1年間で最も出番の多いボトムスが「デニムパンツ(ジーンズ)」だという人は少なくないでしょう。それほど身近なアイテムなのは、着こなしの引き出しがたくさんあるから。ジャケットやカーディガンと合わせるなど、アレンジを少し加えることで、ムードづくりも自由自在。オンからオフまでバリエーション豊富に楽しめます。

しかも「ジャストくるぶし丈」はレッグラインをほっそり見せてくれるから、服のボリュームが増す秋冬の頼もしい味方に。海外のストリートを華やがせるファッションプロたちの技は、細見えコーデにも役立つ知恵を授けてくれます。季節の間に役立つ着こなしテクニックを、早速キャッチしていきましょう。

この秋活躍する「ジャストくるぶし丈」のデニムスタイル4選

■1:お仕事コーデにも応用が利く、ジャケット添えテクニック

くるぶし丈のデニムにジャケットを羽織った女性
白のカットソーが顔まわりを明るくし、さわやかな印象へ

見慣れた存在のデニムだけに、デイリー感を薄めるスタイリングは、着て行ける場面を広げるうえで大切です。金ボタンのブレザーを肩掛けするような「ジャケットオン」の着こなしは、きちんと感が高まるので、デニムの出番を増やしてくれるでしょう。お仕事コーデにも応用が利くアレンジです。

切りっぱなし処理のデニム裾や、ジャストくるぶし丈の裾下からのぞく足首には、気負わないムードが漂います。ストラップ付きのレディーライクな靴が、洗練されたイメージを呼び込みました。

■2:カーディガンを重ねて、たおやかでソフトな好印象へ

黒のくるぶし丈パンツにカーディガンを羽織った女性
落ち着いた雰囲気を牽引する、レザーのバッグ&シューズ

もともと作業着に由来するジーンズだから、ラフさや男っぽさを薄めるのが、いろいろなシーンで着回すコツです。具体的にはたおやかなムードのウエアを引き合わせるのが効果的なチョイス。

例えば、やわらかいキャメルカラーのカーディガンをはおれば、デニムルックにソフトな印象が加わります。白シャツは清潔感やお仕事テイストが備わっているので、着回しに役立ちそう。ジャストくるぶし丈のデニム裾からのぞいた素足も伸びやかなイメージを引き寄せています。

■3:端正なアイテム選びで、縦長感を強調して

くるぶし丈のデニムに白いチュニックを着た女性
レディーライクでクラシカルな風情を生む、同系色のバッグ&シューズ

すっきりした細身シルエットのデニムをさらに細く見せるには、シャープなシルエットのトップスを選んで。ノースリーブのチュニックは、縦長イメージを印象づけてくれます。ハイネックと長め着丈が、ダブルで縦長感を増幅。似たような効果はロングジレ(ベスト)でも引き出せます。

また、ジャストくるぶし丈のデニムは足首ゾーンが見える分、レッグラインを伸びやかに演出。足の甲が広めに露出する靴を選ぶのも、くるぶし丈を生かして、脚を長く見せるコツです。

■4:ハイウエストのストレートジーンズで、細脚イメージを引き出す

くるぶし丈のデニムにシャツを入れた女性
タイトなトップスは全体の細感を印象づけるうえで効果的

脚をきれいに見せてくれるシルエットとして、ハイウエストに注目が集まっています。トップスの裾をウエストにインすれば、上半身がコンパクトに見えて、さらに縦長のジーンズルックに。長さだけではなく、細感もアピールしたいなら、デニム裾をたっぷりと折り返して。

ジャストくるぶし丈に整えて、しっかり足首を見せれば、裾幅と脚の間にできたスペースがほっそりイメージを引き出します。細身ジーンズでレッグラインを拾うのではなく、あえてボーイッシュなストレート系シルエットを選ぶのが賢いチョイス。実は、脚とデニムの間にスペースができるから、かえって細脚に見えるわけです。

薄着のシーズンが過ぎて、いよいよ重ね着を使ったおしゃれが楽しめる季節の到来ですが、夏に活用したデニムも賢く生かせば、新鮮でシックな着映えに整えられます。はおり物、アウターを重ね着に組み込みやすい秋冬は、デニムに別の表情をまとわせることのできるチャンス。積極的に取り入れて、いろいろな場所にデニムを連れ出してみましょう。

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この記事の執筆者
多彩なメディアでランウェイリポートやトレンド情報、着こなし解説などを発信。バイヤー、プレスなど業界での豊富な経験を生かした解説が好評。自らのTV通版ブランドもプロデュース。TVやセミナー・イベント出演も多い。著書に『おしゃれの近道』『もっとおしゃれの近道』(学研パブリッシング)がある。
WRITING :
宮田理江
EDIT :
石原あや乃