回転寿司といえば、カジュアルに利用しながら、お寿司をおいしく食べられるしく場所。カウンターのお寿司屋さんよりも敷居が低いことから、気軽に利用できるのが魅力です。
そんな回転寿司店に入っても、大人の女性らしいエレガントな振る舞いのできる女性を目指したいもの。食べるペースや食べ方、ひとりのときの過ごし方、NGマナーなど、人に聞けない食べ方マナーを日本文化マナー研究家の伊東香苗さんに教わります。
回転寿司の「大人な振る舞い」基本マナー
まずは、回転寿司の大人な振る舞いの基本マナーを知っておきましょう。伊東さんに基本的なことやエレガントな所作を教えていただきました。
■ 1:お皿を重ねるのは、多くても10枚くらいまでを目安に
「1回の来店でどのくらい食べていいのかわからないという方がいます。好きなだけ食べられるのが回転寿司の良いところですので、それほど気にする必要はないでしょう。しかし、タワーのようにお皿を積み上げるのはエレガントという点ではNG。多くても10皿くらいまでを目安にするとよいでしょう」(伊東さん)
■2:待っている人に配慮する
「お店の混み具合によりますが、もし待ってる人がいる場合,長居は気遣いに欠けます。食べるペースは、それほど急ぐ必要はありません。お寿司をにぎってくださるお店の方への配慮のためにも十分にお寿司をおいしくいただける、通常よりやや早めのペースでいただくのがいいでしょう」(伊東さん)
■3:おしゃべりは少なめに
「同行者がいる場合、回転寿司では個室ではないのが通常ですし、カウンター越しですので、おしゃべりは少なめにするのが大人の振る舞いです。食べることを楽しむのがいいでしょう」
■4:食べる順番は回転寿司でも淡白な味のものから
「お寿司をいただくときは、淡白な白身魚から、赤身魚へと順番に食べていくのがマナーとされています。回転寿司でも、ご自身でお皿をとるときには、その順番でいただくとおいしくいただけるはずです」
■5:ひとりのときでも和食のマナーを守る
「ひとりのときこそ綺麗な姿勢で和食のマナーをしっかり守っている人は美しいです。例えば、箸でネタとシャリを切ったり、シャリに醤油をつけたり、ネタとシャリを分解したり、食べ終わったお皿にご飯粒を残したりといったことは、回転寿司店であっても美しくありません。意外と人からも見られています。知っているマナーはすべて実践しましょう」
これをやったら失格?回転寿司のNGマナー
続いては、回転寿司のNGマナーをみていきましょう。大人の女性であれば、このようなことはきっとありませんよね。念のためチェックしてみてください。
■1:他の人がオーダーした注文商品を取るのはNG
「回転寿司屋さんでは、ただ回っているお寿司だけでなく、好きなネタを注文することができます。他の人が注文した商品を、知らずのうちに取ってしまうことがありますが、これはもちろんよくありません。もし気付いたら、黙っているのはマナー違反。きちんと謝りましょう」(伊東さん)
■2:一度触ったお皿をレーンに戻すのはNG
「これは絶対にNGです。もちろん衛生面からもよくありませんが、そのような行いをする人は人格が疑われます。“まだ箸が触れてないから大丈夫”というのもいけません。少しでも触ったら絶対に戻さないこと。責任を持っていただくようにしましょう」(伊東さん)
■3:レーンに向かってくしゃみ・せきをする、しゃべるのはNG
「もし不注意からくしゃみやせきをしてしまったら、責任を持って前のお皿を取っていただきましょう。また、もちろん、レーンに向かって思い切りしゃべるのもあらかじめ避けてください」(伊東さん)
■4:レーンの寿司や皿に髪の毛が触れるのはNG
「これも不注意でやってしまったら、責任を持ってお皿をとりましょう。長い髪はあらかじめ束ねるのが大人女性ならなおさら基本マナーです」(伊東さん)
■5:ネタだけ食べてシャリを残すのはNG
「お寿司はシャリも大切。ダイエット中だから、シャリは食べきれないからという理由があっても、残すのはお店の方へのマナーが欠如しており、失礼に当たります。お寿司はシャリとネタがセットのお料理だからです。お店によってはお刺身の盛り合わせのメニューがありますので、そうしたお店を選ぶようにするといいでしょう」(伊東さん)
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いかがでしたでしょうか。回転寿司といっても、大人の女性はマナーをしっかり守って振る舞い、お寿司をおいしくいただくものです。ぜひ自分自身が心地よく過ごすためにも、マナーを守りたいものですね。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 石原亜香利