誕生しました。その後、馬券の発売が黙許された1905(明治38)年以降、各地に競馬倶楽部が設立されます。1924(大正13)年に競馬法が適用されると、競馬倶楽部は札幌、函館、福島、新潟、松戸、東京、横浜、京都、阪神、小倉、宮崎の11の倶楽部に統合されました。

さらに、1936(昭和11)年の法改正によって、全国11の競馬倶楽部が廃止・統合され、同年12月に「日本競馬会」が設立されました。

■「国営競馬」から「日本中央競馬会(JRA)」へ

戦後、「日本競馬会」はGHQによる解体命令の対象となったことから、存続が困難になってしまいます。そこで急遽、1948(昭和23)年に競馬法を制定し、「日本競馬会」を国が競馬を主催する「国営競馬」へと移行しました。​国営競馬はその後、政府が直接競馬を運営する仕組みを見直す必要性などから、法律に基づく特殊法人が運営する体制へと改められます。

1954(昭和29)年7月には「日本中央競馬会法」が公布され、同年9月16日、「日本中央競馬会」が設立。これによって国営競馬は終了し、現在につながる中央競馬の仕組みがスタートしました。

■「国営」から「特殊法人」へ

「日本中央競馬会」は、「国営競馬」を引き継ぐかたちで設立された特殊法人です。政府が全額出資する一方、競馬の開催による売得金の一部を畜産振興や社会福祉事業に充てる仕組みも設けられています。こうして、競馬の公正な運営を担う組織として発足した日本中央競馬会が、現在のJRAへとつながっているのです。


【「JRA」とはどんな組織?「競馬の開催」「畜産振興」などの「役割」と「特徴」】

■そもそも「JRA」って何?

「JRA」は、「日本中央競馬会」の英語名[Japan Racing Association]の略称です。日本中央競馬会法に基づく特殊法人で、政府が全額を出資しています。設立された目的は、中央競馬を行うことによって競馬の健全な発展を図り、馬の改良増殖などを通じて畜産の振興に寄与することです。

■「JRA」の役割

JRAの主な仕事は、中央競馬の実施です。競馬の開催に加えて、馬主や競走馬の登録、調教師や騎手の免許、競走馬の育成、騎手の養成・訓練など、競馬を支えるさまざまな業務を担っています。

また、競馬の収益を活用して畜産振興事業への助成なども行っています。家畜の疾病対策や品種改良、畜産物の生産・流通技術の向上など、その対象は幅広く、競馬を通じて畜産を支えているのです。


【「中央競馬」と「地方競馬」の「違い」は?「主催者」「競馬場」「開催日」を比較】

「中央競馬」と「地方競馬」は、どちらも競走馬が競う競馬ですが、主催者や開催される競馬場、開催日など、いくつか違いがあります。

■「主催者」が違う

中央競馬を主催しているのは、JRA(日本中央競馬会)です。一方、地方競馬は、都道府県や指定市町村(特別区を含む)が主催しています。なお、中央競馬では、馬主や競走馬の登録、騎手・調教師の免許交付などを行うのが「JRA」なのに対して、地方競馬においては地方競馬全国協会(NAR)が担っています。

■「競馬場」の数が違う

中央競馬は、札幌、函館、福島、新潟、中山、東京、中京、京都、阪神、小倉の、10競馬場で開催されています。一方、地方競馬は、帯広、門別、盛岡、水沢、浦和、船橋、大井、川崎、金沢、笠松、名古屋、園田、姫路、高知、佐賀の15競馬場で開催されています(2026年現在)。

■「開催日」も違う

中央競馬は、原則として土曜日、日曜日、祝日を中心に開催されています。一方、地方競馬は平日にも開催され、ナイター競馬が行われる競馬場もあります。


【「競馬の日」に知っておきたい「豆知識」】

■日本初のナイター競馬は「大井競馬場」から

地方競馬ならではのナイター競馬が、日本で初めて開催されたのは、1986(昭和61)年のこと。大井競馬場で「トゥインクルレース」が始まりました。

当時、バブル景気へと向かう日本で、夜の競馬場を照明が彩るスタイルは大きな話題となり、仕事帰りにも競馬を楽しめる新しいスタイルとして定着。現在では地方競馬を代表するレースのひとつになっています。実は、2026年は「トゥインクルレース」誕生から40周年の記念の年なのです。

■「有馬記念」の名前の由来は?

年末の風物詩として知られる「有馬記念」。その名前から「有馬」という競走馬を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、実は人名が由来です。1956(昭和31)年に「中山グランプリ」として創設されたレースは、翌1957(昭和32)年、有馬頼寧(ありま・よりやす)氏の功績をたたえて「有馬記念」に改称されました。有馬氏は当時、日本中央競馬会の理事長を務めていた人物です。

現在では、その年の中央競馬を締めくくる大レースとして親しまれています。ファン投票の上位馬に優先出走権が与えられることでも知られ、競馬に詳しくない人にも名前が知られているレースのひとつです。

■「日本ダービー」の正式名称は「東京優駿」

競馬ファンにはおなじみの「日本ダービー」ですが、正式名称は「東京優駿」です。1932(昭和7)年に創設され、3歳馬の頂点を決めるレースとして知られています。「ダービー」という呼び名は、イギリスの「ダービーステークス」に由来するもの。日本でも「日本ダービー」という呼称が広く定着し、競馬界を代表するレースとして長く親しまれてきました。

東京競馬場の芝2,400mを舞台に行われることも特徴で、3歳馬にとっては一生に一度しか出走できない特別なレースです。

■「天皇賞」は春と秋で距離が違う

「天皇賞」には「天皇賞(春)」と「天皇賞(秋)」がありますが、単に開催時期が違うだけではありません。現在、天皇賞(春)は長距離、天皇賞(秋)は中距離の代表的なレースとして位置づけられています。

天皇賞(春)は京都競馬場の芝3,200m、天皇賞(秋)は東京競馬場の芝2,000m。当然、競走馬にも違いがあり、長い距離を得意とする馬と、スピードと持続力が求められる中距離を得意とする馬、それぞれの強みが発揮されます。

■同じ「G1」でも距離や出走条件は異なる

競馬でよく耳にする「G1」は、重賞競走の格付けのひとつです。G1、G2、G3の順に格付けされますが、G1だからといって、すべて同じ条件で競うわけではありません。例えば、短距離馬の頂点を競うレースがある一方、3歳馬だけが出走するレースや、牝馬を対象としたレースもあります。それぞれのカテゴリーで頂点を競う、さまざまなG1レースがあるのです。

距離や出走できる競走馬の条件が異なるため、同じG1でもレースごとに見どころは変わります。お気に入りのG1を見つけて、そこから競馬を知っていくのも楽しみ方のひとつでしょう。

■競馬には「芝」「ダート」「障害」がある

競走馬が走るコースは、すべて芝というわけではありません。JRAの競馬には「芝」と「ダート」のほか、障害物を越えながら走る「障害」の競走があります。

芝とダートでは求められる適性が異なるため、同じ競走馬でも得意なコースが違うことがあります。また、障害競走では、平地競走とは異なり、コース上に設置された障害物を越える能力も求められます。競馬を見るときは、どのコースを走るのかにも注目してみましょう。競走馬ごとのコース適性を知ることで、レースの見方も少し変わってきます。

■「JRAの競馬場」は全国に10か所

JRAが中央競馬を開催する競馬場は、全国に10か所あります。北海道の札幌、函館から、福島、新潟、関東の中山、東京、中部の中京、関西の京都阪神、九州の小倉まで、全国各地に競馬場があるのです。

それぞれの競馬場には、コースの形状や距離、開催される代表的なレースなどに違いがあります。たとえば東京競馬場では「日本ダービー」、中山競馬場では「有馬記念」、京都競馬場では「天皇賞(春)」など、競馬を代表するG1レースが開催されています。競馬場の名前と、そこで行われるレースをセットで覚えておくと、競馬中継を見るときにも「この競馬場で行われているのか」と、少し身近に感じられるかもしれませんね。

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9月16日の「競馬の日」は、現在の中央競馬につながる日本中央競馬会(JRA)が誕生した日です。競馬の歴史やJRAの役割、競馬場やレースの特徴を知ってみると、普段はあまり気に留めていなかった競馬にも、さまざまな背景があることがわかります。例えば、JRAを監督しているのは農林水産省。少し意外だった人もいるのでは? 「競馬の日」をきっかけに、まずは気になるレースや競馬場から、競馬の世界をのぞいてみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:JRA 70 YEARS HISTORY(https://www.jra.go.jp/special/jra70th/history/) /UMAJO(https://umajo.jra.jp/jockey/mirco_demuro.html) /JRA(https://www.jra.go.jp) /東京シティ競馬「TWINKLE RACE 40TH ANNIVERSARY」 東京シティ競馬「40周年特設サイト」(https://tck2026-cp.com/40th-anniv/) :