最近ワイドショーやニュースサイトで「携帯事情における世代別意識調査」が取り上げられ、「若者の意識変化は著しい」「世代間ギャップの象徴かもしれない」などと話題になっています。

ガラケー全盛時代を生き抜いた昭和生まれの人からすると、スマホネイティブである平成生まれ独特の携帯電話の使い方や携帯関連キーワードの違いに愕然としてしまう様子。

少し前に「突然電話をするのは非常識」「電話をする前にメールで確認するのが礼儀」などの昭和生まれへの苦言ツイートが注目を集めたこともあり、今後も世代間ギャップが激しくなるのかもしれません。

調査は、日本語入力ときせかえ顔文字キーボードアプリ『Simeji(シメジ)』が行ったもの。全国の10代から50代の女性を対象とし、昭和世代と平成世代ごとに分類し、それぞれの携帯電話に対する意識の差を明らかにしました。

昭和世代といえば青春時代はポケベルにはじまり、PHS、ガラケー、という歴史がありますよね。しかし、平成世代は生まれたときからスマホがあるため、事情が大違い。早速その世代間ギャップがどのくらい存在するのか、見ていきましょう。

平成生まれにとって懐かしいキーワードは「チェーンメール」!

まずは「携帯電話に関する懐かしのキーワード」から。全体では、「着メロ・着うた」「ポケベル」「赤外線通信」「ボーダーフォン」「デコメ」が上位になりました。

昭和生まれは「ポケベル」「ピッチ」、平成生まれは「チェーンメール」が懐かしい
昭和生まれは「ポケベル」「ピッチ」、平成生まれは「チェーンメール」が懐かしい

世代別で見ると、昭和世代で多かったのはやはり「ポケベル」と、PHSこと「ピッチ」。一方平成世代は「チェーンメール」がトップでした。

これは「誰かに回して」「10人に送って」と指示された特定のメールが送られ、それを転送することで連鎖していくもの。昭和の世代でいえば「不幸の手紙」のメール版ですが、平成世代は誰でも一度は経験があるようです。

やられたら最後! 携帯電話を葬る「逆パカ」を昭和生まれは知らない?

続いて紹介するのは、昭和と平成それぞれで携帯電話に関する「知っているキーワード」と「知らないキーワード」。昭和世代にとっては懐かしいあのキーワードが、平成世代の前では死語になってしまうと判明!

昭和生まれは「逆パカ」を知らず、平成生まれは「ツーカー」を知らない
昭和生まれは「逆パカ」を知らず、平成生まれは「ツーカー」を知らない

平成世代がほとんど知らないキーワードだったのが「ツーカー」。昭和世代にとってツーカーといえば「TUKA」、「au」の前身でもあるツーカーセルラーですが、平成世代の知名度はわずか3%でした。

一方、昭和世代でわずか7%しか知られていないのが「逆パカ」。これは折りたたみ携帯を開く方向に折ってしまうことで、いわば故障が決定的となる事故案件です。

特に40~50代は一体なぜこんなことになるのか意味不明かもしれませんね。これは携帯にやましいことがあったときなどに、人為的に起こることが多いそう。例えば彼氏の携帯に浮気の形跡があったときに、彼女が逆パカするケースなどが該当します。

文字入力では平成生まれの8割が「フリック入力」を愛用と判明

スマホが世の中に登場したとき、昭和世代が戸惑ったことのひとつとして指をスライドしながら打つ「フリック入力」があるのではないでしょうか?

この世代にとって文字入力といえば、「トグル入力」と呼ばれる、数字ボタンをひたすらタップして打つ方法が染みついていたものです。同調査でも昭和と平成世代に入力方法について尋ねていますが、違いは歴然。

昭和生まれは「トグル入力」、平成生まれは「フリック入力」
昭和生まれは「トグル入力」、平成生まれは「フリック入力」

やはり平成世代は8割が「フリック入力」。一方、昭和世代はまだ半数が「トグル入力」であることが判明しました。スマホだと慣れればフリック入力のほうが早いはずですが、一度染みついた習慣はなかなか消えないようです。

携帯電話に保存している写真の枚数はなんと世代間で10倍もの差が!

さらに昭和と平成で大きな差となっているのは、携帯電話の「写真保存数」です。

物心ついたころからスマホを使いこなし、つねに手元にカメラが存在することが当たり前の平成世代。一方昭和世代の青春時代といえば「プリクラ」。その世代間ギャップはこんなところに現れていました。

昭和生まれは「100~499枚」、平成生まれは「1,000~4,999枚」も携帯に画像を保存
昭和生まれは「100~499枚」、平成生まれは「1,000~4,999枚」も携帯に画像を保存

昭和世代である30~50代で一番多い保存枚数は「100~499枚」。しかし平成世代で多いのは「1,000~4,999枚」と、なんと10倍も違うことがわかったのです! つまり昭和世代が1枚撮る間に、平成世代は10枚撮っている計算となります。

昭和生まれが電波がないときやりがちな「携帯電話あるある」とは?

これまでいろいろな平成世代との世代間ギャップをみてきましたが、最後に紹介したいのが30代の携帯電話あるある。過ぎ去りしガラケーの日々とともに、あのころの青春をプレイバックです!

全体では「ストラップを付ける」「電波を求めて携帯を振る」「電池パックの裏にプリクラシールを貼る」が上位に
全体では「ストラップを付ける」「電波を求めて携帯を振る」「電池パックの裏にプリクラシールを貼る」が上位に

栄えある1位は「ストラップを付ける」。好きなキャラクターのストラップを付ける人や、たくさんのストラップを付ける人など、ストラップを見れば持ち主の個性が表れていましたよね。

そして2位の「電波を求めて携帯を振る」も昭和あるある。かつてはまだ電波供給が安定しておらず、ビルの奥や地下などでは電波が入らないことも珍しくありませんでした。そんなとき、人はなぜか携帯を振る。さらにランク外ですが、電波が入るために「アンテナを伸ばす」というのもありました。

3位の「電池パックの裏にプリクラシールを貼る」も同様。貼るのはもちろん彼氏とのツーショットプリクラでした。その他、「光るLEDアンテナを付ける」「電池パックをこする」「画面メモにお気に入りサイトを登録する」なども昔を思い出して懐かしくなる行動です。

こんな風に振り返ると楽しい昭和世代の懐かしい携帯電話文化。新年号になってしばらくすると、こんどは平成生まれがこんな世代間ギャップを感じる日が来るのでしょうか? その様子をさらに目撃するため、昭和生まれも頑張りましょう!

この記事の執筆者
TEXT :
Precious.jp編集部 
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バイドゥ株式会社『Simeji(シメジ)』による「携帯事情における世代別意識調査」
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WRITING :
高山 惠
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