今年で創業78年を迎えた小豆島の「井上誠耕園」は、日本有数のオリーブ農家です。三代でバトンを渡しながら受け継がれてきたのは、「本物を追求する」という精神性。「お客さんが安心して使えるよう、つくり手が自信をもって世に出せる商品づくりをする」ということに対し、一切の妥協を許さない、その農家としてのプライドが、小豆島をオリーブの名産地へと導くきっかけだったといいます。
日本を代表するオリーブ農家の挑戦とは?
2004年に通信販売を始めたことで、食用のオリーブオイルをはじめ、オリーブオイルを使用した化粧品など、多くの商品が全国の家庭に届けられるようになりました。そして、今では新規のお客さんだけでなく、リピーターも着実に増えているといいます。
なかでも、大人女性に支持されているのが、食べられるほど品質の良い「井上誠耕園産果実100% エッセンシャルオリーブオイル」なのだとか。三代目・園主を務める井上智博氏によって考案されたこの美容オイルは、「つけるだけで若々しい艶美肌になれる」と、感度の高い女性の間で評判です。その秘密は、オールハンドメイドで仕立てる“手間”にあるといいます。
Precious.jpでは、この「幻の美容オイル」がつくられるまでの行程を潜入取材。現場では、とても骨の折れる作業が繰り広げられていました。
食べられる美容液?「オールハンドメイド」の職人技術を完全レポート!
56本の苗木を育てることからはじまった、井上誠耕園のオリーブ畑ですが、78年の時を経た今では、約51,000坪のなかに約4,500本のオリーブの木が並ぶほど、巨大な農園へと発展。ここでは、すべてスタッフの手によって、丁寧に育てられています。
今回は、「井上誠耕園産果実100% エッセンシャルオリーブオイル」ができるまでの作業行程のなかで、鮮度を左右する最も重要な「搾油」のパートにフォーカスします。鮮度を保つためには収穫後、平均36時間が勝負だといいます。収穫、選別、そして園地内の搾油場で搾油するまでの行程を取材しました。
■1:収穫
オリーブオイルの原料は果実であるため、高品質なオイルをつくるには鮮度が命! オリーブは傷がつくとそこから酸化が始まってしまうため、より良いオリーブオイルをつくるには、手間がかかっても手摘みによる収穫がいちばんなのだとか。細やかな作業に向き合われている姿勢からは、日本人の手仕事が生きた職人技術の素晴らしさを感じさせます。
■2:選別
収穫されたオリーブの実は、鮮度を生かすために、収穫後平均36時間以内に、ひと粒ひと粒人の目と手によって選別されます。
オリーブの実は、熟度によって、味や香り、含まれる栄養素の量が異なるので、同園では、独自のルールにより8段階に種分けします。「すべてのオリーブを成仏させてやる!」という井上さんの言葉通り、どの実も無駄にならないよう、それぞれに合う製品へと加工していきます。
「エッセンシャルオリーブオイル」には、完熟したオリーブが使用されます。今年は台風の影響や、炭疽病に侵されている実が多発しまったこともあり、実際に使用できるオリーブはごくわずかだったといいます。毎年採れる実の量によって製品数が決まることもあり、その希少性の高さから「幻の美容液」と囁かれています。
■3:粉砕
選別され、水で洗浄されたオリーブオイルは、ペースト状に粉砕され、攪拌(かくはん)を経て水分と油分に分けられていきます。
抗酸化成分が豊富な搾りかすは、堆肥や、香川県がブランド化しているオリーブ牛などの飼料として再利用しているとか。まさにすべてを無駄にしない、つくり手の愛情を感じさせる循環スタイルです。
■4:自然ろ過
3で抽出されたオイルを、時間をかけてゆっくりろ過していきます。
自然にろ過させることで、ストレスフリーなオイルが抽出できるといいます。この、不純物が取り除かれた鮮度の良いオイルが、「井上誠耕園産果実100% エッセンシャルオリーブオイル」です。
人の手によってつくられた最高級の美容オイルは、健康的な肌を取り戻してくれるだけでなく、心も美しく浄化してくれるような不思議な力を感じさせます。自然の恵みがそのまま詰まった、この上なく贅沢なこのエッセンシャルオイルは、売り切れ次第終了の期間限定商品のため、早めに手に入れることをお勧めします。
メイド・イン・ジャパン、そして、ハンドメイドの良さが凝縮した「井上誠耕園」の手仕事は、デジタル社会の今こそ見つめ直すべき「本物の贅沢とは何か」ということに気づかせてくれます。
自然界の恵みを受けた果実を人の手によって加工し、商品化されたアイテムには、つくり手の愛情があふれています。その温もりを、肌と心で感じてみてください。
問い合わせ先
- 井上誠耕園 TEL:0120-75-0213(9:00〜17:00)
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- EDIT&WRITING :
- 石原あや乃