草木への水やりに縁側での夕涼み、宵の口に興じる花火に夏祭り。気軽なシチュエーションで、浴衣をさらりと着たいですよね。じめじめしているので、涼やかな風が吹き抜けるような装いが理想的! そして大人の女性らしく、エレガンスさを演出できれば最高ですよね。
そのためには、コーディネートの自由度が高い「寒色系1色の浴衣」を選ぶことがポイントです。そこに品のいい帯や小物の合わせると、浴衣姿が格上げされます。そこで今回は、ラグジュアリーマガジン『Precious』が、情緒あふれる紺や水色の浴衣と半幅帯の色柄合わせや、小物合わせのポイントを解説。浴衣のコーディネートひとつで、盛夏の湿った空気を一変できますよ。
上品で涼やかな「浴衣の着こなし」3選
■1:「紺と白のモダン柄×リバーシブル帯」の着こなしで、休日の午後近所のカフェまでひと歩き
紺地に白が映える浴衣は、鹿の子絞りと帽子絞りという、2種類の絞り染め技法を用いたもの。手の込んだ絞りの浴衣は、大人に与えられた贅沢! アネモネと立涌(たてわく)という伝統文様のリバーシブル帯で、きりっとした雰囲気に、ほのかなエレガンスを演出しています。
このコーデは、紺×白のモダン柄の浴衣に、思いきり遊び心のある半幅帯。これに、素材感が大切にした日傘と、軽やかな桐の下駄の組み合わせがポイントです。
■2:こなれた「ニュアンスカラーの古典文様×アカネ染めの半幅帯」の着こなしで、ゆったり夕涼み
古典文様の桧垣をモダンに表現した浴衣は、紺でも黒でもない大人にこそ似合うニュアンスカラー。大人の浴衣ならではの生地です。アカネ染めの半幅帯の赤は、草木染め特有の深みのある色合い。特別な色同士、なじみのいい組み合わせとなっています。
このコーデは、着慣れたカラーの大胆な柄の浴衣と淡い色の帯に、涼やかな伝統色の水浅黄うちわの組み合わせがポイントです。
■3:上質素材の色合わせ「水色の菊花柄×黄色の麻帯」で、大人ならではの着こなし
希少な絹紅梅という着尺は、綿の糸による紅梅よりさらりとした肌触りで、より贅沢なもの。透け感も非常に上品。無地の麻帯を合わせてくつろいだ雰囲気になります。
このコーデは、浴衣ならではの大胆な柄ゆきに、デザイン性の高いアジアンバッグと素足も品よく見せる、白塗りの桐下駄の組み合わせがポイント。大人かわいい色合わせは、上質素材ならではです。
素材感と涼やかな色で浴衣を楽しむのが、大人の贅沢! 帯は結び方でも印象が変わるので、ぜひ上記のコーデを参考にしてみてください。
- PHOTO :
- 熊澤 透(人物)、佐藤 彩(静物)
- STYLIST :
- 犬走比佐乃
- HAIR MAKE :
- MATSUKAZ(3rd/ヘア)、福沢京子(メイク)
- MODEL :
- 杏
- EDIT :
- 小竹智子、中村絵里子(Precious)
- 着付け :
- 石山美津江(人物)、藤本麻里(静物)